
茉莉花=ジャスミンはモクセイ科の香りのよい花です。
中国では半発酵の烏龍茶や緑茶にこの花の香りを付けて「ジャスミンティー」とします。
私はいぜん,このお茶の香りがニガテだったのですが,中国に行って中華料理とともに
飲むようになると,脂っこい後味がすっきりするので,だんだん好きになりました。
そのうち,旅行に出てあちこち歩き回った後,ホテルに帰ってきてお茶を入れ,
その香りがふんわりと漂うと,なんだかホッとするようになったのです。
後で調べると,この花の香りには鎮静効果があるとか。気のせいでは無かったのね。
またこの花から作った精油は,ホルモン異常のほか,無気力・自信を失った人にも良いとか…。
※上イラストは手作りウエディング
「プリマージュ」の素材を使わせて頂きました。
●全国各地の茉莉花●
さて,「茉莉花」という題名の民謡は,私がみつけただけでも,
遼寧省・晋北(山西省北部?)・河北省・江蘇省のものがありました。
また江蘇民謡から発展して,江南絲竹曲としての「茉莉花」もあります。
後者は「好一朶茉莉花」の名で二胡のあるテキストにも採用されています。
一方,笛のテキストの方は,某テキストは晋北・河北省と北よりに偏り,
また別のテキストは江蘇茉莉花を採用するなど,特色がでて面白いなと思いました。
一方,民楽系のスコアは江蘇民謡から発展した絲竹のもののほか,
あと2つ「茉莉花」がありましたが,これらもすべて江蘇民謡でした。
スコアは多くは最近,すなわち2000年になってからぞくぞくと出版されるようになったのですが,
「以前は河北や遼寧の北方系が主流だったが,現在は江蘇メロディが最も好まれている」との,
本の記述を裏付けるかのようです。
さて,天昇版は江蘇民謡の合奏スコアを主体とし,中間部に上記の河北モノを挟んでアクセントにしました。
河北のはもとになる譜面がなかったので,楽団指導の先生がメロディと伴奏を歌い,
それを記譜し,3回の繰り返しのなかでメロディを擦弦→管→擦弦と交互に配したものです
が,その河北モノのでどころが,よく分からないのです。
●なぞの「河北(?)茉莉花」●
まず,その問題の「河北モノ」とはどういうものかというと,これです。
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