“誰も書かなかったチュウ国(前編-9-)”
[街で、旅行先で、-2-]


"外人保護"の名の監視
警察で思い出したが、我々外国人は必ず所轄役所の中にある"ガイジベンコウ室"と言われる一種の監督機関から言動をチェックされています。これは表面的には誰も気付きませんが実際には必ずチェックされています。((外国人を保護する、、と言う名目で))

何処の会社か知らないが前にも書いた日本人のある助平駐在員がプレイガ-ルをホテルの自室に呼んで"事"に及んだ時、"コウアン"に踏み込まれ女は現行犯で逮捕、日本人は後日、会社を通じて強制送還の処罰を受けた事も事実です。パスポ-トに「淫乱」とスタンプされて、、、、、、、

また企業の駐在員などチュウ国長期滞在者だけでなく旅行者もどこかで必ずチェックされています。例えば外人が宿泊するホテルの中には必ずホテルに出向している"コウアンケイサツ"もしくはホテル従業員で"コウアン"的な役目をする一種の監視員がいます。

又ホテルの中には廊下やエレベ-タ-に監視カメラが気付かれないように設置されています。犯罪などその国の国内法を犯せば、チュウ国に限らず何処の国でも当然、処罰され場合によっては強制送還されます。

しかし犯罪を犯さなくても例えば、、チュウ国の場合、日本の会社関係など長期滞在者が多いので、ブラジルみたいにそれぞれの地域で日本人が大好きな"OO日本人会"みたいな団体を作っています。シャンハイは特に数十の各種日本人会があり、私が滞在したクイシュウ市でも我々の会社が幹事役で"セイ湖友好会"と言う日本人会を作っていました。

いずれの日本人会も同胞の"親睦会"がその主な趣旨で、食事会をしたり家族連れのピクニックをしたり、情報交換の場としたり、、、そんな程度ですが、これがチュウ国の当局から見ると、「日本人だけが集まって何か良からぬ相談をしているのでは??」と写ったらしく、何回か事情聴取されたり、中には強制的に解散させられたりした日本人会もあります。

私が書いているこの文章も、これだけ悪口を書いてもし翻訳されて彼ら"コウアン"の目にとまれば、まず間違いなく「好ましからざる人物」として懲罰を食らうでしょう。

ブラジルにも有りましたが、チュウ国は至る所に「ソコク,ネツアイ」の看板が出てますからね、、、、、そこで !!



[いやなチュウ国で見た、いやな日本人]

チュウ国の悪口ばかり長々と並べましたが、それでは彼の地での日本人はどうか??となると、さて、、ほんの少しだけ(チュウ国にお詫びを込めて)、

各地の名所旧跡も「ブンカク」で壊されたものも有りますが、中には歴史を感じさせるものも有りました。ある由緒ある禅寺を尋ねた時の事です。その中で数人の坊さんが読経をしてましたが、その姿は痩せこけ、破れたボロボロの袈裟、手足は過酷な修業の為か痛々しい程荒れて、冬だったので霜焼けになっています。まさに修業僧そのものです。

そこに日本人の団体観光客がやって来て、その中に数人の日本人坊さんのグル-プが居ました。良く見ると、彼らは栄養充分、みるからに健康的な肉体に新品の袈裟姿、カメラ、ビデオを片手に見学しながら盛んにはしゃいでいます。

この対照的な両者を見て思わず「日本の坊さんはなんだ!! 坊主は坊主らしくもっと質素につつましくせろ!! チュウ国人坊主を見習え !!」と、言ってやりたかった。まさに"金持ち日本"て感じ、、、。

また、今やチュウ国ブ-ムでシャンハイ空港など日本人観光客とビジネスマンで溢れています。JALの成田-シャンハイ線は毎航満席でドル箱路線とか。それは良いとして、、、、
日本人観光客のマナ-もあまり感心しません。群馬県か何処かの団体客が数人、ホテルでレセプションの女の子に何やらクレ-ムをつけているらしく大声で怒鳴っている。しかも"日本語"で、、、相手は意味を解せず、ただオロオロ。あのオッサン達は世界中日本語が通じる、と思ってるらしい。 一人では何も言えないくせに、、、、

観光列車の中ではやはり団体のオバサン達がオバタリアン風を吹かして周りの迷惑も考えず大声で合唱している。周囲にいた欧米人達は笑っていたが私は恥ずかしかったよ、まったく。

以上、 1997年3月 記 前編完

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