第116回 [2006年4月8日] 【猿焼山】
−Photo & Report by H.Tanuma−

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コ−ス=富士急行線「禾生」駅[9:46/9:55]〜(タクシー)〜
〜林道分岐[10:05/10:10]〜P1[11:15/11:25]〜
〜900m付近[11:45/11:55]〜猿焼山東峰[12:20/13:15]〜
〜猿焼山(878m)[13:25]〜芭蕉月待ちの湯[14:30]

およそひと月近くも山をご無沙汰し、すっかり身体も鈍ったので少々軽めの、しかし在り来りでない山をということで、今回も伊藤さんのリクエストにお答えして猿焼山をチョイス。道志山塊の今倉山から北へ連なる長大な尾根の端にちょいと首をもたげた山で、芭蕉月待ちの湯の東約1.5kmに位置する小さな山です。ネットで検索すると、曽雌(そし)部落の手前から山の北面を直登するか、今倉山から長駆、尾根を辿るルートの2つがあるようですが、今回は二人だけだし、この際、藪山を堪能しようということで、山の東側を回り込む猿焼沢をとことんまで詰めて、そこから尾根伝いに猿焼山を目指すこととしました。

前日の天気予報まで、土曜日は「曇り一時雨ところにより突風または雷」ということで、第102回以来の雨無し記録もついに途絶えるか、と覚悟の上で出発。たしかに朝から怪しい天気、雲の動きがだいぶ速い。禾生駅からタクシーで曽雌部落から林道 を右に入り、ひとつ目の分岐で下車(3,150円)。まだこの辺りでは殆どの木は芽吹いていませんが、ヤシャブシらしき花(もしかするとキブシか)が所々に咲いていて春の訪れを実感します。少し進むとまた三叉路で、右へルートをとると鄙びたキャンプ場があります。こんな場所で客が来るのか他人事ながら心配になりますが、周りの雰囲気はそれほど悪くはありません。キャンプ場でさらに分岐、ここが猿焼沢の出合ともなっており、沢筋に沿ってまた右へと進みます。この先もしばらくちゃんとした林道が続き、何を目的に造ったのか少々不思議になりますが、やがてその理由は判明。行き止まりに小さな造成地があり、別荘か何かを売りに出そうとしていた風情。しかし造成後、だいぶ放置されたままの様子。これもバブルの兵どもが夢の跡なのでしょうか。

造成地は我々の進む猿焼沢から外れているため、少々戻り沢に沿って行けばこのさき道はもう無く、いよいよ沢に入渓。といっても水の流れは殆ど無いため適当に足場を確認しながら進むだけ。あたりは全て雑木林で、北向きの沢でも結構明るい感じがします。緩やかに左にカーブし次第に傾斜が増してきたところにくたびれた作業小屋。ひと気が無いといっても何かしら痕跡はあるもの。地図によればこのあたりが沢の中程のようです。さらに傾斜が増し、初めて現れた5mほどの涸れ滝を右からクリアし たところで沢を離れ、支稜に取り付き藪漕ぎ開始。勿論下草もまだ全くないので快調なものですが、傾斜はだいぶ急なのでほとんど木登り状態。どこでも沢のツメはきついものです。がむしゃらに木登りを繰り返すと突然稜線に飛び出ました。支稜にとりついて15分程度、やっぱり小さな沢です。ふと気が付くと空は俄に黒い雲に包まれ、大粒の雨が落ち始めました。我々の強運(悪運)ももはやこれまで。本降りの雨となり、しかも横殴り。合羽を着込んで先を急ぎます。尾根の上は結構立派な踏み跡。これでは迷う術はありません。両側が切れ落ちた稜線を一旦急下降し、小さなアップダウンののち、ひといきの登りで猿焼山東峰に到着。このころになると、さっきの雷雨はどこへやら、いつのまにか快晴状態。コナラなどの雑木に囲まれ思った通り眺望はゼロですが、落ち着いた良い感じの山頂です。

ここから西寄りに向きを変え、ちょっとだけ登り返せば猿焼山西峰。こちらが三角点もある本峰。雰囲気はさっきと同じなので証拠写真を撮ってそのまま通過。あとは西に向かう緩やかな尾根を重力に逆らわずに進むのみ。この道も充分に踏まれており、 ところどころ動物の「ため糞」があるので、けものみちにもなっている様子(本当は彼らの道を我々ヒトが勝手に拝借しているのでしょう)。途中、北面がひらけたところから、九鬼山や大桑山、高畑山などが望めます。また気が付かないうちに雲行きが怪しくなっており、そうこうしているうちに今度は霰と雨と風と雷。なにやら合羽の着脱訓練をしているようで忙しい。熱帯地方のスコールのようにゲリラ的です。やがて、朝日馬場から上戸沢につながる車道に出て、これを左に進めば「芭蕉月待ちの湯」はもう目の前。さっきまでの黒雲はもうどこかに雲隠れ、また太陽が顔を出してきました。

本日の実働時間:3時間05分
本日の累積登高差:529m
本日の踏破距離:6.1km

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写真左から【01】禾生駅でタクシー待ち。
【02】タクシーを降りたところで記念撮影。今日はこの二人でトライ。
【03】咲いているこれはヤシャブシでしょうか。満開ですが控えめ。
【04】大旅沢沿いにあるキャンプ場。
【05】ここからいよいよ猿焼沢を遡行します。
【06】沢の中間点辺り。まわりは全て雑木です。
【07】背後に目指す猿焼山が見えてきました。

【08】未だツメの途中。振り返れば猿焼山が低く見えるようになりました。
【09】稜線に出て名も無きピークで一服。このあと雨が・・・
【10】猿焼山直下。手前の花はアブラチャンか。
【11】猿焼山東峰に到着。今回、伊藤さんのバーナー初披露。
【12】証拠写真。
【13】こちらが猿焼山本峰。やはり眺望無し。
【14】木々の切れ間から九鬼山が見えます。

【15】こちらは大桑山、高畑山方面。
【16】ところは変わって赤坂駅。もちろん芭蕉月待ちの湯でビールを頂いた後です。
【17】これに乗って帰ります。
【18】また来ちゃいました、立川の「しぇ・もと」。
【19】やっぱり日本酒には焼味噌が似合いますネ。
【20】今回は合鴨のたたきとふろふき大根も頂きました。美味!
【21】おつかれさんでしたー!

≪合鴨のたたきとふろふき大根? 見るからに旨そう〜(涎)!=光頭老≫

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