愛書家HPログ抄 1997年5月


「愛書家ホームパーティ」のログのうち、古書店に関連した話題を中心に愛書談義を転載しました。なお、まとまったものについては別ページに掲載しています。

【愛書家HP】書き込み歓迎! お好きなことをお好きなように!
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155  [97/05/01 08:58]  GHF00401      連休・・・/Oyagi
連休・・・/Oyagi

 旺文社文庫の内田百間本は「@500円以下で、カバー付きの奇麗なもの」という
 条件設定でポツポツと買い集めています。現在25冊ほど、半分は集めましたが、
 道のりはまだはるか・・・。
 そして先日「目白三平と百鬼園先生」「実録阿房列車先生」の美麗本を、格安にて 
 掘り出しました。百鬼園先生の、いわばお弟子として親しく、お付き合された
 お二人がそれぞれの付き合いと先生のエピソードを書いており、続けて読みましたら、
 なにやら「百鬼園ワールド」に踏み込んだ心地がしました。
 そんな探書と読書で、今年の連休はスタートです。

 それと連休前のイベント「中野サンプラザ古書展」は、今年は5月の下旬に日延べとか
 なんだか拍子抜けです。

 それとそれと、妻帯者の古書集め問題。盛り上がりそうなテーマですね。小生の「蔵書
 処分目録」でお付き合いいただいている中に、極端に状況の異なるお二人がおられます
。
 ◯休日に本を読んでいるだけでも、取り上げられてそれを捨てられちゃうくらい、本を
  忌み嫌う奥様のおられる***氏。本を送るのに色々工夫しています。
 ◯かたや読書家の奥様の為に「探書」依頼を小生にくださる++氏。先般、半年かけて
 
  見つけだしそして送りましたら「女房が大よろこび」と返事がきました。

 ちなみに、小生の奥さんは休日には、区内の古書店まわりに、車を運転してつきあって
 くれます。もちろん、色々と気配りしますが。。。



158  [97/05/02 12:32]  KHB11772      京都古書市  散人
昨日、京都市勧業館の古書市に行って来ました。
勧業館は、以前と比べて格段にきれいになっていたので驚きました。
会場もわりと広くて、ずいぶん雰囲気がかわっています。

『京都新聞』によれば、40店の出店で、20万冊とのこと。
会場には41店だと書いてあったようにも思いますが、
各店舗それぞれ特徴のある出品だと思われます。
屋内会場ですので、屋外会場の時ほど、ひどい出品の店は減ったように思いますが、
人それぞれ、興味のひかれる店とそうでない店の落差がかなりあるように思います。
店の数、本の数は相当多いので、軽く一巡しましたが、二時間くらいでしょうか……。
私が足を止めたのはそのうちの5店ほどですが、少し立ち読みしたりもしていました。
購入したのは、今回は大阪の高山文庫という店だけでした。
夕方でしたが、かなりの盛況ぶりで、これも各店かなり差があるように思います。
一番残念なのは、期待の各店共通の百円均一コーナーがなかったことでしょうか……。
本当に残念です。
最終日には、また行きますので、オフ会で、是非お目にかかりたいと思っています。

散人



159  [97/05/03 12:16]  VEB02220      LZFR:思わぬ収穫

 京都の古書市の初日に行ってみようと思っていたのですが、体調を崩したせいで
行けなくなってしまいました。しかし、何故かそれとは全然関係ない近くの古本屋
で収穫が相次いだという嬉しい偶然がありました。

 私の住んでいるアパートの近くに、いかにも片手間でやっているというような古
本屋があります。私はどうせ何もないだろうと思い、これまでずっとここには入ら
なかったのですが、先日古書展にも行けないことだしちょっと覗いてみるか、と思
い中に入ってみました。中は予想どおり、ブックオフの100円コーナーに並んで
いそうな漫画や文庫が申し訳程度置いてあるというものだったのですが、店の入口
近くには何やらやけに垢抜けたデザインの表紙をした写真集が置いてありました。
 その本を手に取って良く見てみると、イリナ・イオネスコの撮った写真が載って
いました。これは、別に彼女個人の写真集ではなく、「世界のベストヌードシリー
ズ」(芳賀書店刊)というシリーズものの一冊のようです。この本の下には同じ判
形の本がずっと積んであったので、数えてみると全10冊のシリーズが全て揃って
いるようです。他にはジャンルー・シーフのような良く知った名前もありましたが、
聞き覚えのない名前が大半でした。しかし、これほどヌード写真を一度に集めたシ
リーズというのも余り無いと思ったので、是非欲しいと思ったのですが、やはり値
段が気になります。しかし、一冊800円、十冊でも8000円とかなり安かった
ので購入しました。
 帰ってから中身を良く見てみるとプレイボーイに載っているようなポルノグラフ
ィー的なものも多かったのですが、様々な写真家の様々な写真が楽しめるなかなか
面白く、ボリュームのあるものでした。1979年に刊行されたという事で、古臭
さを感じさせる写真も多かったのですが、その古臭さが味になっているという感じ
もあり、逆に新鮮という感じも受けました。なかなかの掘り出し物だったと思いま
す。

 あと昨日大学の図書館に行った帰りに、あっぷる書店に寄ったのですが、ずっと
探していた佐藤史生の『死せる王女のための孔雀舞』が売っていました。ここは、
佐藤史生の他の漫画もかなり揃っていたので、臭いと思っていたのですが、ようや
く在庫から表に出したようで、昨日は棚に並んでいました。これは、私の知るかぎ
りで私が持っていない彼女の唯一の単行本だと思うので、非常に嬉しかったです。
 他にはサンリオ出版から出た小粋なギフト・ブックもなかなか良い感じでした。
内藤ルネの『幻想西洋人形館』という本なのですが、ギフト・ブックというだけあ
って装丁や活字にも気を配った洒落た本で、内容はともかく手にとっているだけで
嬉しいという様な感じの雰囲気を楽しむ本になっていました。

 という感じで何故か近場で思いがけぬ収穫があったのですが、古書展の方でも面
白い収穫があって、オフ会の席上で面白い本を見せられたら良いなあと思います。

                            VEB02220  LZFR


160  [97/05/03 20:36]  RXF01335      有塔:はじめましてのご挨拶

 皆様はじめまして。私もインターネットの愛書家ホームページでこの
 HPの存在を知り、数日前からここを覗かせて頂いているのですが、
 生憎と多忙のために、こちらへのご挨拶が遅れまして大変失礼致しました。

 それにつけてもこちらに集っていらっしゃるメンバーの皆様が、揃って
 深い学識を伺わせる驚天動地の博覧強記ぶりを発揮されていらっしゃる
 のを拝見させて頂くと、決して間違っても愛書家などとは言える範疇に
 いない、私のような半端者が混ざっていていいのだろうか、などと妙な
 感慨に耽らないでもないのですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 
 さて私が何者かということを簡単に申しておきますと、東京にある
 某私立大学院の修士課程でフランス文学、特に19〜20世紀の詩を
 学んでいる学生であります。従って昨今はあまり日本語の本を読む
 暇がないという寂しい状態ではあるのですが、どこを歩いていても、
 古書店があればついふらふらと入ってしまう。結果、知らず知らずのうち
 に、節操のない嗜好で選ばれた蔵書だけは徐々に積まれてゆくものの、
 結局は積ん読状態で埃をかぶっている、というのがあまりにも情けない
 現状だったりします。
 
 おまけに、私にはもう一つ、クラシック音楽、特にピアノ音楽関係の
 レコード及びCD蒐集という悪癖がありますので、諭吉さんとは極めて
 ご縁の薄い生活を送っておりますね、、、。
 
 今年度は極めて多忙な毎日ですし、私の知識量も行動力も充電中と言った
 具合ですからそれほど発言は出来ないかもしれないのですが、色々とご教示
 下さると幸いです。
 
   まずはご挨拶まで           有塔・あるとう



162  [97/05/03 23:06]  KHB11772      京都市国際交流会館蔵書処分  散人
昨日は天気が良かったので、滋賀県の方まで出かけていたのですが、その帰り、国
際交流会館の図書室に寄ると、蔵書処分セールの案内を見つけました。この日は時
間が遅くて、セールは終わっていましたので、さっそく今日は朝から出かけてきま
した。初日が4/29だったそうで、もうかなり売れ残っている本が少なかったのが残
念です。私が購入したのでは、100円均一の古い旅行ガイドブックシリーズが中心
ですが、1989年度版Fodor'sガイドブックシリーズで、ロンドン編、格安ヨーロッ
パ編、カリフォルニア編と、「地球の歩き方」シリーズ、ソ連編(89年版)、パキス
タン編(90-91年版)、モンゴル編(92-93年版)など。あと、アメリカの大学の一覧の
"FOUR YEAR COLLEGES"1990を200円にて購入。とりたてて目的はありませんが、適
当に眺めていても面白い気はします。世界の大学一覧なども売れ残っていましたが、
こちらは5000円と少々高いのでやめました。留学先を探すなどの目的があれば、役
立つ本かもしれませんが、そうでなければ、置き場所に困るかもしれません。私が
買った全米大学一覧も電話帳のような分厚さの本なので、持って帰ると、かなりか
さばっています。帰りに、勧業館の古書市にも寄ろうかと思いましたが、荷物があ
ったので、やめました。再訪は、オフ会のある最終日までお預けかもしれません。

ところで、今まで関西では、図書館での廃棄本のセールがほとんどなかったのです
が、先日の大阪市立中央図書館い続いて、嬉しいことが続くものです。京都市関連
では、おそらく今回の国際交流会館の図書室の試みが初めてだと思われますが、あ
と、どんどんこういうセールがあると嬉しいだろうと思われます。

散人


163  [97/05/03 23:06]  KHB11772      RE:#155  妻帯者の古書集め  散人
妻帯者でない私が言うのもなんですが、実に興味深い話だという気がしています。

「休日に本を読んでいるだけでも、取り上げられてそれを捨てられちゃうくらい、
本を忌み嫌う奥様のおられる***氏。本を送るのに色々工夫しています。」
とのこと。

送った本も運が悪ければ、捨てられてしまうのかもしれませんが、
これに類する話を聞くにつけ、一人爆笑しています。

以前、下宿していた頃、実家の母親がやはり古書嫌いで、
捨てられそうになって、古新聞の束の下から本を救出したことがありましたが、
そのまま行方不明になってしまったものもありました。
10年以上たった今でも忘れられない出来事です。

三十路を過ぎた独り者の蒐集マニアとしては、
このままマニアとしての道を極めようかという気になってきます。
以前マニアのおじさんのことを書かれていたことがありましたが、
最近、どんどんあちらに近づいていくようで、少し恐い気もしています。

もっとも今のところは、おそらく見た目は普通人と何ら変わりませんので、
オフ会でも安心して頂いて大丈夫だと思います。

散人


164  [97/05/03 23:07]  KHB11772      有塔さん、はじめまして! 散人
フランス文学がご専門とのこと、
このホームパーティー、フランス文学愛好家の方もおられますので、
ぜひ色々なお話お聞かせ願えれば幸いです。

横文字でビブリオフィルかと言われれば、
私なども愛書家の範疇に入らない気がしてくるのですが、
広い意味での書籍蒐集マニアということで、
愛書家を名乗ったりしています。

よく行く古書店のこととか、蒐集している本のこととか、
それぞれ分野が違っても、どこか共通するものがあるのではないかと、
書き込みを続けているのですが、
また、宜ろしくお願いします。

散人



165  [97/05/04 07:59]  GHF00401      連休終盤・・/Oyagi
連休も終盤・・・/Oyagi

 昨日も午後から雨、そして今日は朝から雨と、はっきりしない連休の終盤です。

 昨日は、朝一番で「東京古書会館」へ。古書展の最終日です。10時OPENの
 20分ほど前について、館内の警備員の方から、ちょうど「土日」開催の「高円寺
 古書展目録」と、前にUPした「中野サンプラザ古書展」のビラ(抽選券つき・・
 あたれば場内で1000円として使える古書商品券がもらえるとのと(^_^))を、
 いただいて入り口で待機。

 すでに1人待っておられて、この方はすごい話し好き。各種古書展の情報やら、
 掘り出し物談義、さらには小生の探書ジャンルやテリトリーの確認まで。。。
 そうこうしているうちに、なにやら古書展常連の方々が数人到着。連休期間中の
 古書展最終日らしい雰囲気です。

 そして場内へ。空いているぶん、じっくりとみれましたが、めぼしいものは・・。
 「童話の研究 高木敏男 家庭文庫」という、珍本がありましたが、学術文庫版
 で所持していましたし、背の状態が悪くパス。ちなみに値段は3500円。
 棚全体として、古くて茶色っぽい本が多くて、その分探す楽しさはあるのですが、
 五反田古書展に慣れ親しんでいるせいか、値段が高めで・・・どうも購買欲が・・。
 唯一買い求めたのは「東西両京の大学 講談社学術文庫」だけ・・、これは明治
 の中期に、読売の記者が筆鋒鋭く東京・京都両帝大の校風を描き評判になつたルポ
 の文庫版。現在品切れ中で、これは連休中のいい読書本となりそうです。

 帰りに神田古書街を覗くと、3/1位は開店していて、お客もちらほら・・。
 日本特価書籍もOPENしていました。

 そして午後は、車で自由ケ丘へお買い物のついでに「東京書房」へ。この店は、
 東急大井町線自由ケ丘駅二子側線路の改札出て左にあるみせで、繁華街の古書店
 の割には茶色っぽい本がたくさんあります。また文庫で先日「旺文社」「サンリオ」
 の欲しかった本が@500でいっぱりあり、ごっそりと買い求めました。
 でも、本日は成果なし、残念。奥さんにお願いして帰り道に車を「なないろ文庫
 ふしぎ堂」につけてもらいましたが、ここでも特段成果なし。
 そんな一日でした。

 追記)このHPへの参加者が、またすこしずつ増えているようですね。
    どうぞ、よろしくお願いします。



167  [97/05/05 23:47]  MXJ01633      京都オフ・レポ/よこい
  え〜っ、本日(5/5)京都大古書展終了後、行われました「愛書家HP」京都オ
  フ・レポをいたしますm(_._)m。まあ、参加されなかった方々も、このレポート
  で雰囲気を味わって下さいませ。参加は予定通り、散人さん、貝塚さん、LFZRさ
  ん、そして私の4人。
    
  3時45分に会場に着き、閉館の4時まで本を物色し時間を潰す。15分ではさ
  すがに買う物は見つからない。まあ、初日にたんまり買っているので未練はない
  が。4時きっちりに閉館となったので、待ち合わせ場所の地下1Fに向かう。す
  ぐに、それらしき人物が現れるので「散人さんですか?」と尋ねるとLFZRさんで
  した。随分、若い人ではないか!「何を買われたのですか?」と聞くと、何か高
  そうな本を買われた様子。こんなに若いのにすでに古本屋に出入りしている。人
  生破綻するぞ〜ぉ(笑)。次に、散人さん登場。ああ、この人も普通のひとだぁ
  (笑)。高校時代の同級生の内川君に似ている(といっても知らないよね)。最
  後に貝塚さん登場。どこから見ても堅気の会社員って感じ(実際は一番濃い人だ
  ったが(^-^;)。僕も普通の人だったでしょ?
  
  一同、自己紹介後、近くの喫茶店に移動。早速、古本市や最近の収穫の報告を始
  める。LFZRさんは思想関係の大学生だけあって、固い本を中心に買っている様子
  。でもコミックもかなり買っているみたい。少し安心した(何が?)。今度、不
  要になったコミックで交換できるものがあればしましょうね(^o^)ノ。それと新書
  館の竹内健の本が250円とはお得でしたね。あの時も言いましたが、私は『愛奴
  物語』(栗田勇)を1000円ぐらいで買ったと思います。このシリーズでは『かわ
  いい悪魔』が欲しいなぁ。まあ筒井康隆が書いた短編が載っているという理由だ
  けですが。
  
  貝塚さん「濃い」人であった!「地球ロマン」の揃いを持っているなんて人、初
  めてお会いしましたわm(_._)m。私も復刊2号を持ってますが、横田順彌の文章
  が載っているので買ったまでです。いや〜、ネット関係も詳しいし、まめに目録
  のチェックをしているし、アスタルテ書房でガンガン本を買うし、敬服いたしま
  すm(_._)m。昔の貝塚さんと私の本の蒐集傾向は一部クロスしていたかも知れな
  いですねぇ?ただ、私の方が低レベルというかゲテ本を集めてて、貝塚さんはま
  っとうな本を集めている感じ。こうなったらゲテ本蒐集一筋でいくぞぉ!(嘘々)。
  
  私はというと、初日に光国家書店でゲットした、S31に出版の講談社・少年少女
  世界科学冒険全集のボロボロの汚い本2冊(『地底王国』『宇宙探検220日』各5
  00円)を取り出して見せる。すると盛り上がっていた雰囲気が、一瞬、引いてし
  まった。「し、しまった!マズイものを見せてしまったかぁ?(;o;)ノ」。そうな
  んです。実は最近、子供向けのSF本を集めているんですわ。小松崎茂のイラス
  トも絶品だしね。まあ、この手の本を見つけましたら御一報下さいませm(_._)m
  。1500円までだったら出す覚悟でおりますm(_._)m。
    
  その後、古本屋談義。散人さん持参の全国古本地図を肴に、あの店、この店の情
  報交換(悪口?)。いや〜、みんな同じ様な所を巡回しているんですね(^^ゞ。
  いずれ、一緒に古本屋を廻る「発掘オフ」をいたしましょう。それと散人さんの
  「今年、古物商の許可を取るぞぉ!」との爆弾発言。来年には○○○○・ショップ
  「散人」が出来るのかぁ(笑)?(違う違う>○○○○・ショップ)。
  
  あっという間に閉店の7時に。約3時間弱、あんな話題、こんな話題、話は尽き
  ないですね。いや〜、楽しかったです\(^O^)/。また、やりましょうね>オフ
  。
  
追:散人さん、旅行、気を付けて行ってきて下さい。

よこい@京都



169  [97/05/06 09:14]  KHB11772      RE:#167 京都でのオフ会  散人
京都市勧業館での古書市は期待の百円均一コーナーがなかったこともあって、いま
いちでしたが、第二回目の愛書家HPオフ会は、本当に楽しいひとときでした。よ
こいさんもお書きのように、皆さん、外見上は堅気のお人で、それでいて、それぞ
れ濃い世界をお持ちのようで何よりです。

よこいさんがお書きの○○○○・ショップというのは、私がやりたいと言ったので
はないのですが、確かに古物商の鑑札を取れば、大手を振って出来るのかもしれま
せんね。それにしても、申請時の取り扱い品目で、書籍、書画骨董、レコード、C
D……、衣類とでも、書くのでしょうか…… まぁ、衣類の一種でしょうけれど、
制服などと書けば、アーミーグッズ専門店と間違われてしまいそうです。まぁ、古
本も古着も、ある意味では、どちらもフェティッシュな世界なのかもしれませんが、
決して私がやりたいと言ったのではないので、念のため。

それはともかく、そういえば、あの喫茶店に約3時間もいたことになるようで、本
当に話しは尽きない感じでした。古書店やインターネットの話は、今後の参考にさ
せてもらいます。貝塚さんがおっしゃっていたGOでしたか、サーチエンジンのこと、
是非一度URL教えてくださいね。m(__)m

それにしても、オフ会、また是非したいですね。今度は8月に下鴨神社で古書市があ
りますので、少なくともその時には是非やりたいものだと思われます。その前に、
東京でやってもおもしろいでしょうね。また、行きますので、6月か7月あたりに日
程など、じっくり検討しましょうか……。

貝塚さん、よこいさん、LZFRさん、昨日はどうも有り難うございました。
また、オフでお会いしましょうね。(^_^)

散人


173  [97/05/07 21:49]  VEB02220      LZFR:五月五日

 五月五日(こどもの日)、京都のみやこめっせで開催された古書市に行ってきま
した。会場は、新しくできたところらしく、広くて綺麗です。そして、その広い会
場の中に本がズラーッと並んでいました。私は、全部見るだけでも大変だなあ、と
思いながらも端の書店からズーッと見て回りました。しかし、欲しい本も余り無く、
値段も別に安いわけではないので、沢山の本を見たわりには、面白そうな本は少な
かったように感じました。私は、H.グルントマンの『中世異端史』、そして『VIC-
TORIAN SCALPTURE』という題名通りヴィクトリア朝時代のイギリスの彫刻を扱った
本を買いました。

 さて、午後四時が来て会場が閉まると、それからはオフ会です。すでに、詳しい
レポートが出ていますが、散人さん、貝塚さん、よこいさん、そして私の四人で会
場近くの喫茶店で茶を飲みながら、楽しい時間を過ごしました。

 で、喫茶店が閉店になり、オフ会はお開きになったわけですが、私はよこいさん、
散人さんとは反対の方向へ貝塚さんと一所に歩いて行きました。すると、貝塚さん
が、オフ会の最中に話に出たメディア・ボックスという新刊書店に連れていってく
れるとのことで、ご好意に甘えて連れていっていただきました。
 メディア・ボックスは、河原町三条の交差点近くの細い道にありました。雰囲気
は、一言で言うと「サブカル」という感じになります。ファッション雑誌、輸入写
真集、画集、建築といった美術書から、現代思想、宗教、モンドな本などが余り広
くない店内に並んでいました。言ってみれば、渋谷のパルコやタワーレコードのよ
うな感じの書店です。まあ、輸入の美術書は、非常に高いので何も買えなかったの
ですが、(ブルーメンフィールドの写真集は二万円を越えてました)これからちょ
くちょく行ってみようかなと思います。
 その後、おなかが空いたのでレストランで食事をしながら、二人で色々と話をし
ました。私がメディア・ボックスで、「何で美術は、現代思想や宗教、サブカルと
いつもいっしょになってるんだろう?」という疑問を出したところから、ニューア
カやロック、プログレ、ヨーロッパ映画とハリウッド映画、そして押井守まで話は
飛んでいきました。
 それから、貝塚さんと別れた私は、今日は楽しかったと満足しながら、バスに乗
り帰ったのでした。

                             VEB02220 LZFR


174  [97/05/07 23:32]  NBH00256      石松 / RE:154
>古書に理解のある奥さんと、そうでない人とでは、また違った物語があるようです。

どうもこれは、いろんな趣味について言える事のようですね。
夫婦揃って同じ趣味、というのが理想なんでしょうか。
逆に、歯止めがなくなって最悪かもしれませんね。(^^;

石松

175  [97/05/07 23:33]  NBH00256      石松 / RE:155
>それと連休前のイベント「中野サンプラザ古書展」は、今年は5月の下旬に日延べと
か

私の勤務先は中野坂上なので、これはぜひのぞいてみたいですね。
平日にも行われるものなんでしょうか。。

浪人時代、京都の知恩寺の近く(左京区田中飛鳥井町)に下宿していました。
知恩寺で古書市をやっていることは当時も知っていたのですが、
残念ながら私に古書の趣味がなかったため、前を素通りしただけでした。
今思えば、もったいない話です。(^^;

最後になりましたが、Oyagiさん、はじめまして。
よろしくお願い致します。

石松


176  [97/05/07 23:34]  NBH00256      石松 / RE:160
有塔さん、はじめまして。

フランス文学を学ばれているとのこと、素晴らしいですね。
私がフランス文学(詩)に興味を持つようになったのは最近のことです。

きっかけはポール・ヴァレリーでした。
堀辰雄の『風立ちぬ』にヴァレリーの「海辺の墓場」登場しますね。
あの「いざ生きめやも」がずっと気になっていていたのですが、
自らの不勉強も手伝い適当な本も見つけられず、そのままになっていました。

最近また思い出して、書店で仏文の棚(勿論、翻訳書です)を眺めるようになり
時折、アポリネーヌやベルレーヌの詩集を買ったりもしました。
そしてある日、ふらりと立ち寄った古書店で『ヴァレリイの詩』を見つけたのです。

やっと年来の疑問であった「いざ生きめやも」の全体を読む事ができたのですが
昭和33年発行の『ヴァレリイの詩』(井澤義雄)は訳文が文語調(?)で、
どうにもあの堀辰雄の世界に相応しいものには思えないのです。
曰く「さればわれまた生くるべく努めざらめや」。

まぁとにかく、これはこういう詩だったのかと知る事ができた訳で
今度は自分の好みの翻訳を見つけるべく、気長に古書店に通いたいと思います。

では失礼致します。

石松


177  [97/05/07 23:36]  NBH00256      石松 久しぶりの休日
このところ、休日出勤続きだったので、今日は休みを取って散歩に行って参りした。
目的地(の一つ)はJR横浜線・菊名駅のそばの尚古堂です。(^^)

間口の小さな店で、下手をすると見逃しそうです。
店先のワゴンには百円均一の文庫本。
店内左手には一般書、文学、全集などなど。
右手はコミック、文庫、それとアダルトビデオ。(^^;

収穫は次の二冊です。
季刊誌『リテレール』92年・夏号「特集・書評の快楽」   1,500円 → 600円
季刊誌『リテレール』93年・春号「特集・旧著再読」     1,500円 → 600円

また、私の勤務先は地下鉄丸の内線・中野坂上にあるのですが
隣の新中野駅のそばの丸吉書店に、先日の昼休み、行ってみました。
それ程大きな店ではありませんが、恰好の散歩コースです。(^^)

その時の収穫は次の通り。
雑誌『日本カメラ』97年4月号               900円 → 200円
岩波新書『写真の読み方』                 230円 → 150円

石松


178  [97/05/07 23:50]  NBH00256      石松  誤記訂正

すみません、#177の発言に「雑誌『日本カメラ』97年4月号」とあるのは
「87年4月号」の間違いです。失礼しました。(^^;;

石松


179  [97/05/08 07:01]  GHF00401      中野サンプラザ/Oyagi

  石松さん、こんにちは(^^)

  お尋ねの、中野サンプラザ古書市は5/27日が初日です。もちろん、土日も

  やっています。小生は、先日、神田古書会館によったついでに、

  1階受付で、案内ビラ(抽選券付き、これi場ci1渇抽選できて、

  あたると1K分の会場内流通金券がもらえます)

   ということで、初日に、小生は覗いてみるつもりです。

  Oyagi


180  [97/05/09 00:47]  NBH00256      石松 RE:179

Oyagiさん、情報をありがとうございます。
27日からですね、私もぜひ行こうと思います。楽しみだなー。(^^)
6月1日の土曜日は、町田天満宮の骨董市に行く予定です。
こちらも楽しみ。たいてい何も買わないんですけど。

石松


181  [97/05/11 07:38]  GHF00401      骨董市/Oyagi
骨董市ですか・・/Oyagi

 石松さん、古民具骨董市ですかぁ・・。小生は、以前、毎日曜日通い続けましたね。
 第一日曜・・東郷神社(原宿)・新井薬師(西武線新井薬師)
 第二日曜・・花園神社(新宿)
 第三日曜・・  ″     ・乃木神社(地下鉄乃木坂)
 第四日曜・・東郷神社

 でも、当時のお目当ては「SPレコード」。シャンソン・タンゴ・ジャズ・歌謡曲・
 落語&漫才、さらには童謡・クラシック歌曲と、1枚500円。3枚だと1000円
 という値段で交渉し、ほぼ5年かけて1000枚を集めました。古いものでは松井須磨子
 の「ゴンドラの唄」や桃中軒雲右衛門の「武士道鼓舞のもの」浪曲は初めこんなふうに言
 われていました、ちなみにこれは本当に我国での初期のもので明治40年頃のものです。
 そしてシャンソンは「塚本邦雄」氏推奨のものを8割がた集めましたし、歌謡曲も「音盤
 流行歌史 六興出版」というほんを手掛かりに、戦前・戦中・戦後(S35まで)ほぼ、
 網羅することができました。そして、ノラクロなどの児童劇も、たくさん(^_^)。

 本もついでに、明治初期ボール紙表紙本、1931年ジェーン海軍年刊、ホイートリー
 の捜査調書形式推理小説本ロンドン刊初版未開封、上海内山書店シール添付・共同祖界
 レールバス一等乗車券挟み込みの漱石「硝子戸の中」、などなど掘り出しました。

 しかし「朝早くないと出物がない(マニアは5〜7時に会場へ殺到(^^;;;)」お目当ての
 SPは、ほぼ集めしかも値段が高くなりつつある。ということで、ここ2年は顔出しして
 いません。最近は地元、世田谷の年末・年始の風物詩「ボロ市」に初日朝出向く位です。

 ところが、小生の住む東急大井町線尾山台の駅前「一日貸しホール」で、月に3日ほど、
 古道具屋さんが「市」を出すようになりまして、開催日には仕事の帰り道によってます。
 主人は平日日中は「仕入れ」で、店は閉店状態、夕方から開くので丁度いいタイミング。

 ここでは、結構「珍しい」「古い」本を「安く」手に入れることができます。こちらは
 素人同様な主人には、結構講釈しちゃうことも・・・。

 もう少し、歳をとったら、今度は「焼きもの」&「本」を探しに、日中に古民具骨董市
 会場に出かけるようになるかも(^_^)


182  [97/05/11 19:41]  RXF01335      有塔:ポール・ヴァレリーなど

 石松さん、はじめまして。お返事が遅れまして申し訳ありません。
 
 さて、ヴァレリーですか。彼はステファヌ・マラルメの薫陶を受けた
 直系の弟子と目されていることもあって、日本でも「絶対の探求」なる
 標語とともに、昭和20年前後からさかんに研究された詩人なのですが、
 今や研究対象としても、出版のニーズに見合う作家としても、見放され
 つつある状況のようですね。一時期は沢山翻訳が出ていたのですが、今や
 ほとんどが絶版。個人的にはそれほど好みではないにせよ、もう少しは
 出しておいてくれてもいいのになあ、、、。
 
 さて、その「海辺の墓地」は、1920年にまずそれだけで発表され、
 22年に「魅惑」という詩集の中に再録された、集中でも名高い一遍
 ですね。ご参考までに、手元にある版と、記憶にあるものとをご紹介
 しておきます。
 
 「魅惑」 鈴木信太郎・斎藤磯雄 新潮社世界文学全集25 昭和25年
 「ヴァレリイ詩集」井沢義雄   弥生書房 世界の詩   昭和39年
 「ヴァレリー詩集」鈴木信太郎  岩波文庫
 「ヴァレリー全集」全12巻(?)筑摩書房
 
 鈴木信太郎翁は、渡辺一夫氏と同時代に東大の名物教授だった方で、
 フランス詩研究における大家でもあります。福永武彦が双方から影響を
 受けていることを考えると、堀辰雄とは、ほぼ同窓くらいではないで
 しょうか。
 
 しかし、私見では彼の翻訳はお世辞にも褒められたものではないです。
 詩の滋味を破壊してしまうような、徒に難解な文語調の訳文を用いた
 ものばかりで、あれを読むよりは原典を読んだほうがまだ簡単、と
 いうのは仏文科の学生なら誰でも知っている(--;。そして上に挙げた
 翻訳は、残念ながらいずれもその系統のものなのです。
 
 ただ、どこに収録されていたのか記憶が定かではないのですが、昨年
 亡くなった佐藤朔氏による翻訳は、それほどの難解さもなく、割合に
 平易であると同時に詩的な言葉遣いに配慮した、なかなかよいものだった
 印象が、朧気にあります。
 
 ちなみにフランス文学関係の古本だと、早稲田界隈や中央線沿線の古本屋
 に安価な掘り出し物があるのでいいのですが、手っ取り早く確実に見つけ
 たい場合には、神保町にある、フランス文学関係では並ぶもののない「田村」
 でしょう、やはり。ご存じかとは思いますが、書泉グランデの路地を
 挟んだ右隣が「五十嵐」で、その隣の小さい店が「田村」です。ここに
 限らず、神保町は品揃えはいいにせよ、なべて高価なのが、、、(^^;。
 
                      有塔・あるとう


183  [97/05/11 21:42]  MGG01033      貝塚:京都オフ、皆さんご苦労さまでした。
 先日の京都オフ、皆さんご苦労さまでした。
 当日は午後一番に家を出たんですが、予告通りアスタルテ書房に寄り道したところ、
いつものことながらかなりの長居をしてしまい、会場に着いたのは午後3時頃になって
しまいました。
 会場は予想以上に広く、いつものように書籍を引っかきまわしているととても時間が
足りないと早々にのは諦め、腕を組んで書物の背を眺めて歩くことにしました。
 こういった怠惰な姿勢では得てして、大した収穫が期待できないもの。なんせ本が呼
ぶ声に耳を傾ける余裕すらないのですから。
 そうやって手に入れた本は僅か2冊に過ぎず、まあ今日は古書探索ではなくオフがメ
インなのだからと自らを慰めた次第です。

 ちなみに当日入手した書物は以下の通りです。
「初稿眼球譚」オーシュ卿(バタイユ),生田耕作譯,奢霸都館,1997,初版函入
   金子國義の挿絵が入った綺麗な大型本で、金子國義の鉛筆署名入。古書ではなく
   新刊本です。奢霸都館刊本にしては派手な本です。
   なお、「初稿眼球譚」には山本六三の挿絵が入ったものもあり、こちらは当然絶
   版ですが、探求書の一冊であります。
   アスタルテ書房にて購入。
「世界名詩選」矢野峰人編,毎日新聞社,1961,初版カバー付
   世紀末英文學の大家である矢野峰人の名で購入。
   創元選書の「名詩名譯」を彷彿させます。会場にて購入。
「教会」セリーヌ,上村くにこ譯,松籟社,1981,初版カバー帯付
   何となく目についたので購入しました。閉館15分前にはこの本しか手に持って
   いませんでした。勿論会場にて購入。
 
 オフについては皆さんが詳しく報告されているので省かせていただくこととします。

      97.05.11
              貝塚 英樹
               MGG01033@niftyserve.or.jp
               kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp


184  [97/05/11 21:43]  MGG01033      貝塚:「地球ロマン」のこと
 オフ当日にお話しした「地球ロマン」について若干の補足訂正をします。

 同誌は6号まで刊行され、その特集は以下の通りです。当日は5号までと過った説明
をしてしまいました。
   第1号「偽史倭人伝」
   第2号「天空人嗜好」
   第3号「我輩ハ天皇也」
   第4号「秘教外伝」
   第5号「神字学大全」
   第6号「綺想科学鑑」
 ちなみに上述の「地球ロマン」は復刊「地球ロマン」で、元「地球ロマン」とはまっ
たく異なります。元「地球ロマン」はちょうど現在荒俣宏監修で刊行されている「ボー
ダーランド」のような雑誌です。版型は違いますが。

 また、関連誌としては以下のものがあります。
  「パイデイア」(竹内書店)終刊号「日本的狂気の系譜」
  「迷宮」   (白馬書房)第1号 
        同      第2号「ナチズム/神代文字論考」
        同      第3号
  「デコード」 (東邦出版)
  「GS」   (UPU) 第7号「神国日本」
 「パイデイア」は竹内健、「迷宮」は竹内健+武邑光裕+武田崇元、「デコード」は
武邑光裕、「GS」は武邑光裕+赤坂憲雄+四方田犬彦+武田崇元が中心人物です。
 竹内健はLZFRさんがご贔屓の作家で、佛蘭西文学者でもあり劇作家でもあり民俗学者
でもあります。
 武邑光裕はマルチメディア界隈が得意な評論家で、当時は欧米神秘主義の研究家でし
た。
 武田崇元はその後八幡書店を起こし、いろいろと怪しい書籍などの刊行を続けていま
す。出口王仁三郎の孫と結婚されたとか。
 四方田犬彦、赤坂憲雄については省略します。

      97.05.11
              貝塚 英樹
               MGG01033@niftyserve.or.jp
               kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp


185  [97/05/11 21:43]  MGG01033      貝塚:蒐書報告

 以下前回以降の蒐書報告です。まずは古書より。
「奢霸都第一号」,,生田耕作編,奢霸都館,1985,限定550部
「奢霸都第二号」,,生田耕作編,奢霸都館,1986,限定550部
「大天使のように」,バタイユ,生田耕作譯,奢霸都館,1982,初版函入
「ビアズレーの墓」,マンディアルグ,生田耕作,奢霸都館,1989,初版,奢霸都叢書
「リュクサンブール公園の戦争」,サンドラ−ル,生田耕作譯,奢霸都館,1985,初版
   以上5冊は目録買い。いずれも絶版本で、生田耕作のペン署名入です。
「三島由紀夫おぼえがき」,澁澤龍彦,,立風書房,1983,初版カバー帯付
   愛書家交換会蚤の市会報より購入。
「大鴉」,ポオ,日夏耿之介譯,薔薇十字社,1972,初版函入帯付
   前回ご報告の「サロメ」を入手した梁山泊本店にて入手。実はこの本は薔薇十字
   社倒産後に出帆社から再刊されたほぼ同一本も持っているのですが、懲りずに購
   入。
「古本分類事典−日本近代文学編」,三好章介,,有精堂,1991,初版カバー帯付
   たまたま立ち寄った近所(千林大宮)の古書店にて購入。当時の古書値が掲載さ
   れていてパラパラすると面白いです。
「トンデモ本の世界」,,と学会編,洋泉社,1995,初版カバー帯付
   こちらも近所(関目)の古書店にて購入。今さらですが面白い。

 新刊は以下の通りです。
「遠い女」,コルタサル他,木村榮一他譯,国書刊行会,1996,初版カバー帯付
   文学の冒険シリーズの1冊でラテンアメリカ短篇集です。
「澁澤龍彦の少年世界」,澁澤幸子,,集英社,1997,初版カバー帯付
   澁澤龍彦の妹さんが書いた肩の凝らないエッセイ集。
「古書狩り」,横田順彌,,ジャストシステム,1997,初版カバー帯付
   一気に読みました。あまり蒐書欲は刺激されませんでした。
「くっすん大黒」,町田康,,文藝春秋,1997,初版カバー帯付
   町田康(町蔵)は昔から好きなシンガーです。贔屓目からかこの小説もつげ義春
   の漫画のように結構楽しめました。
「中井英夫全集第 4巻」,中井英夫,,東京創元社,1997,初版カバー帯付,創元ライブラリ
   この巻は「蒼白者の行進」「光のアダム」などが収録されています。
   ところで、NHK衛星の「虚無への供物」は前回録画しましたので、ご覧になら
   れたい方がいらっしゃいましたらお気軽に連絡下さい。
「スノーグース」,ギャリコ,矢川澄子譯,新潮社,1997,初版カバー帯付,新潮文庫
   建石修志の挿絵入。
「思い出そっくり」,出久根達郎,,文藝春秋,1997,初版カバー帯付,文春文庫
   出久根本は文庫ベースはほぼ読んでいます。買い逃したのは多分「あったとさ」
   だけだと思います。
「望湖荘の殺人」,折原一,,光文社,1997,初版カバー帯付,光文社文庫
   折原一も文庫ベースではすべて制覇したはずです。
「幻想文学49号」,,,アトリエOCTA,1997,,特集-シネマと文學
   我が家にある雑誌で一番冊数の多いのは「ガロ」ですがこちらは揃い本ではあり
   ません。2番目は「is」74冊(75号は未購入)ですが、こちらは編集人が
   途中で変わりました。そう考えると「幻想文学」の49冊は偉大です。関連誌を
   入れるともっと多いですし。
   ところで、幻想文学会が刊行している同人誌「幻想卵」についてどなたか詳細を
   ご存じないでしょうか?
   ついでに、「幻想文学」前身の「金羊毛」創刊号をどちらかで見かけられたら教
   えてくださいね。
「ガロ97/ 3」,,,青林堂,1997
   惰性です。でも四方田犬彦と高杉弾の連載は面白いです。
「彷書月刊97/ 3」,,,弘隆社,1997,,特集-文人・早川幾忠
「彷書月刊97/ 4」,,,弘隆社,1997,,特集-楳図かずお
「彷書月刊97/ 5」,,,弘隆社,1997,,特集-楳図かずお

 ではでは、皆さん。今後ともよろしくお願いします。

      97.05.11
              貝塚 英樹
               MGG01033@niftyserve.or.jp
               kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp


186  [97/05/11 22:19]  MGG01033      貝塚:RE:骨董市
 Oyagiさん、ご無沙汰しています。
 先日の京都オフでもOyagiさんのバイタリティに数多くの賞賛の声が聞こえました。
 ところで、SPレコードの蒐集は素晴らしいですね。「薔薇色のゴリラ」で取り上げ
られたものをほぼ制覇されているとは。
 NHK衛星の「虚無への供物」でもシャンソンの選曲にかなり苦労されたとか。あの
本自体塚本邦雄のSP蒐集に依るところが大きいですからね。
 そう言えば、塚本邦雄とシャンソンを聴く会のようなのが以前あったようで、こちら
の古書店でしばしばその目録を見かけたものです。

 聞くところでは、今回復刊された「薔薇色のゴリラ」にはCD付の限定本も存在する
ようですね。

      97.05.11
              貝塚 英樹
               MGG01033@niftyserve.or.jp
               kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp


187  [97/05/12 01:04]  NBH00256      石松 RE:181/骨董市・・

Oyagiさん

なんと、毎週、市に通われたんですか、すごいパワーですね〜。
恥ずかしながら、私は早起きが大の苦手でありまして、
骨董市にも午過ぎに到着という不真面目者です。(^^;

OyagiさんはSPレコードを収集されたとのこと。
5年で1000枚、毎週4枚強になる計算ですね。これはすごい。
やはり、骨董市や蚤の市には何かテーマを持って出かけた方が面白そうですね。

世田谷のボロ市には、一昨年の正月に一度だけ行きました。
あまりの寒さに見物もそこそこ、鼻水たらしながらワンカップ大関を飲んでました。

>レールバス一等乗車券挟み込みの漱石「硝子戸の中」

こういう、その本の来歴を物語る「おまけ」の付いた本もいいですね。
私も書き込みや挟み込みの類は嫌いではありません。
つい先日も、裏表紙の内側に「○月○日・山陰線○○駅近くにて読了」などという
書き込みのある本を見つけ、それだけの理由で買いそうになりました。(^^;

石松


188  [97/05/12 01:06]  NBH00256      石松 RE:182/ヴァレリーの詩

有塔さん、貴重なお話をありがとうございます。
私もマイペースで書き込ませて頂きますので、返事はお気になさらないで下さい。

> さて、その「海辺の墓地」は、1920年にまずそれだけで発表され、

これは知りませんでした。ありがとうございます。
なんだかこの一編だけ特別なものに思えて来ますね。

> 「ヴァレリイ詩集」井沢義雄   弥生書房 世界の詩   昭和39年

これは今もある「世界の詩」シリーズの第17巻だと思うのですが、
どういう訳か書店では一度も見かけたことがありません。
と云いながら、版元に当たってみた事もないのですが。。(^^;

しかし、私が最近買った「ヴァレリイの詩」がやはり井澤氏の本であり、
訳は同じ調子(=文語調)だろうと想像します。

ところで、私は必ずしも文語調が嫌いな訳ではありません。
鈴木信太郎氏の例では、ヴェルレーヌの詩の訳で
  都に雨の降るごとく
  わが心にも涙ふる。
などという訳はむしろ好きです。
無論、原文を読み込んでいる訳ではありませんので
単に「日本語の詩として」という観点での話ではありますが。。

お教え頂いた中の岩波文庫のものと、佐藤朔氏の本を探してみます。
それにしても、翻訳文学というのは難しいものですね。
私も、芭蕉を読むのに、まず英語訳で読もうとは思いません。
しかし、漢詩のように、翻訳でありながら独自の味わいを楽しめるものもありますし。

>フランス文学関係では並ぶもののない「田村」・・

どおりで、田村書店にはたっぷりと本が並んでいる訳ですね。
「ヴァレリイの詩」はここで買いました。
また今度、ゆっくりと行ってこよっと。(^^)

石松


189  [97/05/12 07:27]  GHF00401      うんうん/Oyagi

>貝塚さん、こんにちは(^_^)京都OFFの様子、以前の皆さんの書き込みと読み合わせ
、
 話がはずんだようで、うらやましい限りです。また、意欲的な購入や本についての知識、
 敬服いたします。
 また、色々とご教示くださいませ_(--)_

>それと「塚本 CD付き 薔薇色のゴリラ」この本は「北沢書店(英文学本販売・出版で
 有名)」から出ていると聞きました。確か、値段は28000円。これで、署名・織語入
 のものがありましたら、欲しいですね。

>それとそれと田村書店。翻訳文学の品ぞろえ豊富、しかし高い・・・。うんうん、でも、
 小生は、「蚤の市」で処分する本の値付けの参考によく立ち寄ります。おおむねこの店の
 価格の50〜30%位に付ければ、愛書家の譲渡価格として適切かも知れません。
 それに何より、この店の前の100円均一コーナー、並びに平台か面白いですよ。平台は
 5〜10年前の翻訳文学書が500〜900で結構出まして、掘り出し物もありますし、
 100円均一の方は、文庫・新書が中心ですが、サンリオは無理としても、旺文社までは
 日によってはぼんぼん出ます。 

>それとそれとそれと、石松さん。骨董市には「背どり」のプロが来ます。60代のひげの
 おぢいちゃんですが、8〜9時頃、来てしっかりと見ていきます。すごいのは、買い叩く
 ことはせずに、相応のお金で買っていること、そしてたとえば小生が先に見ていると、
 それが済むのを待ってから、見るということで、乱暴に割り込んだりはしません。
 これこそ「プロ」と感心します。




193  [97/05/13 23:18]  NBH00256      石松 会社休んで古書散歩(^^)

本日またまた休みを取り、古書店散歩に行って参りました。
朝寝坊をして、朝昼兼用の軽い食事の後、いざ神保町へ。

まず「ヴァレリー詩集」を目当てに山陽堂支店へ。
残念ながら「たまたま今日はありません」とのこと。
見つかったら電話を頂くことにして文庫2冊を購入。
  「ヴェルレエヌ詩集」鈴木信太郎訳     \1,200-
  「腕くらべ」永井荷風           \1,300-

あちこち覗きながら巌松堂にて父に頼まれていた本を発見、購入。
  「啄木の悲しき生涯」杉森久英 河出書房  \2,500-

山田書店の2階で夢二の版画を買いそうになるが、どうにか思い止まり
田村書店の地下、喫茶店ぶらじるで珈琲タイム。
そんなこんなで日も沈み、散歩を終えて帰路につきました。

しかし、絶版物となると岩波文庫ですら高い値段になるんですね。
ちょっとした驚きでした。

石松



196  [97/05/15 21:08]  MXJ01633      収穫の報告/よこい
背取りといえば、梶山季之の『せどり男爵綺譚』(だっけ?)が面白かったよね。

さて昨日は横浜に出張だったので、帰りにちょっと足をのばして、なじみの古本屋
に寄ってきました。そこで見つけたのは、この前のオフの時に話題になった新書館
の竹内健2冊。

 『世界でいちばん孤独な話』'70/5  初版 /宇野亜喜良イラスト
 『世界でいちばんコワイ話』'69/11  11版 /藤本 蒼イラスト

各600円。
不思議なもんで、話題になったり、何かの本で読んで欲しいと思ったものが、時を
置かずして見つかる事ってあるよね?これもシンクロニシティなのか?
その他の収穫物は、荒地出版の『第四次元の小説』'71/4、1000円。小学館から復
刊されているが、収録されてない短編があるので欲しかったのだ。

よこい@京都


197  [97/05/18 07:23]  GHF00401      江口書店/Oyagi
 江口書店/Oyagi

 昨日は、奥さんの車で三宿めぐり。しかし、山陽書店ははずれ(;_;)白水社のヘルメス
 双書の端本が1冊ありましたが、これは再刊版で完備していますのでパス。ちなみに、
 値段は1500円。初版揃いだと1冊4〜5000見当の値付けが多いですから。それ
 なりに安いかも。また、三茶書房では特に目ぼしいものなし。ただ、講談社学芸文庫の
 棚の充実ぶりには、いつも驚かされます。木山捷平とはゆかりのあるみせなので、木山
 本には奥さんからの献呈のしおりが挟まれて「定価」で販売はほほえましい限り。

 そして江口書店。「蒸しますねぇ」と小生。「そうですねぇ」と江口翁。「でも油断す
 すると風邪引きますからネェ」「そうなると、こちらはイチコロだねぇ。歳だから・」
 「いやいや、がんばってもらわないと。。(絶句)」翁は続けて「いい歳で、いささか
 持て余してますよ体を」「天候不順な時候ですから、お互いに体に気を付けましょ」と、
 会話は終了したのでした。
 そして吉川弘文館発行の、日本史資料体系の「吾妻鏡1」「続日本紀1」をそれぞれ、
 300円。箱入りの美本です。1冊2500〜3500クラスの本ですから、続巻は、
 読み進むに連れてユルユルと、神田の新刊書割引の店で買えば割安に揃います。
 そお言えば、東洋文庫版「甲子夜話」も、こんな感じで本編は揃え、続編へ突入中です。

 でも、どっきりしましたね。翁の言葉。ただただ、健康を祈るばかりです。日本全国の
 愛書家のためにも・・・・。


203  [97/05/25 06:55]  GHF00401      土曜日五反田/Oyagi
 五反田古書市/Oyagi

 昨日は南部古書会館で五反田古書市をのぞいてきました。

 9時半の外の平台スタート時に、雨がポツポツ・・・。人の出も、今一つ。
 戦前版春陽堂文庫の「三浦老人昔ばなし 岡本綺堂」を買い求め、10時からの本会場
 OPENを通路で待ちます。入口前には「なないろ文庫ふしぎ堂」店長が、背をむけて
 仁王立ち。小兵ながら、坊主頭につづれ織りっぽい柄のジャケットをはおっていて、
 文字どおり「?」の雰囲気ぷんぷん。会場奥には、時代や書店店長の温和なお顔も(^_^)

 でも、JJ氏のスクラップブック版「アメリカ映画本」を買い求めたのみ。寂しい。
 帳場に出しましたら、このシリーズはすべて1K以上でつけている某店の店長が担当で、
 その*の1の価格だったので、彼氏のほほが少しぴくぴく。(気のせいか・・)

 この展示会の後は、神田でも・・と思ってましたのに、雨が激しくなり一路帰路へ・・。
 ちょっぴり、もの足りない土曜日でした。


204  [97/05/25 22:23]  MGG01033      貝塚:ラテンアメリカ文学選集
 この選集は僕も2冊持っており、奥付にはやはり発行部数の明記があります。

 9.「脱獄計画」アドルフォ・ビオイ=カサレス
     発行 1993年 9月20日 初版第1刷 2000部
11.「通りすがりの男」フリオ・コルタサル
     発行 1992年11月30日 初版第1刷 2000部

 限定版ではないので当然再版される可能性もあろうかとは思いますが、昨今の海外文
学の不人気を鑑みるに、一部の好事家を除いて2000円を超えるこの叢書を購入するとは
考えにくいので、むしろ2000部も売り切ることができるのか心配してしまいます。
 ラテンアメリカ作家で一等売れ筋のマルケスなんて、この叢書に収録されているの
は「ジャーナリズム作品集」ですからね。
 とはいいながら僕自身は、フェンテスやリョサなど是非手に入れたいと思います。

      97.05.25

              貝塚 英樹
               MGG01033@niftyserve.or.jp
               kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp 


205  [97/05/26 01:14]  KHB11772      欧州小旅行  散人
どうも、こん○○は。ご無沙汰しています。HPなかなか盛況だった模様ですね。

私の方は、パリ〜アムステルダム〜ロンドンとまわったなかなか楽しい小旅行とな
りました。

パリでは、「佛蘭西古書通信」の泰俊さんのお世話になり、蚤の市、古書市、古書
店などを見物しました。たまたま手に取って欲しくなったイラスト版の百科事典が
あったのですが、LAROUSSE UNIVERSEL というものだそうで、こちらでは定評のあ
る百科事典のイラスト版とのこと。確か20世紀初めの、かなり巨大な二冊本でした
が、泰俊氏の交渉によって、80FR(約1600円)にて購入することが出来ました。(^_^)
あまりに大きくて重いので、このまま持ち歩くのは困難なので、泰俊氏の帰国時に
一緒に送ってもらうことになりました。おそらく購入価格以上の費用がかかるかも
しれません。(T_T)

アムステルダムでは、いつもながらの市内のぶらぶら歩きを楽しみ、ダム広場近く
の大きな書店兼古書店のほか、たまたまアムステルダム大学前にて、路上の古書市
にも遭遇しました。オランダ語のほか、英独仏などかなりありました。

ロンドンでも、あちこちぶらぶら歩くのが中心でしたが、漱石記念館にて、Sammy
さんにお会いすることが出来ました。

Charing Crossや大英博物館周辺の書店古書店の散策やウェストミンスター区(City 
of Westminster)の図書館の散策、記憶が定かでない店、以前とは明らかに様相を
一変させた店、相変わらずの店と様々でしたが、それぞれからいろいろ購入するこ
とが出来ました。

やはり最終出発地をロンドンにして正解だったようで、往路は機内持ち込みの手荷
物一つで行きましたが、帰路では、本の持ち帰り用に小さな鞄を購入し、搭乗チェ
ックインの時のチェックでは18キロとなりました。詳細はまた後日ということで、
今日はこれにて……。

散人


206  [97/05/27 09:45]  CXK02012      2000部も   クレイン
  ラテンアメリカ文学選集/フリオ・コルタサルとアドルフォ・ビオイ=カサレスは初版
第1刷 2000部でしたか!。途中巻より2500部→2000部に発行部数減少したようですね。
 筒井康隆「玄笑地帯」新潮社,650,1985年刊、これ筒井康隆全集の月報連載パロデイを
まとめた本です。最後の[ありがたや全集無事完結]より当全集の発行部数減少の数字を
抜出してみますと
第1巻 37000部
第2巻 35000部
第3巻 30000部
第4巻 30000部
第5巻 28000部
第6巻 27000部
第7巻 26000部
第8巻 25000部
第9巻 24000部
第10巻 22000部
 ・・・     ・・・・・
第17巻 21000部
第18巻 21000部
第19巻 20000部
第20巻 20000部
第21巻 20000部
第22巻 19000部
 ・・・     ・・・・・
他の個人全集も概して、こんな減少傾向かもしれません。

  深沢七郎の全集がいよいよ刊行されてますが、「風流夢譚」は収録せずのようです。さ
て、深沢七郎には私家版ありますが、「別冊文芸春秋」S54年9月には発行当時の随筆
[ちょっと一服、冥土の道草]にて、抱負、いきさつ語られます。これS58年刊行の同
名単行本随
筆集にも収録されますが、写真も掲載されてます。その私家版は書店販売はせず、随筆に
あるように

夢屋書店 埼玉県菖蒲町上大崎730ー2 振替口座 東京ー8ー17056 代金は「
みちのくの人形たち」2000円、「秘戯」1500円です。(おんな曼陀羅は未定)

にて直接の予約購読のみでした。
いまさら、間違えても上記注文はないでしょうが、申し込んどけばよかったの本でした。
 「本屋さんまで50歩・より道ブックガイド」井狩春男,プロンズ新社,1993年刊行、を
パラパラしますと、講談社より江戸川乱歩文庫全集の補巻として出版された大版横長の江
戸川乱歩「貼雑年譜」、古書展で数万円の価付けしてる古書店もあるけど、まだ講談社に
在庫本残っ
てたよ!なんて記載みかけました。小生、図書館でのパラパラ本でしたけど、先日まさか
と思いながらも、講談社に確認してみたら、まだありました。即購入。最近でも高値付け
てる古書店みかけましたけど、1994年7月発行の第四刷り、まだ少々在庫ありです。
価格350
0円(前消費税)です。もう、そろそろ絶版かもしれません。

 そういえば、江戸川乱歩にも「蠢く触手」という、全集に未収録長編あります。昭和7
年刊行の新潮社「新作探偵小説全集」第一巻ですね。これ、代作の故に、全集未収録。
 「幻の探偵作家を求めて」鮎川哲也、晶文社、1985年、[「蠢く触手」の影武者・岡
戸武平]として訪問記といっしょにポートレイト写真もあります。影武者といっても乱歩
とは似てませんけど。

 横溝正史「探偵小説五十年」講談社,S47,1100、にも乱歩の[代作ざんげ]として「犯
罪を猟る男」「A TELL TALK FILM」「角男」の題名がちらほら。



208  [97/05/28 21:35]  GHF00401      中野/Oyagi
 中野サンプラザ古書市/Oyagi

 ということで、27日初日の中野サンプラザ古書市に休暇を取り、10時OPENと共に
 覗くつもりでしたのに、重要な打ち合わせが入り、休暇は午後からに変更、しかも午後に
 友達と合う約束が入りなんとなんと、その合間に探索時間は50分のみ・・・・。

 そんなこんなで、覗いてもいい本は、見つかるべくもない中、

 「戦死やあわれ 足立巻一」を200円で、発見購入。

 この本は「やちまた」の作者の本で、以前から読みたかったもので、則熟読中です。
 やっぱり、開店直後でないと、掘り出し物は・・・ないにせよ、読みたい本があると
 うれしいですね。



211  [97/05/31 07:05]  GHF00401      蚤の市/Oyagi
蚤の市/Oyagi

 愛書家交換会「蚤の市」の会報No.99が昨日届きました。小生の出展はなんと、
 一番目に掲載。ちと、めだって気恥ずかしい思いが・・・。

 例によって、書棚からあぶれたものやら、奇麗なものに買い替えられたものや、
 買い求めた面白本を読み終えて・・、こんなかんなの30冊です。

 大泉黒石の大正初期の短編集、同じく大正刊の「鮮血遺書」変わったところでは、
 米軍占領下の沖縄で自費出版された、民謡の歌詞とその和訳の本とかを掲載させ
 てもらいました。そして、会報と一緒に「譲ってくださいハガキ」が届いていて、
 この民謡本は他の何冊かと共に、都内におすまいの女性の方が希望されました。

 この方、5年以上のお付き合いで、毎回希望されますし、例の「処分目録」からも、
 希望を入れられます。ハガキの字は、達筆の楷書。そして希望の本は、小生の
 自信本(譲渡価格も)。この方から、ズバッと希望が入ると、嬉しくなります。

 こんな感覚が、古本屋さんの醍醐味なんでしょうか。


212  [97/05/31 14:41]  NBH00256      石松  近況報告
神田の山陽堂支店に頼んでおいた岩波文庫「ヴァレリー詩集」が手に入りました。
鈴木信太郎氏の訳ですが、確かに、なんと申しますか、硬いですね。(^^;
「風 吹き起る・・・ 生きねばならぬ。」
う〜ん。。値段は \1,800 でした。

さて、先日の中野サンプラザの古書市、行って参りました。
収穫は1冊だけでしたが、古本がずらりと並んだ様子は楽しいですね。
    「現代の視界5・セーヌの辺で」森 有正 毎日新聞社   \980 → \500

最近の収穫は他に、雑誌ユリイカのバックナンバがあります。
    「ユリイカ・1995/11 特集カレル・チャペック」      \1,300 → \1,000
ユリイカと云えば、最新号の特集は「古書の博物誌」ですね。
同誌はこれまで買ったことがなかったのですが、この特集のタイトルを見て
レジに直行しました。これからはチェックの対象に入れましょう。

ところで、古本屋さんを廻っていると風呂敷が欲しくなりますね。
あの本もこの本も、色々と買いたくなってしまいます。
あとは、買った本をゆっくりと読む時間を確保しなければ。(^^)

石松


213  [97/05/31 14:42]  NBH00256      石松  RE:205
散人さん、お帰りなさい。(^^)
欧州の古書散歩、いつかは私も真似してみたいです。

古書散策に限らず、古都の散歩は楽しいものでしょうね。
私もセーヌのブキニストをぶらぶら巡ったことはあるのですが、
残念ながら私は仏語を解しませんので、見るだけでした。(^^;

ところでパリは、私のもう一つの趣味、中古カメラの名所でもあります。
こちらの方は万国共通語なので、結構楽しめます。
ただし「円」が強いせいで、世界一の中古カメラ都市は東京なんですね。
少し寂しい気もします。

それでは。

石松


214  [97/06/01 06:40]  GHF00401      おかえりなさい&こんにちは/Oyagi
  散人さん、おかえりなさい。(^_^)ロンドン&パリ、古書店めぐり、大成果だったようですね。

 おいおい、探書談義やら、購入書自慢やら、書き込まれると思いますので、たのしみにして
います。

  そして、もとこさん、こんにちは。(^_^)お勤めが、神田神保町ということで、

  本屋や食べ物やさんのほっとな情報を楽しみにしています。

   そして、古書市OFF、いいですね。そのうち、みんなで相談して企画しましょう。

  Oyagi



217  [97/06/01 16:26]  KHB11772      RE:#213 ブキニスト  散人
石松さん こんにちは。
私の場合、セーヌ河畔のブキニストをゆっくりまわったのは今回が始めてでした。

確かブキニストにもあったと思いますが、
書籍に混じって出ている手紙類や写真類に、なんだかとても心が奪われました。
何の変哲もない20世紀初頭の家族写真のアルバムなどですが、
生きたナマの資料という気がして、なんだか無性に欲しくなりました。
特に、風景のたくさん写った旅行先での写真などは、少し値も張り、
結局、購入を断念したのが悔やまれています。
こういう古写真など、20世紀以前のものや、有名な場所が写ったものなど、
かなり高価な値段設定になっているものがある一方で、
二束三文で山積みになっていることもあるようです。
私自身、どちらかといえば、日本のものに興味があるので、
今後は、安くで見つけたら、是非とも手に入れておこうと思っています。
とは言っても、明治・大正のものだと、かなり値が張るのかもしれませんが……。

散人

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