「新卒扱い」??

卒業後3年は新卒扱いに 大学生の就職、学術会議提案

こんなことやっても、卒業後何年たったかとか言われるに決まってる。twitterで誰かが言ってたけど、「経験3人までは処女」みたいな、そんな違和感がある。新卒信仰と処女信仰は似たものがあるからね。

でも、「新卒信仰」なんてあるうちが華じゃないかと思う。あるブラックな世界なんぞ「新人教育のコストが惜しいから、新人教育が終わったくらいの奴を中途採用」みたいなことをやってたりする。新卒に金出して教育しようという方がまだマシってもんだ。

でも、やっぱりそーゆーコストを払っても新卒がいいってところは少なくない。まぁ、「新卒でないと!」と思う人がいることに、とやかく言う必要はない。でも、ちょっと考えてみると、それは結局「処女とやる」のと同じように、「そこに至るまで」の諸々のコストやら、「そこから後への責任」やらを一時的にでも負うべきなんじゃないかなーとゆー気がする。

「企業への人材供給」という観点で言えば、「新卒」を作るには、親やら国やら自治体やらの払った金がかかっている。そうやってかけたコストの結果を独占的に利用するんだったら、企業はそれに見合っただけのコストを払っても良いんじゃないか?

子供を大学に行かせるのにかかる費用は、それまでにかかる費用とはまるで違うと言って良い程多い。昔であれば、「何も大学に行かせなくても」とかいうのはそれなりにスジが通った話だったのだが、今やそうではない。「大学を出てさえも」という状況があるのは、一々典拠を持って来るまでもないだろう。事実上

義務教育

に近いものになってしまっている。とは言え、当然ながら義務教育ではないから、「自己責任」だの「受益者負担」だのとゆーことになる。それが良いとか悪いとかは、とりあえず置いておく(書きかけたんだが、無駄に長くなるのでやめた)。生活費も込みで考えれば、地方から東京の私立大学に行くのであれば、月々20万近い出費を覚悟することになる。地方の国立大であっても、月々10万やそこいらはかかる。税込年収にすれば、ざっと150~300万分だ。子供2人私立だと600万とか、どんな金持ちだよ。

まー、そんなふうに子供が大学に行くには金がかかる。となると、「奨学金」の類が欲しくなる。とは言え、現状の公的な奨学金は、早い話が

低利ローン

でしかない。額も不十分なら、返済の体制もキツい。就職出来なかったら、返済もままならない。「少子化」で一番心配しなきゃいけないのは、実はこの辺じゃないか? 「子供」なんかよりも「大学生」あたりの方が金かかるんだよ。

そこで「新卒採用」の話と組み合わせる。

たとえば、

新卒税

みたいなものを、新卒採用1人につきいくらかを新卒採用した企業から徴収する。その金を、学費の足しにするわけだ。それを原資に新しく奨学金作るのもいいし、大学の補助金にしてもいい。その辺は、そーゆー計算の上手い人がやってくれればいいけど、要するにそーゆー金の回し方をしてはどうかとゆーことだ。

実は、就職エージェントの類を使って採用すると、企業は月収の○ヶ月分とかってオーダーで、「紹介料」を払うことになる。これは「○ヶ月」で分割じゃなくて一括払いだってところが、零細企業をせち辛くさせるんだよ… ってのはいいとして、つまりは「採用」にそれくらいコストがかかるわけだ。ところが、「新卒採用」はそこまでの費用はかからない。毎年4月にはどばーっと新卒が出るわけで、そうなると、そこそこの「競争率」なんてもので、就職を決めることになる。とか考えたら、

大学が就職エージェント

とか考えるのも、そう無理のある見立てではなかろう。月収の○ヶ月分を就職エージェントに金払ったとゆーことにして払うわけだ。

もちろんそんなものが特定の大学で始まってしまったら、その大学だけ採用を控えられてしまったりするだろう。そーゆーことが起きないように、新卒採用したら「新卒税」を納める。それを原資に奨学金を作る。学費の足しにもなるし、無闇な新卒信仰を抑えることも出来る。

とか、多分完全にヨタでしかないとは思うのだけど、「卒業後3年は新卒」みたいな、あるかないかすらわからない言葉のマジックを使うよりは、ずっと実効性はあると思うのだけど。

「新卒扱い」??” への1件のコメント

  1. 授業料もそうですが、生活費が酷いんですよね。家賃とか食費とか光熱費とか。こう言う制度で大学が寮を充実させてくれると本気で助かるのですが。勿論やる気の無い奴は振い落すシステムとの連動は不可欠ですけどね。

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