Use telnet



クライアントの設定・基本操作

クライアントの設定(Windows 98)

ここからはWindows 98に標準で付属するtelnetクライアントを使用して解説を進めます。

まずはtelnetを起動させます。DOSプロンプトから次のように入力します。

C:\>telnet

あるいは、次のように「スタートメニュー」の「ファイル名を指定して実行」から起動しても構いません。

[「ファイル名を指定して実行」ダイアログ]

telnetが起動したと思います。起動しない場合は、"Windows"ディレクトリ内に"telnet.exe"があるか、またあるのに起動しない場合はシステムフォルダにパスが通っているか確認して下さい。

「ターミナル」メニューの「基本設定」を選びます。

[「クライアント設定」ダイアログ]

「エミュレーション」は通常は"VT-100"を選んで下さい。VT100とは昔使われていた端末です。今でも、その端末に正しく表示させるための特殊なコードをサーバーが送ってくるのですが、その端末をtelnetでエミュレートするための設定です。

リモートログインするサーバーがUNIX系OSを使用しているのであれば、「漢字コード」は"EUC"を選んでおきます。もしサーバーがWindows NT等のWindowsの場合は、"シフトJIS"を選べばよいでしょう。メールの送受信をする時は、"JIS"を選んでおいて下さい。

「フォント」や「背景色」は必要に応じて設定して下さい。

「ローカルエコー」というのは、自分が打ち込んだ文字を(ローカル側が)端末に表示させるための設定です。HTTPSMTPPOP3等はキーボードから文字を入力してもサーバーからはエコーバックされず、端末上には何も表示されませんので、使いにくいと思えばチェックを入れておいて下さい。

「バッファサイズ」は変更するとリモートログインしたときに色々と不具合が起こることがあるので、対処法を知らない場合はいじらない方がよいでしょう。

クライアントの設定(Windows XP)

本サイトの解説においてはWindows 98付属のtelnetクライアントの使用を仮定して話を進めていますが、本サイトの閲覧者における使用OSが明らかにWindows 2000以降がWindows 98を大幅に上回っているので、ここにWindows XPに付属するtelnetクライアントについても掲載することにします。

起動方法に関してはWindows 98と同様ですので、割愛します。ただし、Windows 98のものと違い、起動時にホスト及びポート以外のオプションを指定できるのですが、ほとんどが起動後にも設定できるので説明は省略します。どのようなオプションがあるのかは、DOSプロンプトで"/?"を引数にして起動すれば知ることができます。もしクライアントが起動しない場合は、"Windows\System32"ディレクトリ内に"telnet.exe"があるか、またあるのに起動しない場合はシステムフォルダにパスが通っているか確認して下さい。

起動すると、エスケープ文字の通知とともに次のようなプロンプトが表示されます。

Microsoft Telnet>

h或いは?或いはhelpと打つと、使用可能なコマンドのヘルプが表示されます。コマンドは最左端に表された省略形でも、それに続けて示された冗長な名前でもどちらでも認識されます。displayで現在の設定状況の確認ができます。set、unsetで設定の変更ができます。例えばローカルエコーをオフにするのならば、

Microsoft Telnet> unset localecho

のようになります。各項目に関する設定方法は"set ?"("unset ?")で確認できます。

「エミュレーション」、「漢字コード」、「ローカルエコー」についてはWindows 98の設定法を参考にしてください。「ログ」の説明は省きます。「ラインモード」はエンターキーを押下したときのCR及びLFの送信に関する設定です。この設定のプロトコルによる使い分けについては、本サイトの各プロトコルに関する解説を参照してください。なおこの設定はWindows 98ではできません。

「エスケープ文字」というのは接続中に一時的にtelnetのコマンドモードに戻るための文字で、エスケープ文字として設定された文字を送ると、サーバーと接続している途中でもtelnetクライアントのプロンプトに戻ることができます。「NTLM認証」はWindows NTの認証機能で、通常の平文での認証と違い、ユーザー名やパスワードを暗号化して送信するものです。このときWindowsにログオンしたときの情報が自動的に送信されるので、telnetサーバに接続するときでも、ユーザー名やパスワードを再入力する必要はなくなります。当然接続先がNTLM認証を有効にしたWindowsのtelnetサーバーでなければクライアント側で設定しても意味はありません。またWindows 2000のtelnetクライアントにはNTLM認証の脆弱性が発見されている(Windows 2000 telnetクライアントのNTLM認証問題を参照)ので、Windows 2000のtelnetクライアントを使用する際は注意が必要です。

基本操作(Windows 98)

クライアントの起動、設定の変更は「クライアントの設定(Windows 98)」の項を参照してください。

サーバー等に接続するときは、「接続」メニューの「リモートシステム」を選び、「ホスト名」には接続先のホスト名(又はIPアドレス)を、「ポート」には接続先のポート番号を入力して「接続」ボタンを押します。

例えば、"dokoka.net"のポート23に接続するときは次のようになります。ポート番号を省略すると既定の23番が使われます。

[「接続」ダイアログ]

以前接続したホストについては最新の数件が、「接続」メニューの下部にありますので、それを選択すれば再び接続できます。その際ポート番号は以前接続したときのものになります。

また、起動時に接続先のホスト名(又はIPアドレス)とポート番号を指定すると、起動と同時に接続でき、いちいち接続ダイアログを開く必要がなくなります。接続前に設定を変更する必要がない場合はこちらの方がよいでしょう。

構文は次のようになります。

telnet [hostname [portnumber]]

例えば、DOSプロンプトから"dokoka.net"のポート23に接続するときは次のようにします。ポート番号を省略すると既定の23番が使われます。

C:\>telnet dokoka.net 23

同様の方法で「スタートメニュー」の「ファイル名を指定して実行」から起動させるには、上のユーザー入力部分を「ファイル名を指定して実行」の「名前」の入力欄に入力して「OK」ボタンを押します。

ログをとるには、「ターミナル」メニューの「ログの開始」を選択します。ログファイルの選択画面が表示され、使用するログファイルを選択すると、ログが開始されます。ログを停止するには、「ターミナル」メニューの「ログの停止」を選択します。

基本操作(Windows XP)

クライアントの起動、設定の変更は「クライアントの設定(Windows XP)」の項を参照してください。

サーバー等に接続するときは、openを使用します。ポート番号は省略するとデフォルトの23が暗黙のうちに選択されます。接続を切るときはcloseです。

Microsoft Telnet> open hostname [portnumber]

起動と同時にホストに接続する場合は、Windows 98の場合と同様です。

接続中にクライアントのコマンドを使用したいときは、エスケープ文字を入力してコマンドモードに戻ります。コマンドモードでstatusを使用すると、現在接続しているホストと、(接続先がtelnetサーバーであれば)エミュレートしている端末の種類が表示されます。コマンドモードから接続先のホストとの通信に復帰するときは、エンターキーを押下すればよいです。


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Last Modified: 2003-11-01 19:27:57 (JST)