ビーフシチューリベンジ

またビーフシチューを作ってみた。今回は市販のデミソースを使わないで、full scratchだ。

元々はビーフシチューなんて作るつもりはなくて、最初はステーキ焼いた後に作ったグレービーソースだった。ステーキの手順は前にも書いたように、肉に塩胡椒をして焼くだけ。今回は玉葱とニンニクスライスと一緒に漬け込んだ。ステーキは適当に焼き、そのフライパンを洗わずに、味つけの時に作った玉葱(+諸々)を入れ、赤ワインと共に炒める。それを塩とか胡椒とか醤油とかで味を整えてやる。特に醤油は「牛なもの」全般何でも合うので、「ステーキに醤油なんて」と言わないで入れてみるといい。このソースをステーキにかけると、うまい。まぁこれは当然。

漬け込む時に玉葱が多いと、ソースが余る。これを取って保存しておく。同じようにまたステーキを作る機会があれば、玉葱+ワインにこの保存したソースも入れて…とやると、だんだん量が増えて来る。

例によってハナマサだと「角切り」の牛肉が100g100円くらいで1kgちょいとかの単位で売っているので、こいつを買って来ると、好むと好まざるとに関わらず当分ステーキだ。そんなことをしばらくすると、飽きて来ると共に、一々焼くのが面倒になって来る。焼くのは油煙が上がるのも嫌だし、肉が結構油を吸うのも嫌だ。ここで「牛肉を焼く」ことから、「牛肉を煮る」ことに移ることにする。ソースもそこそこ溜まって来ていることだし、このソースで煮てみることにしたのだ。

最後に肉を焼く日に、玉葱をうんとたくさん(と言っても1個くらい)入れて肉を下こしらえする。そして、ソースを作る時にこの玉葱を全部入れて、保存しておいたソースも入れて、ワインも残り全部入れてしまう。大量のソースができるので、これで煮てやることにする。さらに、普段作っている野菜スープも少々入れてやる。

ところが、このソース。ワインのタンニンと、肉や鍋の鉄分が化合して、タンニン鉄となる。元のワインの色なぞ消えてしまい、まるで「イカ墨」みたいなものになって、どうも食欲をそそらない。困っていたところに、ハナマサでトマトピューレが1本(1Lくらい)110円という破格値で売っていたので、これを入れることにする。そうすると…まるでケチャップのような液体になった。

まぁ色がイカ墨だったりケチャップだったりしても、味はなかなか良いものなので、気をとり治して肉を入れては煮、入れては煮ということを続けた。肉はそのまま入れることもあれば、焼いてから入れることもある。手間を気にしなければ焼いてから入れるのがいいだろう。まぁそんなことを繰り返しながら煮込む。そうすると…なんとなく「ちょっと赤いビーフシチュー」という感じの色になって来る。

こいつは、味の中心がワインだったりトマトだったりということで、最初は相当酸っぱい。しかし、肉を入れて煮たりしているうちに、だんだんとまろやかな味になって来て、「ビーフシチューみたいなもの」に変貌して行く。

前回は市販のデミソースを入れたのだが、今回は入れていない。お陰で汁の粘性が低くて焦げつきにくい。味は… むしろこっちの方がうまいくらいだ。