漁歌 yuge 閻(エン)鉄明作曲

これは巴烏のソロ曲で,巴烏を好む哈尼(ハニ)族・彝(イ)族の民謡をもとにしています。 優美なすがすがしい曲調で,少数民族の音楽の特色がよく生かされています。

●曲の構成●
前奏・後奏で挟まれた「起承転結」の4部分から成り立っています。

《前奏:晨曦(シンギ)》
「晨曦」は,朝の光・朝日という意味。この曲の舞台である雲南省の紅河州に流れる 雄大な紅河が,朝日に照らされて絵のように美しく輝く様子を弾撥楽器で描写します。

《漁歌(起)》
漁歌の主題が巴烏によって奏でられますが,ここはハニ族の歌の調べが用いられています。 軽快でうきうきするようなリズムが,楽しく暮らす彼らの生活を象徴しているようです。

《歓唱(承)》
これは主題の発展形。

《跳月(転)》
次の「跳月」は巴烏と伴奏の掛け合いにより,3+2拍子という独特のリズムをもつ, 紅河のイ族の「跳月」という歌舞のメロディが奏でられ,クライマックスに達する。

《漁歌」(結)再現部》

・後奏:「遠去」



※出典データ:
・上海音楽出版社編『中国音楽欣賞手冊』(上海音楽出版社 1981)199頁


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