ハナマサでは鶏ムネがやたらに安い。
2kgが790円
である。となると、肉が必要な時はこれを使わない手はない。
ところが、鶏ムネを美味しく食べるのは、なかなか難しく、今のところ成功しているのは「棒々鶏もどき」くらいなもの。そこで目先の違うものを作ってみた。
鶏ムネを使ったものをネットで探すと、「タンドリーチキン」がひっかかる。焼きものだからモモの方が美味しいと思うのだけど、ムネでもそうそう変なものにはならなさそうだ。そこで、まずこいつを作ってみる。
「タンドリーチキン」はインド料理屋には普通にあるメニューだから、とりあえず食ってみるといい。簡単に言えば、「香辛料でマリネした鶏をタンドリーというオーブンで焼いたもの」だ。タンドリーはどこの家庭にも1台くらいはあるはずなので、これを使った料理… なんてことが日本家庭にあるわけがないので、タンドリーの部分はオーブンで代用する。いろいろ不足もあるけど、
だいたいあってる
くらいのものが出来る。まぁ近さと言えば「駅から徒歩7分」くらいだろうか。なお、この「だいたいあってる」方のレシピは今回は書かないので、適当にぐぐってみて欲しい。
これはこれでそれなりに美味しいのではあるけど、オーブンを使うという点で面倒臭い。何せオーブンは予熱に随分時間がかかるのと、火の通り加減がよくわからないので、「こんなもんだろ」的なことになってしまう。さらにマズいことに、油っ気や水気が抜けがちなので、鶏ムネだとちょっとパサつく。鶏ムネの一番の欠点はここなので、これはちょっとマズい。これがタンドリーだと高温で一気に焼くから、パサつくことも少なくなるんだけど。
そこで、「だいたいあってる」程度のものであれば、オーブンでなくてもいいんじゃないかということを思いついた。つまり、
マリネした鶏をフライパンで焼く
のだ。
まずは鶏をマリネする。
タンドリーチキンのマリネの基本は、「スパイスとヨーグルト」だ。スパイスはいろいろあるし、インドにはカレー粉はないんだとかって話もあるんだけど、家で手軽にやるんだから、カレー粉でやればいい。つまり、
カレー粉とヨーグルト
を混ぜ合わせたものが基本となる。私はこれにタマネギをミキサーしたものと、塩を加えた。タマネギを加えたのは、だいたいまぁその方が美味しいから。でも、お店で食うのにはそんなのが入ってる感じがないので、「本格的」を目指す人、面倒臭い人は入れなくていい。まぁしょせん「似非」なんだが。塩は下味の基本なので、これは適当に入れる。ただ、わりと長時間マリネするので、ちょっと少な目くらいがいい。食う時に物足りなさを感じれば、その時に塩を振ればいい。
マリネの時間は最低でも数時間、1晩とか1日とか出来れば、その方がなおいいようだ。鶏ムネは味がうまく染みてくれないので、時間は長めに。
肉のサイズだけど、オーブンでやる時には20~30分くらいと加熱の時間が長いし、オーブンの中は乾燥気味なので、あまり細かく切る必要はないのだが、フライパンでやる時には早く焼きたいってこともあるので、適当にスライスした方がいいと思う。
次にこれを焼く。焼くのは普通にフライパンで焼いてしまう。「○○ソテー」の類と同じ感じ。油に何を使おうかと考えたんだけど、どんどん増えている「自家製ラード」を使うことに。本来の「タンドリーチキン」は油の類は使わないので、ここは完全に自己流でいい。まぁ胡麻油のような風味の強いのは、ちょっと避けた方がいいとは思うけど。
適当に火が通ったら出来上がり。
食ってみると、「駅から徒歩15分」くらいの感じなので、「タンドリーチキン」とは言い難い。ちなみに秋葉の駅から徒歩15分と言うと、御徒町に着いてしまうので、要するに別の料理だってことだ。何も知らない人に「これタンドリーチキン」とか言えば、多分インド人に命を狙われるレベル。
ただ、「カレー味で美味しく手軽に鶏ムネを食う」という点では、まぁまぁ上出来。オーブンで作った時よりもパサパサ感が少ない。下手にオーブン使って「本格的」を目指したって高々「だいたいあってる」ものにしかならないから、そういった意味ではこっちの方がお勧めだと思う。
マリネ液の方は、いろいろ工夫してみると面白いだろう。
おろした生姜と醤油に漬け、片栗粉をまぶし、フライパンで揚げ焼きすると、から揚げが出来ます。パサパサ感が減少して美味しくムネ肉が食べられますよ。
ちなみに胸肉が790円なのは秋葉原店ですか?近所の湯島店では大体980円です(^^;
秋葉原店です。
揚げものはいろいろ手間なんで、ちょっとなぁと避けてました。難しいものでもないのだけど。でも、肉質から言えば揚げるってのはいい解決ではあります。