日本のサッカ-界

(協会、選手、サポ-タ-、一般ファン)……の方たちへ。

【このペ−ジは1998年頃に書いたものです。】

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サッカ-と言うスポ-ツは他のスポ-ツよりも、まずハングリ-精神が無いと上達しない……と言う事を知るべし。 はっきり言うと金持ち国では絶対に一流選手は育たない。ましてやW.Cである程度の成績を残す事など期待する方が無理。

ブラジルを初め中南米諸国が比較的強いのは、彼らの場合極端な言い方すれば母親の腹の中に居る時からサッカ-の雰囲気にもまれている。いわゆる胎教だ。 2歳にもなれば男の子も女の子も足で何でも手当たり次第に蹴る。遊びといえばボ-ル遊び。ボ-ルが無くても何でもよい。蹴れる物を見つけて蹴り遊ぶ。それも裸足だ!! 靴なんか履かない、と言うよりも靴を買う金なんか無い。 5歳にもなれば何らかの労働をさせられ、結果的に日ごろの粗食と肉体労働で基礎体力がつく。
従ってそんな国の子供たちが、いざ選手を志すとボ-ルに対する執着心が全然日本人とは比べものにならない。一日中ボ-ルを身体から離さない。食事の時も外出する時も、ベットの中までもボ-ルと一緒だ。 練習時間だけ練習するどこかの国の選手達とは根本的に違うんだ!!競技以前の問題で、生活=サッカ-(ボ-ル)なのだ。 テクニック習得、訓練も大切だか幼児の時からの体力、忍耐力、そしてボ-ルへの愛着心、執着心を育むことは現在の日本の社会環境では残念ながら不可能だろう。
今の日本選手の奮闘や協会、監督のご苦労にケチをつける気は毛頭ないが、南米在住13年の経験ある小生からみたら「日本人はまだまだ甘い……」と言う実感だ!!。

サッカ-に関しては昔は個人技を重視していたので、ずば抜けたプレ-ヤ-が比較的多かった中南米諸国が強かったが、20年ぐらい前からは個人技よりも団体チ-ムワ-ク総合力重視の傾向となりその結果、ヨ-ロッパ諸国が強くなった。ブラジルゃアルゼンチンが昔は強かったが徐々にヨ-ロッパ諸国に追いつかれ、追い抜かれていってる最近20年の傾向はそれを物語ってる。(W.Cでの優勝回数だけでなく得失点差などのデ-タ-上)
そんな趨勢を考えるとサッカ-の歴史が浅いとは言え、日本はその民族の特性上有利であり、体力を除きその器用さ、熱心さ、得意な組織力で将来世界のレベルの"ある程度"のところまでは届くだろう。しかし、ここからが重要!!
一般論だが、もともとサッカ-は貧乏国で生まれたスポ-ツで、他のラグビ-やアメフトの生まれた背景とは歴史が違うんだ!!別の言い方をすれば、現在でもサッカ-は基本的には(言葉は悪いが)下層階級のスポ-ツで他のスポ-ツのプロ選手の学歴と比較すれば解るはず。ある貧乏少年がサッカ-ドリ-ムで一攫千金を手にした話が南米には沢山あるのも事実。 今のブラジル選抜チ-ムだってほとんどのメンバ-が貧乏家庭の出身らしい。 ('70年代活躍したブラジルのストライカ-"ソ-クラテス"は副業が医者だった!!等例外はあるが..あくまで一般論であり誤解しないよう!!)
そう言った意味でテクニックゃ戦術、チ-ム戦略も重要だが、それよりもっと基本的な初心に帰ると言うか、ボ-ルに対する執着心云々...とこの手記の前半で云ってる訳。サッカ-と言うのはそんなスポ-ツなんだ。
平安時代、貴族が"蹴鞠"で遊んでいたらしいが、あれが貴族でなく庶民の遊びだったら今ごろ日本はサッカ-王国になってたかもね???又バトミントンだって日本には"羽子板"遊びが有ったんだけどな-!!!以上、スポ-ツ嫌いの一日本人のサッカ-論.......完。
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