ラーメン屋「博多市場」

こーゆーB級グルメなことをやっていると、避けて通れないものがある。それは

ラーメン

だ。実際このページにもラーメン屋の話が結構出て来る。一人暮しで小心者の私は、一人では普通のレストランとかには入れない(本当だよ)。そうなるといきおい行ける店は、限られて来る。それゆえ一人でも行くことに抵抗の少ないラーメン屋とは縁が切れないのである。まぁラーメンは嫌いではないのであるが。

ところでこのラーメンの世界には、いわゆる

ラヲタ

という人種がいる。ラーメンのヲタク。それがラヲタである。

私は何であれ「ヲタク」という人種が嫌いである。私にヲタク嫌いを語らせれば、小一時間では済まないだろう。それくらいヲタクは嫌いなのである。同じようにラヲタも嫌いである。またそういったラヲタに迎合するかのような、いかにも

こだわりました!

みたいなラーメンが嫌いである。そんな店に限ってスープを荒れさせないためだろうか、妙にスープがぬるかったりする。ラーメンはスープが熱くてなんぼだろうと思うのだが、なぜかぬるい。またそもそも「東京ラーメン」というものは私の舌には合わないので、東京ラーメンの延長上にあるヲタクラーメンもあまり好きではない。だいたい、牛丼が280円で食える時代にあって、なんでラーメンが800円もするのだろうか? これがまぁいわゆる高級料理であればいいだろう。カツ丼のようにどう作っても材料がそれなりの値段がするものはしょうがない。あるいはこれで食事の完結する定食だったら納得もする。しかし、

どれだけ凝ってもしょせんラーメン

である。たまには高級なラーメンもあっても良いだろうが、普段食うような店が軒並800円というのは、どうも納得できない。そういったラーメンを

行列を作ってでも食いたいラーメン

などともてはやすラヲタや、そいつらに迎合する雑誌屋もどうも解せない。牛丼280円でラーメン800円と言う価格構造がどうも理解が出来ない。しかも、なぜかそんな店ほどオヤジが偉そうだったりするのはどうしたわけだろう。ラーメンとは本来「庶民の食べもの」ではなかったのか?

そんな話はさて置き、渋谷にはラーメン屋が多い。どうも恵比寿や新宿と並んで、渋谷も

ラーメン激戦区

らしい。確かに口に合う合わないは別にして、渋谷のラーメン屋はそれなりにおいしいところは多い。これらが問題の「800円ラーメン」が多いのがタマにキズではあるが、元々渋谷は食いものが高いのでまぁしょうがないかと納得する。これが会社の近くの秋葉原御徒町上野となると、ロクなラーメン屋がほとんどない。対称的である。

その「激戦区」の中でのこの店は、見掛けはオシャレな感じであるし、中の様子も女の子と一緒に入っても恥ずかしくない程度にオシャレな店である。店のにーちゃんも小ざっぱりとしていて職人臭くなく「渋谷のお店」という感じである。こういった店では、妙に上品なそれでいてパンチのない、あまり味に期待出来ないような気がするのだが、そんなことはまるでなく、

骨太な正統派九州系豚骨ラーメン

である。豚骨の味が全面に出て来るため「繊細な味のハーモニー」みたいな味ではないが、しつこいくらいに濃くどっしりとした味は、「これぞ豚骨ラーメン」と言った感じである。東京の800円ラーメンにありがちの「こってりとは脂が多いこと」といったこってりさではなく、もちろん脂も多いのだがゼラチン質も多くて、どろどろのスープだ。

この店を味わい尽すには、「ごっつりのこってり」を頼むのが良いと思う。「ごっつり」というのはいわゆる「全部入り」で、トッピングが全部入っている。「こってり」と言うのは文字通りこってりしたスープのもので、前述のように脂ギトギトだけではなく、ゼラチン質のしっかり入ったどろっとしたものである。他にも何種類かスープはあっていろいろ試してみたが、「味わい尽す」には「こってり」を選ぶのが良いと思う。逆に言えば、こってりがダメな人はこの店は避けた方が良いだろう。そう。この店の真価は「こってり」にあるのだ。

サイドメニューはわりといろいろあるし、ドリンクまであるので、夜中またーりするにも良い店かも知れない。実際そんな客もいたりする。立地はラブホに近いがラブホに行く前にはどうかと思われる。クラブあたりに用がある時に行くと良いように思う。

ジャンル ラーメン
住所 渋谷区道玄坂1-19-10 J-1ビル1F(道玄坂の頂上付近)
電話 03-5489-8420
営業時間 11:00〜15:00 17:00〜27:00
定休日 日曜日
料金目安 650〜1000円くらい
寸評 正統派九州系こってり豚骨ラーメン