「フローチャートの力を思い出そう」

フローチャートの力を思い出そう

スターロジックの羽生さんの話。プログラマレベルな人にはなじみがないかも。

要するに「フローチャートを使って整理と抽象化しろ」という話だ。この前「フローチャートはとんでもない」みたいな話を書いた後なんで、いろいろ興味深い。

でもよく読むと、「フローチャート」であることについての説明はない。SPDでもHIPOでもYACでもいいんじゃないかという気がする。要するに「自分は」フローチャートを整理と抽象化のためのツールとして使っているという話であって、「他のチャートやツールよりも圧倒的に有利」という話ではない。だから、これを読んで「やっぱりフローチャートじゃん」と言うのは早計と思われる。

ただ注目すべきは、羽生さんが受けた教育の過程だ。

まずフローチャートで論理の組立をすることを叩き込まれ、その後に正確なプログラムを書き、正確なコーディングをすることを教えられた。

似たようなことは私もさせられた。と言うよりも、私と同世代(羽生さんはちょっと下だが)あたりのエンジニアは、ハードウェアの都合もあって「端末占有してプログラミング」なんてことはできなかった。そのため、「端末」を使わないで済む工程に力を入れて、端末の使用時間を極限まで短縮した。私の最初の環境なんて、1日1時間使えれば多い方だし、CPUを動かせばそれに応じて金を取られていたもんだ。だから、「コンピュータに触れる前」「コンピュータに触れてない時間」が非常に重要だったのだ。

そのための「プログラミングツール」が羽生さんの場合は「紙とフローチャート」なんだろう。リストなんてのもそうそう取れなかったしね。

そんなわけで、私は件の話は「コンピュータに触れてない時間を大切にしよう」というように受け取るのだが。