用語じてん

はじめに

●項目はいまのところ次のように分けてあります。
 1 速度記号
 2 発想記号など
 3 技法など
 4 声楽用語
 5 その他,音楽に関する用語など
 6 レッスン等に関連する身体の部分
 7 楽譜や音楽に必要な道具
 8 レッスンや演奏会や楽団活動に多用される語
 9 移動に使用する語  10 外国の曲
 11 外国の人名
 12 外国の楽器

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●各用語は,つぎのような順番で記されています。
 中国語の漢字表記(日本語の漢字フォントを利用しているので中国語とは異なる字体も)
       ↓
 中国語の読み(ピンイン表記に,声調記号(イントネーション)を数字で付しています。)
  ※0(ゼロ)は軽声(はっきりとしたイントネーションがなく,軽く発音するもの)です。
  ※また,UウムラートはVで表記します。
       ↓
 日本語の意味や解説

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●検索のしかた その1
1)ウインドウの上の「編集」をクリック
2)「このページの検索」をクリック
3)検索したい曲名(一部でもよい)を入力し,検索(上から/下から)を指定して, 「次を検索」をクリック。

●検索のしかた その2
・ウインドウズの場合 「Ctrl」と「F」キーを押す。
・Macの場合    「コマンド」「F」キーを押す。

あとは上記と同じ。

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※もとは「用語解説」だったけど,別に解説はしていないことに気づき,「じてん」にしました。
ひらがななのは,字典か辞典かよーわからんからです。
また,載せて欲しい用語もお知らせ下さいね。



1 速度記号
慢板 man(4) ban(3) Lent

柔板 rou(2) ban(3) Adajio

行板 xing(2) ban(3) Andante。

中速 zhong(1) su(4) だいたいAndantino〜Allegrettoくらいの速度

小行板 xiao(3) xing(2) ban(3) Andantino

中板 zhong(1) ban(3) Moderato

小快板 xiao(3) kuai(4) ban(3) Allegretto

快板 kuai(4) ban(3) Allegro

快速 kuai(4) su(4) だいたいAllegro〜Prestoくらいの速度

急板 ji(2) ban(3) Presto

散板 san(3) ban(3) Abbandono 自由リズム
 ↑ Abbandonoを中国の楽典の本で引くと「奔放・無拘束地」と書いてありました。ただ,  「散板」の訳語としてはこれが適切ではないか,とイタリア語を私より知ってる方が言わはったので,忘れないように書いておきました。判

上板 shang(4) ban(3) (それまで「散板」だったのを)in tempo で

漸快 jian(4) kuai(4) Accel. だんだん速く

漸慢 jian(4) man(4) rit あるいは Rall だんだん遅く

原速 yuan(2) su(4) もともとの速度

回原速 hui(2) yuan(2) su(4) a tempo もとの速度に戻る。「回」(動詞)は戻る・帰るの意。

2 発想記号など

活溌 huo(2) bo Vivace
 ↑え,これって速度記号だったの?発想記号と思ってた・・・

如歌地 ru(2) ge(1) de 歌うように(「地」は動詞を形容する語につく助詞)

3 技法など

指法 zhi(3) fa(3) 指遣い。運指

弓法 gong(1) fa(3) 弓遣い。ボーイング

按弦 an(4) xian(2) 弦をおさえる(こと)

貼弦 tie(1) xian(2) 弓毛をしっかり接弦すること

換弦 huan(4) xian(2) 移弦。弦を移動すること

空弦 kong(1) xian(2) 開放弦

揉弦 rou(2) xian(2) ビブラート(弦楽器の)

把位 ba(3) wei(4) ポジション

換把 huan(4) ba(3) ポジション移動
    関連用語
     同音異指(tong(2) yin(1) yi(4) zhi(3))換把 読んで字のごとき換把。例:空山鳥語など
     同指異音(発音は上記参照)換把 読んで字のごとき換把。35をどちらも二指でひく,など。
     交錯指(jiao(1)cuo(4)zhi(3))換把 例:5を一指→3を二指でひく,など。
     跳把(tiao(4)ba(3)) 例:良宵の1から上二点1に跳ぶときのような換把。

風門 feng(1) men(2) アパチュア(笛の口の形(アンブシュア)について,唇の間の風がとおる穴)

双舌 shuang(1) she(2) ダブル・タンギング

三舌 san(1) she(2) トリプル・タンギング

花舌 hua(1) she(2) フラッター・タンギング フラッター・トゥンゲ(トゥンゲってドイツ語で「舌」のことだそうです)

歴(簡体字では厂に力)音 li(4) yin(1) 笛子のグリッサンド(弦だったら滑奏という)。上歴音と下歴音があるそうです。bang-D1号さま,情報ありがとうございました。

重音 zhong(4) yin(1) アクセント

顫音 zhan(4) yin(1) トリル

滑音 hua(2) yin(1) ポルタメント。指を弦の上ですべらすこと
 ↑移動方向によって上(shang(4))滑音と下(xia(4))滑音がある。また移動距離が大きいと大(da(4))滑音という。


泛音 fan(4) yin(1) ハーモニクス

回音 hui(2) yin(1) いわゆる「こだま」。「空山鳥語」「山村変了様」の解説にこの語が使われる可能性あり。

滑奏 hua(2) zou(4) グリッサンド(Glissand)

4 声楽用語
女高音 nv(3)gao(1)yin(1) ソプラノ

女中音 nv(3)zhong(1)yin(1) メゾソプラノ

女低音 nv(3)di(1)yin(1) アルト

男高音 nan(2)gao(1)yin(1) テノール

男中音 nan(2)zhong(1)yin(1) バリトン

男低音 nan(2)di(1)yin(1) バス

花腔女高音 hua(1)qiang(1)nv(3)gao(1)yin(1) コロラトゥーラ・ソプラノ
    コロラトゥーラ:coloratura(伊),Koloratur(独)
     彩色された,の意。細かい音符やトリルなどによる速い動きを持つ技巧的な旋律。
     特に18-19世紀のオペラのアリアに多く用いられ,しばしば即興的な性格をもつ。
     コロラトゥーラ・ソプラノは,このタイプのアリアを役柄とする歌手の意。
     ↑小学館の中日辞典では「花腔=コロラチュラ」とありました。しかし,これはやや古げな言い方だそうです。そこで      無精をせず,『音楽大事典』をひいた次第であります。指摘してくださったSさん,どうもありがとうございました。


5 その他,音楽に関する用語など
多 duo(1) 来 lai(2) 米 mi(3) 発 fa(1) 梭 suo(1) 拉la(1) 西xi(1) ドレミファソラシ
 ↑「梭」は日本語では「ひ」と読みます。

昇 sheng(1)(簡体字は「升」) シャープ。例えばファのシャープは「昇発」という。

降 jiang(4) フラット。例えばシのフラットは「降西」という。

高八度 gao(1) ba(1) du(4) 一オクターブ上

低八度 di(1) ba(1) du(4) 一オクターブ下

音分 yin(1)fen(2) セント(cent)

赫茲 he(4)zi(1) ヘルツ(記号Hz)

大調 da(4) diao(4) 長調 dur major

小調 xiao(3) diao(4) 短調 moll minor
 ↑「調」にはtiao(2)・diao(4)の二通りの発音があることに注意。

弱起 ruo(4) qi(3) 弱起(日中同形語)。アーフタクト

引子 yin(3) zi 前奏

過門(児) guo(4) men(2)(er) 間奏。「過」(動詞)は過ぎる・通り過ぎるの意

尾声 wei(3) sheng(1) 後奏(coda)

対答句 dui(4) da(2) ju(4) かけあい
 ↑たぶん漢字はこう書くと思うんだけど・・・

第一房 di(4) yi(1) fang(2) いちかっこ(反復記号の一種)

片段 pian(4) duan(4) 抜粋。ある曲の一部分

移植 yi(2) zhi(2) ある楽器の曲を他の楽器に編曲すること

音頭 yin(1) tou(2) 河内音頭とかの「おんど」ではなく,文字通りの「音のあたま」。音の出だし・発音点

慢起 man(4) qi(3) メロディの出だしやトリルなどをゆっくりから始めること。

節奏 jie(2) zou(4) リズム

切分音 jie(1) fen(1) yin(1) シンコペーション

三連音 san(1) lian(2) yin(1) 三連符

配器 pei(4) qi(4) 楽器編成。オーケストレーション (orchestration)

複調音楽 fu(4)diao(4) yin(1) yue(4) ポリフォニー(polyphony)

6 楽器等の部分
弓根(児) gong(1) gen(1)あるいはge(n)r 弓の手元に近い部分

弓尖 gong(1) jian(1) 弓の先の部分。これも児化するのでしょうか?

7 レッスン等に関連する身体の部分
手指 shou(3) zhi(3) ゆび

母指 mu(3) zhi(3)  おやゆび

食指 shi(2) zhi(3) 人差し指

中指 zhong(1) zhi(3) 中指

無名指 wu(2) ming(2) zhi(3) 薬指

小指 xiao(3) zhi(3) 小指(辞書には小頭指 xiao3 tou2 zhi3 とも)

虎口 hu(3) kou(3) 人差し指と親指の間の柔らかい部分。いわゆるみずかき?

手腕 shou(3) wan(4) 手首(腕子 wan4 zi とも)
 ↑いままでずっと「腕」を3声だと思っていました。いま改めて辞書を引いて初めて気づく・・・

肩膀 jian(1) bang(3) 肩

8 楽譜や音楽に必要な道具
総譜 zong(3) pu(3)スコア

分譜 fen(1) pu(3) パート譜

簡譜 jian(3) pu(3) 数字譜

譜子 pu(3) zi 譜面

背譜 bei(4) pu(3) 暗譜

譜架 pu(3) jia(4) 譜面台・譜面立て

校音機 jiao(4) yin(1) ji(1) チューナー:「機」の簡体字は「机」

調音 tiao(2) yin(1) チューニング・調律 
 ↑だったらチューナーも「調音機」でいいんじゃないかと思うんだけど,チューナーの中国語の解説書には「校音機」とある

節拍機 jie(2) pai(1) ji(1) メトロノーム

9 レッスン等に多用される語
一点 yi(4) dian(3) すこし。ちょっと。末尾が巻き舌(児化)になったり,また口語で「一点点」と言ったりする。

清楚 qing(1) chu 日本語と異なり,「はっきりと」という意

把 ba(3) 二胡を数える時の助数詞。日本では一本・二本かな?

弾性 tan(2) xing(4) はずみ。はずんで

音準 yin(1) zhun(3) 音程が正確であること

連貫 lian(2) guan(4) なめらかに

配合 pei(4) he(2) おもに右手と左手のタイミングを合わせる意で用いられることが多い。

黙契 mo(4) qi(4) メンバーの息やタイミングがぴったり合う(合わせる)という意味で用いられることが多い。

放松 fang(4) song(1) 力を抜く。リラックスする

(面部)表情 mian(4) bu(4) biao(3) qing(2) 表情

笑容・微笑 xiao(4) rong(2)・wei(1) xiao(4) 笑顔

訴苦 su(4) ku(3) つらさや苦痛を訴えるような。「江河水」「二泉映月」や,「翻身歌」の中間部の説明などに用いられる。

形像 xing(2) xiang(4) イメージ

平・直・穏 ping(2) zhi(2) wen(3) 運弓は地面と平行に,真っ直ぐ,落ち着いて,という意味。

平・直・(yun2) こちらは,最後を堰Cつまり平均に・むらなくという意味にしている。

慢怕散,快怕ー man(4)pa(4)san(3),kuai(4)pa(4)gan(3) テンポが遅いときは散漫にならないように,テンポが速いときは急がないように,という意味。

藕断絲連 ou(3) duan(4) si(1) lian(2)  レンコンを二つに折ると,本体は離れるが糸を引いてつながってることから,切れそで切れない腐れ縁,そういう男女の仲を暗示したりする言葉。  でも,これを音と音が切れそうでなんとなくつながっている比喩として使われたことがあります。

四平八穏 si(4) ping(2) ba(1) wen(3) 四字熟語。辞書では「(1)きわめて穏当である (2)少しも独創性がない」とプラスマイナスどちらの意味も載ってますが, これまで二人の先生がこの語を使ってますが,どちらもマイナスの意味で使っていました。音楽的に訳せば「起伏がない,のっぺり弾いてる,平板」ってな感じでしょうか?

由無到有 you(2) wu(2) dao(4) you(3) 音の出だしが分からないくらいのピアニッシモから入る意で用いられるようです。

把重心放在弦上 ba(3) zhong(4)xin(1) fang(4)zai(4) xian(2)shang(4) 重心を弦の上に(置く)

年簫,月笛,萬世弦 nian(2) xiao(1) yue(4) di(2) wan(4)shi(4)xian(2) とある若手二胡職人がおしえてくださった格言。 簫は尺八のような縦笛,弦は二胡のことだということで,二胡の習得の難しさと,一生かけてやっていくという 覚悟がしめされているようです。(060514採集)

考級 kao(3) ji(2) 検定試験・グレード試験。「考」は動詞

比賽 bi(3) sai(4) 音楽用語ではコンクール。一般的には試合など。例:「馬的比賽」=競馬。

繆斯 (?)si(1) ミューズ(mousae)芸術や学芸を司る神。
 ↑繆にはmiu(4)・mou(2)・miao(4)の3つの読みがあるが,ミューズの音訳で使われるときはどれなのかは未確認なので,憶測で書くのは今のところやめておきます。

真仮声演唱 zhen(1)jia(3)sheng(1)yan(3)chang(4) ホーミー(khoomii)一人で2つ上の音を出すモンゴルの伝統的歌唱法。


10 演奏会等に多用される語
専業 zhuan(1) ye(4) プロ

業余 ye(4) yu(2) アマチュア

練習 lian(4) xi(2) 練習

排練 pai(2) lian(4) (楽団や演劇等の)練習

彩排 cai(3) pai(2) リハーサル

連排 lian(2) pai(2) 通しリハ・通し稽古
 ↑041016採取。「彩排」よりこっちのほうを口頭でよく使うみたい。

節目 jie(2) mu(4) プログラム。冊子そのものは「節目単(dan1)」という。

圧台戯 ya(1) tai(2) xi(4) プログラムのメイン。もとは演劇用語で,真打ちが最後に演じる演目。

加演 jia(1) yan(3) アンコール。「安可(an(1) ke(4)」という音訳も使われるらしい。

謝幕 xie(4) mu(4) カーテンコール

鼓掌 gu(3) zhang(3) 拍手

主持(人) zhu(3) chi(2) (ren(2)) 司会

工作人員 gong(1) zuo(4) ren(2) yuan(2) スタッフ

話筒 hua(4) tong(3) マイク

反響板 fan(3) xiang(1) ban(3) 反響板。

後台 hou(4) tai(2) 舞台裏。「後」は簡体字では「后」。

・この日本語は何という?
楽屋・控え室 化粧室 hua(4) zhuang(1) shi(4)/後台(発音は上記)/(演員)休息所 (yan(3) yuan(2)) xiu(1)xi suo(3)/等候室 deng(3) hou(4) shi(4)/等待(dai4)室。
 ↑ こんど,どれをよく使うか先生に確認してみよう。

緞帳 大幕 da(4) mu(4)/台(tai(2))幕/舞台布幕 wu(3) tai(2) bu(4) mu(4)/舞台的幕。
 ↑ こんど,どれをよく使うか先生に確認してみよう。

舞台換場 wu(3) tai(2) huan(4) chang(3) 舞台転換

搬運費 ban(1) yun(4) fei(4) 運送費・輸送費

花束 hua(1) shu(4) はなたば。

票 piao(4) チケット

副券 fu(4) quan(4) 半券

休息 xiu(1) xi(0) 休憩

簽名 qian(1) ming(2)xi サイン

紀念 ji(4) nian(4) 記念(中国語では“記”ではなく“紀”を使う)

存念 cun(2) nian(4) 記念のために(差し上げる)。CDのサインや記念品・記念写真に添える言葉。私がよく見たのは「留念」でした。

留念 liu(2) nian(4) →「存念」

 11 移動に使用する語
火車 huo(3) che(1) 汽車

電車 dian(4) che(1) 電車

地鉄 di(4) tie(3) 地下鉄。「地下鉄道」の略称らしいです。


単軌電車 dan(1) gui(3) dian(4) che(1) モノレール。「独(du(2))軌車」とも言うらしい。

公共汽車 gong(1) gong(4) qi(4) che(1) バス。略して「公車」とも言ってるのを聞いたことがあります。

出租汽車 chu(1) zu(1) qi(4) che(1) タクシー。普通は略して「出租車」と言います。
 ↑ タクシーを拾う=「打的(da(3) di(1)」。「的」はtaxiの音訳「的士」より。

※以上の交通機関に乗るときは全て「坐(zuo(4))」という動詞を使う。


自行車 zi(4) xing(2) che(1) 自転車

摩托車 mo(2) tuo(1) che(1) バイク

※以上の交通機関に乗るときは全て「騎(qi(2))」という動詞を使う。

換車 huan(4) che(1) 乗り換え

下一站 xia(2) yi(4) zhan(4) 次の駅。次の次なら「下両站」
 ↑ 語学の話になりますが,もし序数だと「一 yi(4)」は「yi(1)」に,「両」は「二」になります。  これはあとでネイティブに確認してみようと思います。

※関西の主な交通機関の読み方
阪急 ban(3) ji(2) / 阪神 ban(3) shen(2) / 京阪 jing(1) ban(3)
近鉄 jin(4) tie(3) / 南海 nan(2) hai(3)
JR ←これはそのままジェイアールと読む。

12 外国の音楽・曲名
※中国音楽のCDなどでよくみられる人名など・・・。

古典音楽 gu(3) dian(3) yin(1) yue4 クラシック音楽

催眠曲 cui(1) mian(2) qu(3)/揺籃曲 yao(2) lan(2) qu(3) 子守歌
 ↑「揺籃」はそのまま「揺りかご」とありました。

小夜曲 xiao(3) ye(4) qu(3) セレナーデ

聯(連)奏 lian(2) zou(4) メドレー

奏鳴曲 zou(4) ming(2) qu(3) ソナタ(sonata)
 ↑実は「冬のソナタ」を訳そうと思って調べたものですわ。

小奏鳴曲 xiao(3) zou(4) ming(2) qu(3) ソナチネ(sonatine)

波爾 bo(1) er(3) ka(3) ポルカ

閃爍的小星星 shan(3)shuo(4) de xiao(3)xing(1)xing(1) キラキラ星
 ↑辞書を引いて初めて知りましたが,「爍」って「鑠」の別体で,その「鑠」は「矍鑠(かくしゃく)たる老人」というときの「しゃく」なんですね・・・。

雪絨花 xue(3) rong(2) hua(1) エーデルワイス
 ↑その出典である「サウンド・オブ・ミュージック」は「音楽之声 yin(1)yue(4)zhi(1)sheng(1)」です。

春神来了 chun(1)shen(2)lai(2)le かすみかくもか

絲綢之路 si(1)chou(2)zhi(1)lu(4) シルクロード
 ↑「路」は,日本人は自然に「みち」とよむと思うので,そう変更しました(04/06/15)。

聖母頌 sheng(4)mu(3) song(4) アヴェ・マリア(Ave Maria)

門 ka(3) men(2) カルメン

野蜂飛舞 ye(3)feng(1)fei(1)wu(3) 熊蜂の飛行
 ↑ちなみに「熊蜂」を日中辞書で引いてみると,「熊蜂」「胡斑蜂」「山蜂」とありました。

流浪者【吉卜賽】之歌 liu(2) lang(4) zhe(3)【ji(2) bu(3) sai(4)】zhi(1) ge(1) ツィゴイネルワイゼン
 ↑この「流浪者」を中日辞書で引くと,「ルンペン」とありました。ちょっとヒドイ・・・

査爾達斯 cha(2)er(3)da(2)si(1) チャルダーシュ

阿爾罕布拉 a(1)er(3)han(3)bu(4)la(1) アルハンブラ(Alhambra)宮殿の思い出

土耳其進行曲 tu(3)er(3)qi(2)jin(4)xing(2)qu(3) トルコ行進曲

拉特斯基進行曲 la(1)te(4)si(1)qi(2)jin(4)xing(2)qu(3) ラデッキー行進曲

緑色的袖子 lv(4) se(4) de xiu(4) zi グリーンスリーブス

故郷的親人 gu(4)xiang(1) de qin(1)ren(2) オールドブラックジョー

 13 外国の人名
※中国音楽のCD・教本などでよくみられる人名など・・・。

奥徳維 ao(4) de(2) wei(2) J.P.オードウェイ

肖邦 xiao(1) bang(1) ショパン

施特労斯 shi(1)te(4)lao(2)si(1) シュトラウス。ヨハンは約翰(yue(1)han(4))

舒伯特 shu(1) bo(2) te(4) シューベルト

巴赫 ba(1) he(4) バッハ
 ↑「巴哈」という表記もあった。確認すると「巴哈」は「ドイツ人」で「マタイ受難曲」などを作っているので, たぶん「バッハ」その人だと思います。

莫扎特 mo(4) zha(1) te(4) モーツアルト

貝多芬 bei(4) duo(1) fen(1) ベートーベン

比才 bi(3) cai(2) ビゼー

薩拉薩蒂 sa(4) la(1) sa(4) di(4)  サラサーテ

蒙蒂 meng(3) di(4)  モンティ(チャルダーシュの作曲家)

■(巾+白)格尼尼 pa(4) ge(2) ni(2) ni(2) パガニーニ(イタリアのバイオリニスト)

克莱斯勒 ke(4) lai(2) si(1) le(4) クライスラー(ウイーンのバイオリニスト)

克莱采尓 ke(4) lai(2) cai(3) er(3) クロイチェル(なんかバイオリン教本なども書いている人らしいけど・・)Kreutzer
 ↑いっしゅん,「克莱斯勒」の誤記かと勘違いしかけました。ちゃんと調べてよかった・・・。

里姆斯基− 柯薩科夫 li(3) mu(3) si(1) ji(1) ke(1) sa(4) ke(1) fu(1) リムスキー・コルサコフ(ロシアの作曲家)
 ↑発音は全く同じですが,「“李”姆斯基−“科”薩科夫」という表記もありました。  

 14 外国の楽器
鋼琴 gang(1) qin(2) ピアノ

平台鋼琴 ping(2) tai(2) gang(1) qin(2) グランドピアノ

豎(式)鋼琴 shu(4) (shi(4)) gang(1) qin(2) アップライトピアノ

小提琴 ti(2) qin(2) バイオリン

中提琴 zhong(1) ti(2) qin(2) ビオラ

大提琴 da(4) ti(2) qin(2) チェロ

低音提琴 di(1) yin(1) ti(2) qin(2) コントラバス

曼徳林 man(4) de(2) lin(2) マンドリン

吉他 ji(2) ta(1) ギター

単簧管 dan(1) huang(2) guan(3) クラリネット

長笛 chang(2) di(2) フルート

小(軍)鼓 xiao(3) jun(1) gu(3)/沙鼓 sha(1) gu(3) スネアドラム(snare drums)

 diao(4) bo(2) サスペンション・シンバル
 ↑角川『新字源』では,漢音は「ばつ」,呉音は「ばち」。ATOKの漢字検索では「ばち」の読みでしかヒットしませんでした。

吊■(金+察) diao(4) cha(3) シンバルの一種。ドラムセットに使うライド・シンバル(大)やクラッシュ・シンバル(小)の類の訳語として使っているらしい
 ↑ ■(金+察)の日本語読み,すなわち音読み不明。『新字源』には載ってませんでした。

■(+采)吊■(金+察) cai(3) cha(3) シンバルの一種。ドラムセットに使うハイハット・シンバル(2枚のんを踏んで鳴らすやつ)

三角鉄 san(1) jiao(3) tie(3) トライアングル
 スコアにはこうありましたが,辞書には「三角鈴」(ling(2)とありました。

鈴鼓 ling(2) gu(3) タンバリン
 ↑小学館『日中辞典』(1996年,初刷16版)の囲み記事「音楽」には「タンバリン 鼓 ling2gu3」とある。でもの読みは「bo2」なので,たぶん字が間違っていると思うんだけど・・・

■(金+呂)板琴 lv(3) ban(3) qin(2) うーん,こっちはもっとちゃちな,学校で使うような「鉄琴」のようです。
 ↑『新字源』によると,■(金+呂)はもともと「鑢」の略字で,「やすり」という意味だそうですが,現代中国語では「アルミニウム」を示す元素記号です。

鐘(zhong(1))琴・鋼(gang(1))琴・鉄(tie(3))琴・■(金+呂)片琴  どれもグロッケン(glockenspiel)の意で用いられている。下に筒のついているもの
 ↑そもそも「鉄琴」は学校でつかうような,「ベルリラ」はマーチングで使うようなもんでしょうか? 「グロッケン」は筒がついてて・・あれ「ビブラホン」は?「シロホン」は?「マリンバ」は?   このへんは,またそのうち頭を整理して再アップしたいと思います。


●参考文献
石桁真礼生等共著『楽典−理論と実習』(音楽之友社,1965)
孫従音等編『基本楽科教程 楽理巻』(上海音楽出版社,1996)
二胡の検定試験を受けるとき先生からもらったコピー本(出典はなぞ)
ほか,これまでレッスンを受ける中であちこちから「拾って」きた言葉などなど。


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