明治維新 (過去の日本の素晴らしさ)
【このペ−ジは1998年頃に書いたものです。】



最近読んだ本で"我が意を得たり"と感じたことを書いてみます。

明治維新とフランス革命.......私が思うに、所謂"革命"と名のつくものは古今東西、権力闘争に変わりなくフランス革命せよロシア革命にせよ、人民、民衆、即ちその国の下層階級の人達が時の権力者を倒して新権力者となったわけですが、明治維新もそのようにとらえられていたと思います。

しかし明治維新が他国の革命と違う、あるいは単なる権力闘争と違うのは、当時の日本の下層階級即ち、人民大衆が立ち上がった訳ではない、と言う事です。

士農工商の歴然とした階級社会でトップに位置する"士"即ち武士たちが黒船をきっかけとして日本の将来を憂って同階級の徳川幕府を倒した訳です。もちろん同じ武士でも下層武士達ですが。さらに驚くべきことは革命成就したあと、彼ら武士達は自分達の身分、それまで保証されていた特権を捨て、封建制度を崩し自ら格下げして大衆化、民主化した事です。
((もちろん、維新の勤王志士達が新しい権力者になったが、士農工商の身分制度を廃止した。という意味。))

他国の革命と比較して流血も最低限、まれに見る無血ク-デタ-を成功させ、何百年も続いた階級社会が、ほんの10数年そこらでそれまでとはまったく違う社会となったのは、士農工商の階級が、実は黒船が来るよりかなり以前から徐々にではあるが崩れつつあったことがその背景にあると思います。

それは徳川300年が鎖国政策で日本を世界の流れから遅れさせたが、逆に国内の士農工商の階級バランスが自然に必然的に崩れ、そして自給自足体制に移行しつつあった、と言う事です。それは維新を経て更に今日の日本の発展の基礎としての意味も有ったのではないか?と思います。

                                                                 おわり



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