例の水のやつ

そこらじゅうでボロカスに言われている例の水のやつ。

水から電流を取り出すことを可能にした新しい発電システム「ウォーターエネルギーシステム」を見に行ってきました – GIGAZINE

これ、いきなりニセ科学と決めつけたのが多いけど、それってちょっとヤバくね?

いや、私もどう考えてもニセ科学っぽい臭いは感じちゃいるんだけど、だからと言っていきなり決めつけるのこと非科学的ではないか? てか、それこそがニセ科学の温床だよ。もちろん、水を触媒とやらで分解して、それを酸素と水素に分けてから反応させ、出来た水を… なんてのは永久機関そのものだから、それだけ取り出せばニセ科学もいいところだ。

でも、たとえば、「何かあまり役に立たないもの」と「水」と「触媒」で水素生成させてるんだったら、これはこれで実用になる。天然ガスを改質して水素を作る時には、水と触媒を使う。石炭から水素とかってのもあるね。

たとえば、単純に電気分解で水素を生成しているだけでも、効率が十分高ければ蓄電池的な使い道はある。効率の高い充電池はそれだけでエネルギー問題をかなり解決してくれる。

たとえば、何らかの方法でその辺に遍在しているエネルギーを集めるものであれば、それはそれで永久機関じゃない。ヒートポンプは熱力学の法則は崩さないけど、投入エネルギーよりも多くの熱を得ることが出来る。

ちょっと思いつくだけでも、これくらいの「一見トンデモだけど実用かも知れない可能性の手掛り」はあるわけ。化学やら物理やらが専門の人なら、もっと例が挙げられるかも知れない。だから、単純に局所的な熱力学の法則が満たされないからと言って、それがそのままニセ科学の烙印を押せるものかと言えばそうじゃない。

まぁやってる人の胡散臭さとか、そもそも肝心のリアクタ(?)の部分がブラックボックス的になっているあたりで、「これはニセ科学です」って看板つけてるようなものという気はするし、そういったあたりでフィルタしちゃうのは「ノイズ低減」という意味で間違ってはいないと思う。でも、わかったような顔をして「科学的におかしい」みたいなことを言うのはちょっと待った方がいいんじゃないかな。いや、私も多分トンデモの類だと思うんだけどさ。

例の水のやつ” への4件のコメント

  1. 「発電の仕組み」を見ると、「水が化学反応」して水素と酸素に分かれていますね。電気分解でもないそうですが、これをニセ科学と呼ばずに何と呼ぶのでしょう。

    少なくとも、その「何かあまり役に立たないもの」が燃料として必要なのですが、それが何かは示されていないようです。

  2. 「化学反応」はアルカリ金属と水の反応とゆー話がありますね。

    無条件でニセ科学として指弾されて良い部分は、その「示されていない」ということですね。

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