オヒメサマな王子様




今日は元日。青学レギュラー一行は、リョーマの家もとい、越前家の寺に来ていた。

もともと言い出したのは菊丸で、

「みんなで初詣に行こうよ〜〜〜」

とかなんとか半ば無理矢理に誘ったのだった。もちろん、喜んでついてきた人もいるが・・・・



「もーー!!何で来るなら来るって先に言っといてくんないんスか!」

少し怒ったようなリョーマの声が響く。

「悪ィ悪ィ!エージ先輩が行こうって聞かなくって・・・」

「でも、うちの家知ってるのって桃先輩しかいないじゃないですか!」

「僕も知ってるよ?」

「俺も。」

続いて不二と乾が応える。乾は・・・まぁ、なんとなく知っていても不思議はないが・・・・

「ねぇねぇ!そんなことよりこの袴、似合う?似合う??」

お気楽ご気楽な菊丸がくるりと回って感想を求める。

そういえば、よく見るとみんな袴を着ているではないか。みんなどこから調達してきたんだか。

「あぁ・・・似あいますよ。」

「ホント?!」

パアッと一気に明るくなった菊丸の笑顔に、リョーマはすこし呆れていた。

「リョーマ君は着ないの?」

不二がすかさず質問する。

「あ・・・ウチ袴ないんス。」

「寺なのに?!」

桃が残念そうにたずねる。残念そうなのは他も同じだったが。ここまでそろえたんだから、最後の一人も
おそろいで袴を着たかった。

「女物の晴れ着ならあるぞ。」

「え?!?!」

突然現れた南次郎に、レギュラー一行が驚く。と、いうか、そのセリフに驚いた。

「姪のヤツなんだがな・・・・」

そういってどこからともなく、箱を取り出してきた。

「絶っっっっ対に着ない!!!!」

まぁ、当たり前といえば当たり前の反応だが・・・・・・・

「着て!!!!!!!!!!!!!」

菊丸・不二・桃城の3人が声を合わせて懇願した。

「う・・・・・・・・・・・・・・・・・」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(怒)」

「おチビかっわいーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

「ホント、よく似合うよv」

「っかーーー!たまんねぇな、たまんねぇよ!!!」

並の女の子よりも似合ってしまうところが男として屈辱だったが・・・・背に腹は変えられぬ。不二が怪しい
呪文を唱え始めた時点で、リョーマに抵抗する術はなくなってしまった。

「絶・対・に!外には行きませんよ!!!」

それでもなお、プライドがリョーマに強気な発言をさせた。

「えーーー?!なんでーーー?!折角着たのにーーーーー??」

「嫌ったら嫌です!!」






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えーーー・・・選択制です。(何ィ?!)だって不二リョも菊リョも桃リョも書きたいんだーーーーーー!!

まぁ、お年玉ってことで・・・(死)