花児為什麼這様紅 hua'er weishenme zheyang hong 雷振邦作曲（1963年）
花児紅変奏曲（牧羊女） hua'erhong bianzouqu 曹元德編曲
もともとの曲は映画「氷山上的来客」（日本名「氷山からの客」。趙心水監督，1963年）
の挿入歌として雷振邦が作曲したものです。
この映画は1951年夏，新疆ウイグル自治区の辺境駐屯地を舞台に
部隊が女スパイを見破り殲滅する，というストーリー。
映画の中で本曲は３カ所の重要なシーンにおいて歌われるそうですが，
いずれも辺境防衛にあたる兵士の恋心に微妙に絡む場面であり，
要所要所であらわれる本曲のメロディはストーリーの進行度とあいまって，
歌われるごとに人々の心に深い印象を与え，1963年のオンエア直後から爆発的にヒットしたといいます。
そして，「花児為什麼這様紅」は，その映画の舞台である新疆の少数民族の一つで，
主にパミール高原東部に居住する塔吉克（タジク）族の舞曲を題材として，
当地の民謡風にしあげてあります。
だいぶ前になりますが，この曲はＮＨＫの中国語講座でも紹介されたことがありました。
実は，私もそれで初めて知ったんです。
歌詞を載せたいんですが，ちょっと新しいですよね。著作権にひっかかるかな・・・。
もし引っかからないんだったら歌肢とその訳をここに載せますね。
で，「花児為什麼這様紅」を曹元德が発展させて二胡のソロ曲にしたてたのが
「花児紅変奏曲」（緯級相当）です。この曲は私は習ってないのでなんとも言えませんが，
また関連文献を見つけたら追記いたします。（04/03/15）
別名「牧羊女」ということが判明しました。（04/05/01）
※出典データ：
・上海音楽出版社編『中国音楽欣賞手冊』（上海音楽出版社 1981）48頁