愛書家パティオログ 1997年6月〜7月



00008/00008 MXJ01633  よこい           ポルタ古本市
( 1)   97/06/04 22:13

みなさん、こんばんは。
パティオ移行、おめでとうございます。今後とも宜しくお願いします。

さて今週は京都ではポルタ古本市があります。出店数が少ないのであまり期待でき
ない催しですが、一応、初日に行って来ました。収穫物は3点。

・『黄金の仔牛』 イリフ&ペトロフ 世界大ロマン全集17 東京創元社 S32/4 箱 200円
 箱付きで500円以内なら買っているシリーズ。200円なら文句は無いだろう。

・秘聞一向一揆 藤本泉  廣済堂 S56/9 初帯 300円
 藤本泉は昔から気になっています。

・推理小説の整理学 外国編 各務三郎 かんき出版 S53/12 3版 300円
 この手の本は好きで集めてます。外国編ってことは国内編もあるのかなぁ?

よこい@京都


00009/00016 CXK02012  クレイン         快挙ですね   クレイン
( 1)   97/06/06 09:05

 新潮社のインターネツト・ホームページ「Web新潮」では5月に[幻の名作全文掲
載]のコーナーで伝永井荷風作「四畳半襖の下張」を完全公開してましたね。野坂昭如
氏のコメントつき、どちらかというと、同じホームページ内に配置されてる作家ホーム
ページみたいなもんですから、野坂氏の意向がかなり反映された結果なのでしょう。快
挙ですね。例の発禁・「面白半分」野坂昭如編集、昭和47年7月号は定価150円な
のに、あの名作が今回は無料で読めます。文士、野坂昭如氏の意気込みがヒシヒシ伝わ
るホームページなのでした。


00010/00016 HGG01453  OBA              はじめまして OBA
( 1)   97/06/06 22:30

 はじめまして。ホームページでこちらの存在を知りまして、今回、初めてお
邪魔しました。
 それにしても、内容が濃いですね。圧倒されています。
 もともと比較的本が好きだったこともあって(ここの皆さんに比べれたら児
戯に等しいという気もするのですが……)、国会図書館に就職し、一度は憧れ
の古典籍資料室に配属されたこともあったのですが、今では一般事務系の職場
に配属されてしまい、寂しい(?)毎日を送っております。

 http://village.infoweb.or.jp/~fwic5057/

 という、愚にも付かない感想文ホームページなどをつくったりしていますの で、そちらをご覧になっていただければ、読書傾向などは一目瞭然かと思いま す。(実はほとんどマンガなのですが……。)  読書量、購入量、ともに皆さんの足もとにも及びませんが、時々は、書き込 んで行きたいな、と思っています。  よろしくお願いいたします。 00011/00016 HGG01453 OBA 図書館雑誌5月号から OBA ( 1) 97/06/06 22:30  えー、早速書き込むネタが見つかりました。  『図書館雑誌』1997年5月号[通巻882号](日本図書館協会)に、 「図書館員のためのステップアップ専門講座第1回」として、   横山美智子「漢籍を学ぶ」  が掲載されています。  漢籍に関する基本知識を3頁にまとめたもので、一応、簡単なブックガイド も最後についています。次号は「手漉き和紙の文化」とのこと。図書館の業界 誌みたいなものですが、たまにこういう記事があると嬉しいですね。  それから、これも『図書館雑誌』で見つけたのですが、明日7日から毎週土 曜日午後2時から4時まで(開場1時半)、4週にわたって、中央区京橋のブ リジストン美術館(東京駅から歩いて10分くらいでしたっけ?)で「土曜講 座 書物の歴史と美術Part 2」が開催されるとのことです。申込不要で先着 200名だそうです。  ちなみに明日7日は高宮利行氏の「カリグラフィーの誕生 中世写本の世界 から印刷本、そしてモリスへ」。とりあえず、これは行かねば。面白かった ら、レポートします。 00012/00016 GHF00401 OYAGI 整理整頓&読書/OYAGI ( 1) 97/06/07 07:29  整理整頓のち読書/OYAGI  来週、いよいよ東京も梅雨入りの気配・・・。シトシトジメジメのうっとおしいだけで  なく、書斎の湿度管理にも気を使う時期です。なにせ積みに積んであるだけに、湿気が  こもりがちな、地点も数ヶ所ありますから。(^^;;;)ということで、整理だ処分だ。  お蔭様で、今回「蚤の市」&「蔵書処分目録」で、現在50冊ほど処分でき、かつまた 、  「江口書店」&「東京書房」に80冊は、もちこんで処分する予定で、少しはすっきり  する筈ですが・・・。  最近、奥さんの通販のカタログで「キャスター付3段スチール棚」2本で1万円!とい う  のを発見・購入。これに「処分予定本」はドンドコ並べています。各段二列に並べれば 、  文庫・新書・雑誌・単行本の混載で、300冊ははいるでしよう。しかも、並べて壁に  押しつけておけば、スペースにもゆとりがでます。   そんなこんな作業でホッと一段落の後「三浦老人夜話 岡本綺堂 改造文庫」を読む 。  NHK金曜夜に放映されている「半七捕物帳」の異本とも言うべき作品で、こちらは、  「天保老人昔話」という風情です。謎解き犯人捜索の面白さはありませんが、悲しい話 、  悲惨な話が淡々と語られていて、まさに情感胸に迫るの感・・。こういう本を読むと、  続けて江戸ものが読みたくなります。   と、話が変わりますが、先日の神田神保町勤務の方に続き、国立国会図書館職員の方 の  「祝」新規参加。面白い話や、最新の情報など書き込みに期待しています。楽しみです 。  OYAGI/今日は神田詣で(重版だけど「うしろめた屋」を買うぞ。サインをもらうのだ ) 00014/00016 GHF00401 OYAGI ユリイカ/OYAGI ( 1) 97/06/08 15:42 コメント数:1 ユリイカ「古書の博物誌」/OYAGI  先日、ここにUPされ紹介されていた「ユリイカ6月号 古書の博物誌」を、昨日の 神田詣でのおりに買い求めました。  ユリイカと言えば、同じ青土社の「現代思想」、並びに文化出版局「季刊銀花」、  そして平凡社「月刊太陽」などとともに、愛書家の書棚を飾る、雑誌の雄であります。 その「古書」特集号ということで、新刊特価のお店は売りきれ、信山社もわずか三冊 の残りで、その一冊を買い求めました。  いつになく大部の号で定価は税込で1500円。対談あり、エッセイあり、写真集 あり、しまいには蔵書印やら古本目録まで多種多様。しかも、そこは芸術の香り高き 雑誌ということで、どこどこで****を×××円で掘り出したというたぐいの自慢 話も、極めてお上品に語られています。  とその中で、池内紀さんの「薩哈連の旅 河合裸石著」を掘り出した話が目に入り ました。あらっ、この話、「江口書店」で、僕の売った本を買った話じゃないの?と。  1 ガラガラと戸あけて入る本屋。(江口書店はホンとにこんな音がする)  2 棚には「サガレン紀行 大日本文明協会刊」という本もあった。  3 そして、薩哈連の旅 河合裸石著 という本。 「1」は全く江口書店そのままですし「2」の本は小生も最近目にして、そして売れて しまった本でした。そして何よりも「3」は、小生が5月上旬に持ち込んで売った本の 一冊で、後日今度は本を買いに出向いたとき、江口翁から「あれっ、いい本で、うっか り普通の値段で買いましたから、これ差額・・」と、追加でお金を差しだされたいわく つきの本だったのです。この「3」に、傍証としての「1」「2」。  となると、池内氏は江口書店で、この本を5月に買った確率が大か?。  そして池内氏は続けます。「2」と「3」は同一の持ち主、たぶん「カチューシャ世 代」の方ではないか?と・・。ぬぬぬ鋭い。「サガレン紀行」は「樺太庁版」で持って いて、これも蚤の市で譲ったから。でも「カチューシャ世代」とは。これは松井須磨子 の「復活唱歌」のことで、ヒットは大正の初め・・僕は、そんな歳ではないぞよ(^^;;)  と一人でほくそえんでかつまた冷汗を流してしまったのでした。小生の憶測かもしれ ませんが、すくなくとも楽しめた号でした。チャンチャン。 00015/00016 HGG01453 OBA 高宮氏講演会/OBA ( 1) 97/06/08 17:42  昨日、ブリジストン美術館で行われた、高宮利行氏の講演会「カリグラ フィーの誕生」にいってきました。完璧に満席、しかも前の方から席が埋まっ ていくという、ブリジストン美術館の土曜講座でも珍しい(?)盛況ぶり。 ユーモアを交えた見事な語り口で、中世写本から近代にいたるカリグラフィー の歴史を、多くのスライドともに解説する、という内容で、なかなか楽しめま した。特に、カリグラフィーという言葉は、活版印刷に押されて活躍の場を奪 われつつあった、写本製作者たちが、自分達の活動を芸術として生き延びさせ ようとした時に生まれた、という話が印象に残りました。  それにしても、会場で高宮利行・原田範行『図説 本と人の歴史事典』(柏 書房,1997.4.25)が2割引&サイン入りで売られていたのは、ちょっと悔し かったです。こんなことなら慌てて買うんじゃなかった……。  帰りに丸善によって、美術関係洋古書の展示即売会を見に行きましたが、フ ランスのアール・デコ時代のファッション・プレートを見ることができたのが 収穫、という程度。まあ、もともと美術書はよくわかんないんですけど。と、 いいつつ新刊では、講演会を聴いたばかりだったせいもあって、アラン・G・ トマス著・小野悦子訳『美しい書物の話 中世の彩色写本からウィリアム・モ リスまで』(晶文社,1997.5.30)を買ってしまいました。  さらにその後、八重洲地下街の八重洲古書館によって、寿岳文章『本の正座  独語と対談』(芸艸堂,1986.2.1)を1,200円で入手。それから、以前から適 当な値段のものがあったら買おうと思っていた東京科学博物館編『江戸時代の 科学』の復刻版(名著刊行会,1980.4.17)が5,000円だったので買ってしまい ました。  うーん。給料日直後なのに、すでに何だか涼しい風が……。 00016/00016 MGG01033 貝塚 英樹    RE:ユリイカ「古書の博物誌」 ( 1) 97/06/08 17:55 00014へのコメント  散人さん、お歸りなさいませ。詳しいご報告樂しみにしてます。  また、今囘のPATIOへの昇格ありがたうございます。  OYAGIさんご紹介の「ユリイカ」は僕も入手しました。  なかでも青猫書房の阿部秀悦氏の「書狼傳説」には痛く驚かされました。主人公の小 寺謙吉氏は實在の人物と思はれますが、この話どこまで實話なんでせうか?  生田耕作氏が譯した佛蘭西愛書家綺譚の數々にも劣らぬ書狼ぶりには、まつたくもつ て驚愕してしまひます。取り分け山中散生から「童貞女受胎」A版無削除版を手に入れ るくだりは感無量です。  まだまだ書豚にもいたらぬ我が身が腑甲斐なくすら思へてきます。  その他にも、加藤郁乎氏や「彷書月刊」の内堀弘氏、OYAGIさんご紹介の河内紀氏と 盛澤山なので、是非とも手にされることをお勸めします。       97.06.08               貝塚 英樹                MGG01033@niftyserve.or.jp                kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp 00018/00022 VEB02220 LZFR パティオ開設おめでとうございます!! ( 1) 97/06/10 00:59  みなさん、こんにちわ。LZFRです。オートパイロットのトラブルのせいでパティ オに入るのに大分苦労してしまいましたが、ようやく正常に動くようになりました。 大分遅くなりましたが、パティオ開設おめでとうございます!!  私は最近お金がないせいで、余り本が買えなくて書き込むネタもないのですが、 ブックオフと古本市場という大型古本屋に行ってきたのでそれについて少し書いて みようと思います。  ブックオフについては改めて書くこともないでしょうから、古本市場について書 いてみようと思います。この古本市場は、チェーン店らしいのですが、私が行って きたのは太秦店です。  基本的にはブックオフと同じような倉庫タイプの広い店舗に、漫画中心に膨大な 本を置くという新興古本屋の典型的なものです。中古CDやゲームソフトもいっし ょに置いてあります。  この店の特徴は、その店の大きさです。店舗の面積も広いですし、ブックオフと 違って高い所まで本が積んであるのでより置いてある本は多いです。ただ、そのほ とんどは漫画と文庫本であり、一般書はほとんどなく、整理もほとんどなされてい ないのでほとんど使えないと言えるでしょう。全体的に整理があまり出来ていない ので、本は探しにくいです。  値段は、定価の半額などの画一的な値付けがなされています。大型漫画や、画集 などは定価の六割引なので、ここらへんが最も狙い目と言えるでしょう。しかし、 この店はブックオフと違って100円コーナーが余り充実していないのと、一部の 漫画にプレミアをつけているということがあり、その辺は残念なところです。  500円毎にスタンプを押し、36個たまると1000円分の商品と交換してく れるということです。  基本的にブックオフと同タイプの書店であり、ブックオフと比べると色々な面で 劣っている感じもしますが、とにかく量が多いので、漫画好きな人は行ってみる価 値は十分あると思います。私は、アニメーターのなかむらたかしの漫画の単行本を ここで始めて見つけました。                              VEB02220 LZFR 00019/00022 CXK02012 クレイン 雑書ふきふき ( 1) 97/06/10 14:08 先日、/泰俊さんが佛蘭西古書通信にて革装本の手入れの秘訣ノウハウを御伝授下さ いました。高級石鹸、コーティングにて、痛んだ革装本が美しく甦る有様には、ほとん ど、革装本と縁なしの小生ですら、まこと自らの追想のごとき、味わい深い至福感に導 かれたものです。  ところで小生も、あさった雑書を、ときに汚れ落としにかかるわけですが、アルコー ルと別にソルベントも常用しております。アルコールで手におえない厄介な汚れにも、 このソルベントはなかなか効き目を発揮してくれます。画材店にて購入のミッワ・ペー パーセメントソルベント(溶解液)缶入りの類にて、図書館にて戴いた廃棄本なんかも 処理してます。張り付いたシールなんかはドライヤーで熱すると剥しやすくなりますよ ね。 00020/00022 HGG01453 OBA 最新情報?/OBA ( 1) 97/06/10 21:42 コメント数:1  OYAGIさん、散人さん、そして皆様、歓迎のお言葉ありがとうございます。 それにしても、古書店の情報など、皆さんの書込みを読んでいると、勉強にな ることが多いです。これからもよろしくお願いします。そうそう、私のホーム ページなどにリンクをはって、品位が落ちないといいんですけど……  さて、国会図書館がらみの最新情報(?)をちょっとだけ。  実は、今、来年6月の開館50周年記念日に向けて、国会図書館所蔵の貴重 書展の準備が始まっています。まだ一般への広報は始まっていないと思います が、幸い、展示本選定委員会にもぐり込むことができたので、もし、貴重書見 せるならあれを見せんかい! というようなものがあれば、こっそり(?)教 えてくださいませ。  ただ時期が6月というのがちょっと気がかりです。湿気が多い時期にやるの はあんまり本によくないんじゃないかなあ。  そうそう、クレインさんが書かれている佛蘭西古書通信というのは、ここの ホームページからリンクされているやつですよね。洋書の手入れ秘訣ノウハウ とは、さっそく見に行かなくては。私も自分で皮装本を持っているわけではな いですが、そういう話は大好きです。ところで、ソルベントというのは何です か? 00022/00022 CXK02012 クレイン 汚れにもよりますけど、よく落ちますよ。 ( 1) 97/06/12 13:42 ミッワ・ペーパーセメントソルベント(溶解液)缶入りはペーパーセメント、SーCO AT、RCセメント等の粘度を調整する、うすめ液(溶解液)です。  −− ペーパーセメント、SーCOAT、RCセメント等で貼合わせてある紙などを痛 めず、簡単にはくり、移動等を行う時に使用する溶解液です。−−  と元来の効能記載ありますが、やっかいな紙表紙の汚れ落としに重宝です。ベンゼン、 シンナー、トリクレンなんかは案外駄目ですね。  画材店には各種メーカーのもの置かれてるようですが小生、ミツワのみ利用です。こ れ、きっと消しゴムなんかといっしょで、メーカーによって多少、効力の違いあるんでし ょうね。他によいものありそうです。 それにしても、いただいた図書館廃棄本なんかの、横縁、下縁に押された図書館名・ス タンプなんか、困りもんです。サンドペーパーで落とすのも、ほんと疲れます。 00023/00024 GHF00401 OYAGI RE:最新情報?/OBA ( 1) 97/06/14 07:38 00020へのコメント 国会図書館の展示会/OYAGI  国立国会図書館は各分野の書物や地図などを系統的に収集していますが、その中には  古典籍あるいは希覯書として名高く、かつまたここでしか所蔵しないものも多いと  聞きます。  それらの本のことが、国立国会図書館月報に「稀本あれこれ」というコラムで、  昭和38年から紹介されています。そして、’94年に出版ニュース社から同名の  単行書として発行されています。そこには古今東西の本・地図約400冊が紹介され  ています。  ◯古活字版 伊曾保物語   ・・キリシタン版ではないが最も古い慶元版  ◯守貞漫稿         ・・狩野博士の旧蔵本  ◯水族四帖         ・・奥倉辰行が春夏秋冬の4つの時期ごとに魚を手書                  し彩色した克明な手稿本で、幕末の動物学の成果                  とも言える本。  と、これ以外にも多くの我が国の古書・巻物。さらには、近代の本として、  ◯大津事件の列女 畠山勇子 ・・表紙に女史の写真が入っています。  ◯川上音二郎欧米漫遊記   ・・M34刊行。借金のあげくに海外脱出した一座の                  困難と栄光を日記で記述した本。  など、読みたい欲しい!という本もあり、かつ  ◯ヴィーコ 新しい学  ◯ノールト/クック/ラ・ペルーズ/ピガフェッタ/ミッチェル/ベルチャー/   らの各旅行記  などなど紹介されています。  展示会、是非のぞいてみたいですし、是非是非克明な書誌の記載のある出展目録を  用意してください。b「ね。お願いします(^^) いね。お願いします(^^) 00024/00024 HGG01453 OBA ありがとうございます ( 1) 97/06/14 22:07  クレインさん、ソルベントの解説、ありがとうございました。  そういうものだったんですね。勉強になりました。 >それにしても、いただいた図書館廃棄本なんかの、横縁、下縁に押された図書 >館名・スタンプなんか、困りもんです。  有名人の蔵書印ならともかく、図書館廃棄本だと、スタンプも本の来歴を示 す貴重な手がかりってわけにもいきませんよね。なるほど。  スタンプで思い出しましたが、江戸時代以前の古書なんかだと、時々、流出 ルートを特定させないようにするためか、はたまた別の本に張りつけて値段を 高めるためか、蔵書印が切りとられているものがたまにあります。ばっさりそ の部分だけ切り抜いてあるのを見ると、結構、胸が痛みます。巧妙なものだ と、切り取った部分を別の同質の紙でふさいであったりするものも見たことが あります。ああいうのは何とかならないのかなあ。  OYAGIさんが紹介してくださった(ありがとうざいます!)『稀本あれこ れ』は、諸先輩方の日々の研鑽の成果です。良い本ですので、皆様のお手元に どうぞお供えくださいませ。現在も、『国立国会図書館月報』で連載は継続中 です。  『国立国会図書館月報』といえば、蔵書印の紹介も一冊になっています。 あー、タイトルと出版社が出てこない……確認次第また書込みます。これはや や入手困難になっているかもしれません。  こちらも連載継続中です。本には収録されていませんが(収録範囲より少し 後だったので……)、一度、私も原稿を書かせてもらったことがあります。名 古屋の江戸期本草・園芸書の収集家、村野時哉の蔵書印を紹介したのですが、 履歴を紹介した資料がほとんどなくて、えらく困りました。今のところ、間 違っている、という指摘もないようなので、安心しているんですが……。 00025/00025 GHF00401 OYAGI ???本/OYAGI ( 1) 97/06/16 07:14 ???本/OYAGI  真夏のような晴天で30度近い気温となった土曜日、三宿詣でにいってきました。  三茶書房→港区図書館のリサイクル本とシールの貼られた、第二次世界大戦下、       イタリアはピサ市でのユダヤ人虐殺を記録した本(みすず書房)を       均一台で見つけ購入。しおりの様子から、一度も借り出された形跡なく       図書館仕様であるが、本文は極美である。  江口書店→単行本を30冊ほど持ち込む。戦前の中国の民俗関係本2冊。南洋の       神話や民族学本2冊。古代エジプト本2冊。なぜか書道関係本2冊など       多種多様。江口翁、さっとながめ「**K円でどうですか?」。       予想の2割増の評価に恐縮。「はい、お願いします」そして、棚にあった       「長谷川伸の戯曲と小説」を買う。この本は、彼の死後、弟子の横倉辰次       がまとめたもので、写真等多数入っている本。日本捕虜誌など、いわゆる       「紙の碑本」は文庫・単行本でほぼ揃えているので、これで収集は一段落  山陽書店→満蒙探検40年 レーナート博士手記 S9 大日本雄弁会講談社刊       を買う。箱なしであるが、表紙は寅狩りの絵、本文中には写真多数の本。       訳者前書きにいわく著者はドイツ東部の出身の貴族、長年この地に住み、       動物や人々の生態に詳しいだけでなく、鉱物資源や天然資源の発見にも       つとめた、隠れた満蒙開拓の先人。今回の満州国建国も多いに喜ぶ親日の       人と。外国人の探検記の体裁を借りて、巧みに満州国の国益について紹介       する僞書の疑い濃厚です。とすれば・・・、この本の出版は陸軍の機密費       から出された費用で行なわれていたりして。  そろそろ、夏のデパート古書展の企画が出そろう時期ですが、皆さんのお住まいの  地区のデパートでは、どうなっていますか?。是非、UPお願いします。 00027/00028 CXK02012 クレイン さらっと、ひかえめ ( 1) 97/06/18 10:42  出版人の経歴本の類いろいろです。そもそも私家本としてつくられた自分史、面白いと 薦められ、市販本に。「おかしな本の奮戦記」堀内俊宏,二見書房,1000,S62です。  新潮社、岩波書店にしても[水]にちなんだ社名と、[二見が浦]に由来する[二見書 房]の社名で昭和16年に父親がスタート。  戦後昭和35年に再スタート。なにしろ小企業、一冊ごとに、売れ筋を検討して出版。 「女のいくさ」佐藤得二,S38年、では思いがけない直木賞。 S44年には「エマニエル夫人」長島良三訳です。発禁ですが、三版までの二万二千部 が書店に出てます。四版よりの改訂版で、これまたベストセラー(改訳を一日で仕上げて 即印刷、スゴイ!)。S46年には本文なしの珍企画「白い本」がベストセラー。  終章まて、よく売れた本や新企画の苦労話しですが、パラパラしたあとで、あれっ、二 見書房にはまたまだ、面白本あったのになあ〜って感じです。こんなとこ、けっこう、控 え目でおおらかな社歴本でした。  二見書房本では翻訳本「バタイュ著作集」/「コレット著作集」/「ダリの告白できない 告白」サルバドール・ダリ,1800,1976/「天才の日記」サルバドール・ダリ,1800,1971/「 汝の隣人の妻/上下」ゲイ・タリーズ,2/6000,S55/「エデン・エデン・エデン」ピェール ・ギュヨタ ,680,S47/「50万兵士の墓」ピェール・ギュヨタ,850,S47/「私生児」・「荒廃」バイオ レット・ルデュック,580,S42/「愛に憑かれて」ジェイムズ・G・カズンズ,850,S45/「ジ ェラード・ソーム氏の日記」,コリン・ウイルソン,520,S41/「黒い手帳」ロレンス・ダレ ル,580,S43 /なんか馴染みでした。発禁本では「17歳」アラン・ツ・ノールマン,690,S47、も。 00030/00030 GHF00401 OYAGI 神田詣で/OYAGI ( 1) 97/06/22 07:08  昨日は、朝一番に神田神保町へ出撃。まずは、田村書店。昨日の平台、100円  均一メニューは、翻訳小説のフランス装やカバー装のみの簡易な装丁で、紙質も  ちと落ちる20〜30年代の本の大処分でした。おおよそ200冊。このうち、  100冊を箱へ投入したのを、ざっと見て5冊ほど抜きました。残りの100冊  は午後投入の分でしようか、茶色の風呂敷でしっかり目隠し。  ここの担当の若い店員さん、常連がいい本ばかり選るのを、極度に警戒していて  朝の投入時間は、開店同時の10時から11時まで、フェイントをかけます。  しかしこれに当たれば、絶版文庫なんかが、ごっそりと手に入ります。また、  講談社学術文庫や学芸文庫などの、値のはる文庫が100円でわさわさ手に入ると  こ踊り状態となります。  次いで、東京堂で「中公文庫版 鳶魚全集10」を購入。これも、あと2冊で完結。  さらに特価書籍で「ちくま学芸文庫版 江戸名所図絵別冊1.2」を購入。図絵自体  は、角川版で所持していますが、この2冊は、ちくま独自の企画で、おおいに参考に  なる本です。そして、ちと横積みを見やると、おお創土社本のゾッキが!。  ジャン・パウル全集2 見えないロッジ 二部 創土社 76初箱パ帯美      ″6 五級教師フィクスラインの生活  ″74初箱パ帯美      ″7 貧民弁護士ジーベンケースの結婚生活と死と婚礼(上)                         ″78初箱パ帯擦美   の3冊を500〜1000で購入。この全集、訳者の鈴木教授の急逝で、70年代  後半の刊行開始ほどなく中断。あとを継ぐ方もなく、J.パウルの本は、確か岩波  文庫に「陽気なヴィッツ先生外」が、わずかに紹介されただけですものね。  上下本は、片方だけという、せつない購入ですが、しばし、パウルの世界へ。  それと、デパート古書展。新宿小田急は8月下旬で準備が進んでいるようです。  今回も、関西の店も含めて80店ほど出店とか。楽しみです。 00032/00032 KHB11772 散人 除湿器のことなど ( 1) 97/07/05 10:16 ご無沙汰です。 最近、蒸し暑い毎日が続いていますが、 皆様はいかがお過ごしでしょうか? 私の方は、ここ最近、パソコン通信や古書店巡りから遠ざかっているのですが、 滋賀県・奈良方面に出向くことが多く、BOOK OFFを発見したりしております。 梅雨入り前のことですが、除湿器を購入しました。 隙間風がピープーの古い日本家屋に本を置いていますので、 通気性は良く、おそらく湿気もさほど高くはないだろうと思っていたのですが、 本の保存には湿度が50〜60%程度が最適とのことですので、 やはり、蒸し暑い京都には、除湿が必要ではないかと思えてきたのでした。 そうして、使い始めた除湿器ですが、 まだ、1ヶ月も経たないうちから、無用の長物となりつつあります。 というのも、窓を締め切って、除湿器を使うと、 確かに乾燥するものの、室温が相当高くなるのです。 それに、除湿器の取扱説明書を見ると、注意として、 「食品や美術品・学術資料などの保存など、特殊用途には使用しない」として、 「保存品の品質低下の原因になります」と書いてあります。 なんだか心配になってきます。 それに、人のいる部屋で使うには、結構音がうるさく、あまり実用的でもありません。 ちなみに、機種は、三菱重工のビーバー除湿器BJ802というものです。 もし、除湿器の購入を検討されている方がおありなら、 この機種は避けたほうが賢明かもしれません。 それとも、他機種でも似たり寄ったりなのかもしれませんが……。 それと、報告が遅れましたが、6/30でホームパーティーの方は閉鎖しました。 何か書き込みを使用と思っていたのですが、 先週の木曜日の夜から、WINDOWS95で、HDDの圧縮をしていたのですが、 それがなかなか終わらずに、今週の水曜日の朝方まで、 ずっとカシャカシャという音をたてていて、 途中でリセットする訳にもいかず、いったい何時間かかったのか、 おそらく150時間以上かかったようで、 その間、こちらのパソコンでは何も出来ない状態が続いておりました。 古い機種であることも問題なのでしょうが、 MSDOSでは、DISKXというソフトで、HDDを圧縮をしているのですが、 いくら時間がかかるといっても、ほんの数時間のことですので、 まったくの予想外の出来事でした。 そういったこともあり、6/30のホームパーティーの閉鎖は、 さらに古い98を使ったのですが、 幾ら古い機種とはいえ、こういったことには、何ら不都合なく使えるようです。 ところで、クレインさん、もうホームページは、立ちあげられたのでしょうか? ではまた……。 散人 00034/00035 MGG01033 貝塚 英樹    インターネット古書店を開業しました。 ( 1) 97/07/06 05:50  ご無沙汰しています。  この度インターネット上に古書店をオープンいたしましたのでご報告します。  と言っても、自ら仕入れたり在庫をかかえたりするわけではなく、縁あってとある古 書店の販売をお手伝いすることになった次第です。  店名は古群洞大阪店といいます。  海外文学専門古書店でもちろん無店舗です。ホームページには翻訳書、研究書、雑誌 など約5,000冊の在庫目録を掲載しています。また、絶版文庫も数多く取り揃えて います。 ぜひともご来店のほどよろしくお願いします。  また、ホームページ閲覧が困難な場合には、電子メールで目録をお送りいたしますの で、お気軽にお申し付けください。ただし、かなりの長文となるため英米文学、フラン ス文学、ドイツ文学、ロシア文学、ラテン文学の別をご指示いただければと思います。        古群洞大阪店          ホームページ http://www.bekkoame.or.jp/~kaizuka/kogundo 00035/00035 MGG01033 貝塚 英樹    蒐書報告 ( 1) 97/07/06 05:50  ここんところ蒐書のペースが激減しています。多分に年初の勇み足がよくなかったの ではないかと反省しています。  特に古書に関しては顕著で、前回の報告以降の購入は、ブライアン・キイの「メディ ア・レイプ」と「潜在意識の誘惑」、赤瀬川原平「二つ目の哲学」、いとうせいこうの 「ワールズ・エンド・ガーデン」と「解体屋外伝」の5冊のみです。いずれもインター ネット上のフリーマーケットにて購入。  新刊はまずまずの収穫で、奢霸都館の山本六三画集「エロス・タナトス」特装本、合 田佐和子「女神イシス」、出口裕弘「澁澤龍彦の手紙」、唐十郎「幻想劇場」、相馬俊 樹「アイオン」、小寺謙吉「寶石本わすれなぐさ」を購入。特に現代エロティシズム美 術を紹介した「アイオン」、小寺謙吉の「寶石本わすれなぐさ」は新刊でありながら、 古書を見つけ出した時のような悦びを感じました。  文庫では、久世光彦に凝り「昭和幻燈館」「一九三四年冬−乱歩」「怖い絵」、推理 小説では澤木喬「いざ言問はむ都鳥」、綾辻行人「殺人鬼」、折原一「沈黙の教室」  漫画では、ひさうちみちお「パ−スペクティブキッド」署名入本。  その他、「is」とか「彷書月刊」とか「ガロ」とかの購読誌を購入。       97.07.06               貝塚 英樹                MGG01033@niftyserve.or.jp                kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp 00040/00041 VEB02220 LZFR 久しぶりの古本屋 ( 1) 97/07/11 20:39 最近すっかり御無沙汰していましたが、大学の演習の発表と試験が重なりさらに またゼミの発表が重なったという最悪の状況を乗り越え、一息ついたところです。 土日にバイトを始めてから暇がなくなり、古本屋にも長らく行っていなかったの ですが、試験が終わった後久しぶりに遊びに出ました。 チャリに乗って、妙文堂に行ったのですが、やっぱり久しぶりの古書店は良いも のです。店内をゆっくりと嘗めるように見回ると、なにやらFMRなる洋美術雑誌 が三冊置いてありました。ぺらぺらと中を捲ってみると、なんと一冊にはカステロ 庭園のグロッタ、プラトーリノ庭園のジャンボローニャ作のアベニン像、そしてボ ボリ庭園の記事があるではありませんか!原研二氏の『グロテスクの部屋』を読ん で以来、ルネサンス期のイタリアの庭園が気になっていたのですが、そんな私には 願ってもないものです。この雑誌は非常に図版の印刷が美しく、写真の見せ方も実 に上手いもので、大変感心しました。 もう一冊にも、15世紀後半の画家メロッツォ・ダ・フォルリ(MELOZZO DA FORLI) の赤ん坊の顔に六つの翼が生えている天使の図が帯を成しているという、奇妙な天 井画が紹介されていて、こちらもなかなか面白いものです。この天井画には、石に 彫られたものと見まごうような立体的な文様が描かれ、視覚を欺いているようです。 妙心堂では、もう一冊、催眠術の創始者メスマーについてのヴィンセント・ブラ ネリ『ウィーンから来た魔術師』も買いました。実に、インチキ臭くて読むのが楽 しみです。 今度は妙心堂から河原町に向かって、JEUGIAで試聴機のCDを聞きまくり ました。ロッキン・オンではプロディジーが大きく取り上げられていましたが、私 には今一つ合わないようです。すでに、先日Coccoと矢野顕子のやっているハ モンズのアルバムを買っていたので特に買うものは見つかりませんでしたが、ただ、 ノイズのアルバムが試聴機に入ってたので聞いたんですが、本当に雑音でした(^^; しかし、今回は他に超大型の掘り出し物があったのです!!寺町にあるアダルト 関係の本が多い古本屋で、なんと内田善美のイラスト集『白雪姫幻想』を見つけた のです。この本は、始めて見ました。存在だけは知っていたのですが、まさかこん なところにあるとは、と驚き喜びました。やはり、彼女のイラストレーションは非 常に美麗です。ルネサンス期によく描かれた婦人の横顔を模したであろう、表紙の 女性の横顔の上品さといったら実に素晴らしいものです。 後は他の店で、『はみだしっ子』のクークーのモデルになった自閉症の少女マー シアの症例の乗っているベッテルハイムの『うつろな砦』が二冊で出てていました。 是非是非欲しかったのですが値段が6000円もしたので諦めました。  しかし、やはり古本屋に行くのは楽しいものです。大学の図書館で、生田耕作氏 の訳したフローベルやノディエのビブリオマニア小説集『愛書狂』を爆笑しながら 読みましたが、「3分の1ラインも!」な人生もまた、一興かなと思う今日この頃 でした。(大げさですね)                            VEB02220 LZFR 00041/00041 VEB02220 LZFR RE:インターネット古書店を開業しました。 ( 1) 97/07/11 20:40 00034へのコメント  貝塚さん、こんにちわ。  この度インターネット古書店をオープンされたようで、おめでとうございます。 インターネットでの古書収拾のエキスパートである、貝塚さんにはピッタリかもし れません。  海外文学専門の古書店だそうですが、私はインターネットを覗ける環境に無いの で、メールで目録を送って頂けないでしょうか。英米文学とフランス文学をお願い したいのですが。  あと、山本六三画氏の画集「エロス・タナトス」特装本が出ていたのですね。普 及版だったら、見たことがあったのですが、どうも京都に来てから本屋めぐりがお ろそかになっていていけません(^^; 特装本だそうなので、結構な値段だと思うので すが、幾らぐらいしましたか?やっぱり、アスタルテ書房で署名入り本を購入した のでしょうか?  では、目録の方お願いいたしますm(__)m ペコリ VEB02220 LZFR 00043/00043 GHF00401 OYAGI 夏ばて・・・・/OYAGI ( 1) 97/07/19 07:46 最近の古書探索/OYAGI  すっかり、ご無沙汰いたしております。実は、例年になく早い猛夏の到来で、肥満度  「−13%」の小生、夏バテ状態です。その上、日曜出勤の嵐が6月以来・・・。  となると、頼みは「古書展目録」  ◯おもしろい!めずらしい!  ◯随筆・翻訳小説・民俗学で、  ◯格安(^_-)  というもののみ、目当てですが、こちらも成果なし。先月、某古書展で、  ◯今和次郎の「大東京案内」「日本の民家」、各々初版で3Kと2K  が目につき注文しましたが、ハ・ズ・レ(;_;)また、昨日は8月6日より開催の  ◯小田急新宿店古書市  の目録が届き一読、んが・・なんだかなぁぁぁ、という内容。夏は伊勢丹だな!と、  一縷の望みをかけております。  しかし、先日、ふらりと寄った「江口書店で」  ◯大正初年の世界地図(中学教科書)美麗本  ◯明治中期のリーダー(初級)挿絵多数  ◯温古叢書の端本(明治20年代の江戸時代刊行の希稀本を復刻したシリーズ)   江戸時代の貨幣制度・遊女制度など、5つの論考所載。  以上を3冊500円で購入。いずれも状態がよく、まんぞく・まんぞくの世界です。  そんなこんなで、気を取り直し、平成9年度No.3処分目録を調製中。  今回も300冊ほどで、前回(3月)のものが、半分ほど入れ替わり、相変わらず  種々雑多本で勝負です。「御得意さん」から、催促もチラホラですので、発行は  今月下旬が目標。  お楽しみに>クレインさん。 00044/00044 GHF00401 OYAGI 土曜日の神田めぐり/OYAGI ( 1) 97/07/22 07:28 坪内本/OYAGI  ということで、新刊本屋さんにも、足しげく通う小生なのですが、今月のお目当て文庫 は  中公の「鳶魚No.11」。そして、後1巻で完結!と、少し残念に思ってましたら、  好評につき、No.12〜24までさらにシリーズを続けるとのこと(^_^)、楽しみ。  そして「明治事物起源No.3」こちらは全8巻で、@1100〜1200と、文庫の 割  には結構いいお値段。しかし、この本は明治から昭和にかけて復刊も含めて4回出版さ れ  ていますが、いずれの版でも35000〜50000という人気本、この値段でしかも 手  軽な文庫はありがたいの一言です。  さらには、ふらりと寄った本屋で「春城随筆 T15 市島春城」を2Kで発見。この  人は早稲田出身のジャーナリストで、大正から昭和(戦前にかけて)に多くの書物随筆  も上梓した趣味の人。実は、戦後の一時期忘れられた人だったのですが、記憶に間違い  がなければ、昭和50年代前半に、読書新聞で再評価され、古書店の書物関係棚の定版  となった人です。確かに書名だけでは、書物随筆とは気がつかない「春城代酔録」「鯨  肝録」「余生兒戯」という本ばかりでしたもの。ちなみに、この3冊は読破の後、処分  してしまいました。記憶に残ったのは、「余生兒戯」の中に「前島秘」の業績を改めて  評価する文章があって「竹橋事件に際し、関係機関に近衛兵の反乱を予め通報したのは  前島秘である」と、明記されてた文章です。  この本を読んだころ、ちょうど「火は我が胸中にあり 沢地久枝」が発行されて、こち  らも読破してまして、西郷軍にも恐れられた彼らが、なぜ反乱を起こそうとし、そして  反乱兵として百数十名が銃殺されなければならなかったのか、明治の初めの政治情勢と  ともにずしん!と、した後でした。それだけに、春城翁のこの「秘話」は驚くと同時に 、  国家第一というトーンで書かれた本自体に辟易して、すべて処分になったのでは、あり  ました。  しかし今回の「春城随筆」は、翁の第一番目に出版された随筆集であると奥付けにあり 、  本のことだけではなく江戸時代のことを書いた文章も多く見え購入した次第。しかし、  読後感は?。  そして、特価書籍の店で「シブイ本 文芸春秋」、知る人ぞ知る「坪内」氏の書評本で    す。鳶魚、事物起源さらには春城と、すべて本文に登場、さらには「中公文庫讃」の文 章  には、思わず拍手を(^_^)でも、山中共古が「恭古」と、何回も紹介されていたが、こ れ  誤植?。  新刊・古本、あれこれ買い求めた土曜日でした。 00046/00046 CXK02012 クレイン いつのまにか、ありました。 ( 1) 97/07/30 09:15  '古本市場’に行ってきました。市場といっても'市場'ではなく、古書店なのです。 昼食後ふらり立ち寄った、東大和ダイエーの隣に出現です。新車カー・デイラーのビル がいつのまにか古書店に。そういえば、先日の折込チラシでパート社員募集してたっ け。チラシ地図の場所からして、こんな規模だとは知らず、迂闊にもすっかり忘れてま した。今月4日オープンしてたのです。今でも2Fは閉鎖、 1Fフロアー、BOOK OFF各店並み。 さて、その価格のほうですが、ひとまず95円コーナーあります。  文庫と漫画も均一価格。 定価390円まで→100円 定価390円以上→200円  他の単行本は定価の40%です。(一部、別価格コーナーもあり) あれこれ、物色してたら6000円ほどになりました。発行されるスタンプ券にて 18000円で1000円サービス。 しばらく楽しめそうです。


[続きを読む]


《愛書家ホームパーティー過去ログ総目次》