「都合のいい男」

増田の、

都合のいい男

がちょっと話題っぽい。そのアンサーで、

私の周りの、恋人が長らくいない人たちの共通点

ってのがあるようで。

「都合のいい男」の方には、やっぱり感のあるコメントがいっぱいついてる。いわく「増田は「本当の自分(笑)」とかを出さなくても平気な人なの?」って奴。言いたい気持ちはわかるけど、両立しないわけじゃない。

実際に「都合のいい男」がどういった意図で書かれたかはわからないし、背景もよくわからないので「こうだ」とは言えないのではあるけれど。

いろいろ言われそうだけど、私は歳を取ってからモテるようになった。10代よりも20代、20代よりも30代… なのだ。当然、職人的な部分を持っているわけだから、歳を取るほどに頑固になって行く傾向はあるはずだ。頑固かどうかは知らないが、実際にいわゆる「こだわり」というのは増えているんじゃないかという気がする。

逆にあまりに頑固になったり拘ったりしていれば、柔軟性が落ちることも知っている。商売をする上で、頑固になったりしていれば、マイナスになることはあってもプラスになることはない。「都合のいい男」にあるように、「とにかく相手に合わせる」ということは当然ですらあると思っている。てか、それが仕事だ。

と、ここまで話をブレークダウンしてしまえば、件の話はハッカーにありがちの「頑固で傲慢」というのと、マーケットに対する「柔軟性」ということのアナロジーでわかると思う。そういった話は過去にいっぱい書いているので探してくれたらいい。つまりはそういうことだ。

「都合のいい男」というのは、要するにマーケッティングだ。「どんな男がモテるか」という市場調査をしつつ、「モテる自分」という商品開発をするというのが件のエントリだと読めないか? 「魅力的だけど恋人のいない人」の話は、「技術はあるけど売れる商品を持たない」ということに似ているとは思えないか? つまりはそういうことだ。昨日書いた「出世する人」というのも、これと似ている話だと言えばわかるだろうか?

「市場調査をしつつ商品開発をする」ということと、いわゆる「こだわり」の類が両立しないわけじゃない。むしろ世間を見回せば、これらを両立したものこそが、「市場の覇者」になっているはずだ。もちろん両立したら市場の覇者になってしまうようなことだから、容易なことではないだろうが、両立しないわけじゃないのだ。

市場を知りつつ、市場にふり回されない独自性

ということが大事なのだ。

ということは、歳を取るに連れわかるようになって来たし、その実践の必要も感じるようになって、その訓練をするようになった。「歳を取ってからモテるようになった」というのは、まぁそんなことが関係してるんじゃないかなという気がする。

「市場調査」「自分の特性」「商品開発」というのは、こういった部分でも大事なのだ。