衰退するメガネ市場?

切り込み隊長のエントリ

えっと、眼鏡は衰退産業じゃないんだけど

disられてるのは、こっちの記事。

JINSが衰退するメガネ市場で成長している理由は「ゲームのルール」を変えたこと

ゲームのルール云々は私はどうでもいいことなんだけど、仮に眼鏡市場が本当に衰退していると思っている人がいるなら、それは間違った認識だ。

事実として、

眼鏡のマーケットは、1996年には6000億円あったのが、2009年には4000億円を割り込む衰退市場です。

と言うのがあるようだけど、それは単に「売上」を比較したものでしかない。

この間に何があったかと言えば、いわゆる「激安店」が増えたことだ。眼鏡は一人が何本も持たないから、安いのが出れば高いのが売れなくなるというだけ。安いので満足する人がいれば、高いのは売れない。

てかね、元々眼鏡って、高過ぎたのだ。私が常々言っていることは、

眼鏡は一番目立つアクセサリー

だってこと。それと同時に贅沢品じゃなくて、必要な人はみんな持たなきゃいけないもの。となると「一式3万円」はなかなかに厳しいのだ。1本持つのがやっとで、2本目なんて無理。でも、嫌でもつけなきゃいけないアクセサリーでもあるから、なかなか選択が厳しい。そうなると、無難な眼鏡を1本だけってことになって、なかなか「アクセサリー」として積極的な選択は出来なくなってしまう。

それを劇的に値段を下げて1本1万円くらいにしたら、「TPOに合わせる」ということが可能になる。眼鏡をTPOに合わせて選ぶとゆーことが出来るようになれば、

勝負眼鏡

みたいなことだって出来る。「1本1万円」で眼鏡が持てるようになったら、「普段使い」に「1本3万円」を使う必要はない。「1本3万円」は「勝負」の時用でもいい。「勝負」がない人は… 支出が2万円減る。売上が減って当たり前だ。

とゆーのは、経済屋さんでもわかる話だけど、眼鏡フェチ的な立場でこの間に起きた大きな変化は、

レンズが小さくなった

ということだ。レンズの大きな眼鏡は単価が上がるので、安い眼鏡を出すためにはレンズは小さくなる。どっちがどうだって順番はよくわからないけど、この10年(1996~2006)の間に起きた大きな変化は、このレンズが小さくなったと言うことだ。

この変化は、眼鏡の単価を押し下げることもあるのだけど、似合う眼鏡が減ることでもある。

何度か書いた気がするのだけど、眼鏡選びの一般論として、

顔の色形に合わせる

と言うのがある。色の濃い人は濃い目のフレーム、丸顔には丸いフレーム。そうやって合わせておけば、だいたい大外しはしない。逆に、このセオリーから外れると、似合わない危険性が上がる。

「この10年」の間に、レンズは小さく細めになり、フレームは赤とか青とかカラフルになった。とゆーか、「激安店」では、そういったのばかりだ。そうすると、何割かの人にとっては、

似合う眼鏡を売ってない

ということになってしまう。具体的に言えば、丸顔で色黒だと絶望的に似合う眼鏡が減る。そういった人達は眼鏡屋で見てもピンと来ない。流行りの眼鏡を買っても似合わない。そうすると、「私は眼鏡が似合わない」とか勘違いをしてしまう。眼鏡選びと言うと、JINSが

JINS直伝!自分に似合うメガネの選び方

と言うのを書いてて、だいたいこれでいいんだけど、「顔の輪郭と合わせる」という点で間違っているのが残念。合わせるのだったら、「丸顔には丸」なのだ。ところが、JINS(とゆーか激安店)には丸は少ない。なくはないし数はあるのだけど、「長丸」なのだ。これでは丸顔には合わない。別にまんまるである必要はないのだけど。

私に言わせれば、眼鏡の似合わない女性なんていない。ただ、似合わない眼鏡をかけてしまっているだけだ。似合わない眼鏡をかければ、眼鏡が似合うはずがない。そして、何割かの人にとっては、似合う眼鏡を売ってない。

そうなった時にどうするかと言えば、

眼鏡離れ

するしかない。コンタクトだってレーシックだってあるんだから、何も似合わない眼鏡をかける必要はない。つまり、本来市場を拡大するはずだった激安店が、逆に品揃えの点で眼鏡離れを起こしているとゆー、おかしなことが起きてしまっている。そういったあたりが、件の2/3に衰退した原因ではないかと思う。つまり、

  • 単価を下げた
  • 眼鏡離れを起こさせた

ということだ。そりゃ売上落ちて当然だろう。

眼鏡の潜在的な需要は減らない。むしろ増える方だ。それが「衰退」するわけがない。衰退したように見えるのは、単に売上を落としてしまっているだけのこと。そんな市場なんだから、ちょっとでも風を掴めば、いい感じに伸びるのは当然のこと。切り込み隊長が言うように、別に「ルールを変えた」とか言う必要なんてないし、まだ変える必要もない。

PS.

レンズは大きいのを削って(切って)作るものだから、眼鏡の大きさと関係ないだろーとゆーつっこみがあったのだけど、ある程度以上の大きさになると、その「元のレンズ」が大きくなります。私は大き目のレンズなので、いつも高くなってしまう。思うに、私が「大き目」と思っているのが元々のサイズで、激安店用に安くて小さいのを作ったんじゃないかなぁ。

おそらくこの辺は、レンズのメーカによっていろいろなんだろうけど、市場とか商品とか考えれば、「数出るものは安く」なるはずだし、そういったものは正のフィードバックがあるものなので、だいたいどこも同じ傾向になるはず。

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This entry was posted on8月 12th, 2012 at 12:50:39. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. Responses are currently closed, but you can Trackback..

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