“誰も書かなかったチュウ国(後編-3-)”
"ホンコンからチュウ国を振り返って" 以降 1998 年3月 記

前編までは筆者がチュウ国滞在中に記していた日記、メモを纏めた物ですが、ここから先の後編はホンコンに来てからのチュウ国回想録形式で書いています。

[情報のこと]

情報統制と言えば、、、私はチュウ国で3回8月を過した訳ですが、その都度、前記のように会社でも街でも嫌な目で見られてるようで不愉快でした。確かに過去の日本の過ちだったかもしれないが、個人的には現在の
日本政府の弱腰外交、陳謝外交に腹が立ちます。

もっと言えば当時第二次世界大戦前の日本が置かれていた立場を考えると、戦争肯定する訳ではないが、
ただ単純に日本だけが悪かったような現在の世界の風潮、それに反論もしない日本政府、チュウ国にはどれだけの戦後補償、今なお毎年ODAなどで無償援助をしてるか、、全て日本国民の血税じゃないか、、等などです。

勿論、チュウ国一般大衆はそんなことは知りません。要するに日チュウ戦争だけでなく、地下鉄サリン事件から中学生のナイフ事件、あげくは地震など天災まで、すべて日本の悪いニュ-スは新聞にデカデカと大見出しで載せ、如何に日本は悪い国だ!!と
日本製の放送機器で電波にし、日本製のテレビで国民は観ているこの現実。

一方
日本から援助されたり彼らの日本への密入国のニュ-スなど自分たちの悪い事はまったく国民に知らせない。ホンコンで日本のジャ-ナリストと友達になって良く話を聞くのですが、昨年チュウ国の場所は忘れましたが地震でかなりの被害が出ましたよね!!この時現場に各国のメディアが取材に出かけたが当局から取材制限されたらしい。要するに自国の悪い事は外にはもちろん、内にも漏らしたくないんですよね。


しかし、私はチュウ国のホテルに3年居たので、NHKのBS放送とかINTERNET等日本からの情報でチュウ国国内の事件をチュウ国人より早く、詳細に知ることが出来、チュウ国人に教えてやる事もままありました。だから日本に住んでいる人の方がチュウ国の政治、経済、社会の情報を間違いなく一般チュウ国人より良く知っています。


チュウ国のペキン、シャンハイ等、沿海州の一流ホテル、特に外人が宿泊するホテルにはパラボラアンテナと衛星受信装置があり、一般チュウ国人の住居では規制されていて視聴不可能な海外放送が楽しめます。 従ってNHKのチュウ国関連のニュ-スやドキュメントをその地で観て、
ウソコケッ !!と思ったり、こちらは実態を知っているので何となく白々しく感じたり、しかし日本の放送だからやむを得ないか?? と、思ったりしたものでした。

しかし、、、やはり今でもホンコンでNHKのチュウ国関係のニュ-スを涼しい顔してニコニコして喋っているアナウンサ-、キャスタ-を見ると腹が立つ。「こいつら実態を知らないくせにッ!!」ってねッ!!また、、、「トキのタマゴがふ化した」のとか「どこそこのパンダがどうしたの」とか、、、
何をそんなに有難がってるんだ-!!っと云いたくなる。

ここホンコンは、テレビ放送に関して言えば日本人は寂しい思いをしています。
些細な事ですがホンコンではNHKのBS放送が受信不可能(サ-ビスエリア外??ぎりぎりの所か?)で、残念ですね。
(後記、訂正。一部のホテルでは受信可能。一般の住居でも個々に設備を設ければ可能。)

最近ケ-ブルテレビと契約しましたが、NHKの朝のニュ-ス番組"おはよう日本"が辛うじて一時間遅れで観れるぐらい。その他、時々は1、2年古い民放のくだらない番組を録画で流しているだけ。レンタルビデオ屋は多いので、又サンパウロ時代と同じく、"連れ合い"がたまに借りてくるビデオテ-プを見ています。また日本のニュ-スは毎朝パソコンでインタ-ネットのW.W.Wで各新聞を読んでいます。
(後記、訂正。同じケ-ブルテレビ局ですが現在は1チャンネルのみ一日中NHKワ-ルドプレミアム版が見れます。)

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