「宇宙へ。」

ちょっと気になっていたところに、誘われたので見に行く。

NASA(とIHI)のPR映画としては悪くない。いろんな意味で微笑ましくさえある。でも、記録映画だと思うと、いろいろ微妙。

映像自体はいろんな「お宝映像」が出てて悪くない。11号の着陸なんて幼少の頃のリアルタイムなんだけど、「ああ、こんなだったよな。こんな綺麗な映像もあったんか」みたいな感じ。あんまり覚えのなかった映像があって、記憶以上の記憶が蘇える。

よく「月着陸はなかった」という証拠として言われる「星条旗のはためき」についても、ちゃーんとネタバラシがしてある。つーか、そりゃそうやるだろ的。

この辺は悪くないんだけど、意地悪な私は「暗黒面」についていろいろ期待してしまうわけだ。

たとえば、いわゆる「実験失敗」の類はほとんど語られてない。「でっかい打ち上げ花火」的な映像も、ごく限られたもの。まぁ「一般向け」としてはしょうがないのかも知れないけど。

あるいは「アポロ13号」は完全にスルーだ。1言も触れられない。あれだけドラマチックな「逆転ホームラン」だったのに。そりゃ「詳しくは映画で」なんだろうけど、あれは「記録映画」じゃない。

また人命の失なわれた事故については、「美談」にされてしまっている。そりゃまぁそうとしかまとめようがないんだろうし、実際「尊い犠牲」があったからいろいろあるんだけど。

そんなわけで、「記録映画」として見ると、「ちょwwwおまwww」なレベル。記録映画と言うよりは、

事実を元にしたPR映画

じゃないかなぁ。それだったら普通の映画より安く上映されててもいいと思うんだが(って先週だと安かったらしいことを後で聞いた)。

まぁその分を割り引いて見る分には悪くない。「お宝映像」を目当てに見ても、損はない。でも、たとえば中学生にあれを見せて「宇宙への夢を…」みたいに思うかと言えば、そういった高揚感はあまりない。なんかビミョーではある。映像は悪くなかったんだが。

「宇宙へ。」” への2件のコメント

  1. え~と「The Right Stuff」って映画にもなった有名なのがあるんですが、それのパロディってわけでもないんでしょうけど、原題が「The Right Stuff’s」って小説があって……
    確か邦訳もされていて(邦題を失念)おもろいですよ。ワニに中断されたカウントダウンの話とかw

コメントは受け付けていません。