在宅Webデザイナーに必要なスキル
これは、いままで全く経験がなく、自分のプライベートサイトを作った事はあるけど…。と言う方に向けてを前提として、話をすすめていきます。すでに経験があるとかプライベートサイト以外に幾つかのサイトを作った事があり、知識も実践レベルに達していると思われる方は、迷わず読み飛ばしてください。ホントに初歩的なことしか書きませんので…。
まず、必要なのは「デザイン力」です。それは「自分の美的センス」と言われる時もありますが、私は在宅Webデザイナーの場合、必ずしもそうではないと思います。
「クライアント(受注先)の指示に従ってきっちりデザインできる力やセンス」と私は考えています。
というのも、クライアントさんの多くはWeb制作会社の知識ある本職の方になりますので、あまりムリな要求をしてきません。そのかわり、「本来できることが実力不足のためにできていない、デザイン仕様が守れていない」ということには非常に厳しいご意見を出してきます。そこで必要になってくる「指示を守れるデザイン力やセンス」ということに話を戻しますと、狭く深くの知識はむしろこの場合では必要ありません。それよりも、「浅くでも限りなく様々な話に対応できる広い知識」が絶対に必要条件になります。
ソフトの知識も必要でしょうし、そこそこのHTMLタグも知っておかなければ話についていけないときが出てきてしまいます。デザインをする上でもっとも必要とされる「センス」ですが、これはいかに自分が想像するモノを作れるか、ということになりますので、あーでもないこーでもないとソフトや参考書と格闘している内に、自然とソフトの知識は必ずつきます。
大切なのは、「自分が求めるモノ」に対して絶対に妥協しないことです。妥協しないで一生懸命格闘することが、上達の早道です。やり方や素材が全て揃っていてその通りに進めさえすれば最後にはページが出来上がる、というソフトの解説本もありますが、全くの初心者の時はこの「チュートリアル形式」の教則本も必要でしょうが、ある程度慣れたら、自分の想像するモノを必ず作ってやる!という根性が必要になってきます。
よく「HTMLの知識は必要でしょうか?」と聞かれますが、それよりもまず、「ソフト操作の知識」を身に付けて下さい。ソフトを操作している時に、「あれ、修正ができない」となる時が必ず出てきますから、そうなればしめたものです。その時に一つひとつ、タグを勉強していくようにすればこれもまた、タグを覚えていく事にもなってきます。
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その他に必要となってくるのは、ページレイアウト能力です。
「このサイト、使いづらい・見にくい」とか「このページ重たいから、このページは見なくてもいいや、別のサイトに行こう」と思った事は誰でもある経験ではないでしょうか?
そのサイトが何を言いたい、何を目的としているのかによって、Webデザインはある程度の方向性が決まります。
そうしてその方向性を保てるようなページ構成(レイアウト)を視覚的な角度から考えていかなければなりません。
以上、簡単でしたが何となくつかめて頂けましたでしょうか?
大切なのは、自分の作るモノに対しての執念です。
仕事をしながらの勉強では納期のこともありますので、どこかしらで妥協しなければならない時ももちろんありますが、途中まででも妥協しないで頑張った事は、次の受注に生かされます。
そうやって一つひとつの仕事をこなしていくうちに、知識と技術は経験と共にレベルアップしていくのです。
「これでいいかな」と「なんか違うから、もう少し…」では全く取り組みの姿勢が違います。前者のままで仕事をしていっても、レベルがいつまでたってもアップしません。
最後に、「私は絵心がないから…」と嘆いている方も沢山いらっしゃいます。そんなこと言ったら、私だって絵心なんか皆無に等しいでしょう。小学2年生の姪っ子の方がよほど上手な絵を書いています。自慢じゃありませんが小学校から高校卒業まで、美術・図工関係は全て5段階の2くらいでした(笑)。
絵心はなくても、Webデザインはできます。
どうすればできるようになるのか、というと、まずは自分が気に入った「これは!」というサイト(ページ)をまねして作ってみることです。また、普段眺めている雑誌の中で、素材として作成できそうなオブジェクトが見つかったら、付箋紙でも貼って時間がある時にまねして作ってみるのもよい練習になると思います。
これは本当は秘密にしておきたかった「仕事でのデザイン作業ににつまったら、の解決法」ですが、私は雑誌でお気に入りのページをパクッてしまいます。そんなことしたら著作権違法もいいところだと思いますよね、ところが出来上がったものは不思議とパクッたページとは似ても似つかないものなのです。これは私の能力不足も勿論考えられるのですが、決してそれだけではなく、まねしていくうちに、偶然もっと良いものや、アレンジしたい欲求がでてくるので、違ったものとなるのでしょう。いや、そういう事にしておきたい(笑)。
私達はイラストレーターではなくWebデザイナーです。
いかにインターネット上で読み易いページを作成できるか、その能力が必要とされている職業です。一番大切なのが「絵心」であってはならないと思っています。「絵心」でなく、「遊び心」を追求した方が、Webとしては面白いものができる時もあるかも知れません。
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