日経システム構築「データベース活用の勘所」

ドトールコーヒーの事例が出ている。

ここでサブタイトルに「マスターDB更新で性能問題。オブジェクト指向の徹底がアダ」とついている。

昔からそうなのだが、この手の新し目の技術は「使い過ぎると性能低下する」という話は定番である。構造化プログラミングの初期の頃には「構造化のしすぎで性能問題」なんて話が出ていた。どうも背景には、「こういった新しい手法でやると、細かいチューニングがされないので、性能問題を起こす」という、昔の職人気質な考えが背景にあるような気がする。

しかし、よく考えるとこれはおかしな話で、チューニングや最適化ができないということと、物事の抽象化レベルを上げるということとは、直接は関係はない。もちろんゴリゴリとしたデータの依存性を使ったような最適化はできなくなるが、その手のものが最適化の全てではない。必ずしも抽象化と富豪化はセットではないはずだ。どうもこの手のものを見ると、「雀卓が全自動になったから、積み込みができない」とか言ってるようにしか見えない。「玄人技は他にもあるだろ」とつっこみたくなる。

日経BPの他の雑誌を見れば、もちろん「オブジェクト指向マンセー」な記事はいくらでもある。これだけ「マンセーマンセー」と並べておいて、「やり過ぎがアダに」などと書く神経がわからない。書くのであれば、「こんな問題点があるので、こうしろ」と書くべきである。この辺が煽りたがりのマスコミの悪いところであり、日経BPのような技術系の雑誌屋であっても、やはりマスコミ体質なのだなと感じる。

件の記事は、基本的な設計が下手くそなだけであって、オブジェクト指向のせいではないはずだ。記者はもっと勉強して落ちつけ。

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