愛書家HPログ抄 1996.7


「愛書家ホームパーティ」のログのうち、古書店や古書市に関連した話題など愛書談義を転載しました。なお、まとまったものについては別ページに掲載しています。

010 [96/07/05 23:49] VYE03377 京都から戻りました/ひでまる
本日、大阪・京都出張より戻りました。大阪では阪急古書の街ほか古書店を まわりましたが、収穫なし。買った本を持たずに、ホテルにチェックインす るのは少し淋しい気分です。
今日はあいにくの雨模様でしたが、京都で仕事の後、今村書店で川田順造の 『口承伝承論』やレヴィ・ストロースの本など3冊購入しました。雑多にお いてある店ですが、いろいろありますね。散人さんご紹介の福田屋さんには、 二週間後に京都にいく際、いってみようと思います。
帰りには東京駅地下街にある金井書店で、以前、弘文堂から出ていた文化人類 学ゼミナールのシリーズのうちの一冊を安価で手にいれることができました。 出張のついでの古書店散策、大好きです。
ところで私、以下の2冊の本を探しています。どこかの古書店で眠っているの をみかけた方は、ぜひ教えて下さい。両方とも文化人類学関係です。
1)スペルベル 『象徴表現とは何か』 紀伊国屋書店 (文化人類学叢書1)  半年位前に品切れになりました。ずっと図書館の本を使っていたので、いざ買おうとした時、「品切れ」をしってショックでした。
2)山下晋司 『儀礼の政治学』 弘文堂 これは2年位前に品切れになっています。よろしくお願いします。

015 [96/07/08 00:07] KHB11772 RE:#010 京都:今村書店&大阪:梁山泊 散人
京都河原町丸太町上ルの今村書店も結構穴場かもしれませんね。私は地理的な問題か らあまり行ったことはありませんでしたが、最近は、第三書館のマリファナシリーズ を何冊か購入しました。文化人類学とは、直接関係がないかもしれませんが、文化人 類学的な香りのする周縁に位置する本がわりと多く、なかなか楽しめました。

梅田の古書街では梁山泊が私のお気に入りです。今までは、阪急古書街にある支店ば かりでしたが、最近中津に移転した本店も、品揃えが多くて、よく行きます。値段が 少し高いように思うのですが、私の趣味にあう本屋だという気がしています。梁山泊 という名前も、水滸伝にちなんだものでしょうが、いいですね〜、と独りごとです。


034 [96/07/15 11:50] CXK02012 なつかしい雑誌ですね。   クレイン
  》杉山さん なつかしい雑誌ですね。愛着あり、お譲りできせんが、小生も雑誌「サウンドボーイ」購読してました。現在、手元にあるもの1980年10月創刊号、12月号、1981年2月号です。当時は、スピーカー制作に熱中していました。32センチ・ユニット、スコーカー、ホーン、ツイター、色々買込み、コイルを巻い たり、コンデサーを替えたりネットワーク造りも大変デシタ。ユニット設計の推奨の大型ボックスを造ったりし て、ある程度、納得できましたが、最終的にはJBLのウット調スタジオモニター{JBL4343B}を買込み、い まだに愛用です。熱心なオーディオ・マニアではありませんが、まずは音の出所から、楽しんでます。
  》散人さん  東久留米の古紙回収業者経営の古書店、調べましたら、東久留米市前沢5−2−13[回天堂書店]でした。以前ここで江戸川乱歩訳「ポー集」含む東都書房の世界推理小説体系 全24巻1冊100円計2400円で入手。十数年前には古いペーパーバックあたりが魅力の小じん まりした店でした。間もなく、道路向いに大きく出店して、収集本ずらりと並べました。そのうち、しばらく勤めていた男性店員が田無市のシチズン社脇に独立なさいました。2階には倉 庫あり、1階に並べきれない、売れ筋でない?年代ものの古書が滅多に客の眼にふれず眠っているようすです。

042 [96/07/17 12:29] CXK02012 京王百貨店でも、目録を   クレイン
8月9日〜14日迄 新宿・京王百貨店でも毎年恒例の大古書市が開かれます。 目録は下記に切手500円同封のうえ、住所、氏名、電話番号を忘れずに。 〒160 東京都新宿区西新宿1−1−4 京王百貨店 新宿店 子供服スポーツ用品部 古書係り TEL03−3342−2111 毎々、新宿伊勢丹の目録のように厚手の目録です。

054 [96/07/25 11:56] CXK02012 楽しめます。   クレイン
 100円購入の筒井康隆の随筆集「ダンヌンツォイに夢中」1989年刊、中央公論を読む。巻頭の三島 由紀夫論「ダンヌンツォイに夢中」、これには声をだして笑っちゃいました。三島の生きかたをダンヌンツォイのそれと照し合せて説くのですが、ダンヌンツォイの雄弁の追体験になるという、市谷駐屯 地での演説を文字化再録に爆笑。その「朝日ソノラマ臨時増刊号」S45.12/週間サンケイ臨時増刊「三 島由紀夫」特集号/添付のソノシート/ラジオの報道特集番組/を繰り返し静聴したこともあり、<聴 取した通りに再録>したものに改めてうなずいてしまいました。筒井康隆氏の熱心な読者 でない小生、筒井氏の才力に敬服。ページ数僅かですが、大江健三郎小説書評2題、同じ作家としての評価も好感。楽しめる1冊でした。三島の詩朗読レコード「天と海」なんかも、ときおり聴 きますが、これなんか、きちんと帯つきものLPレコード均一200円で購入。しばらく売れ残っ ていましたが、手にしてみたら三島朗読。三島論ではヘンリー・スコット・ストークス「三島由紀夫の死と真実」S60年刊、ダイヤモンド社には、日本人にはなかなか記述し難いXX関係事実が一部あり、あ れ大変と読みました。
 この日曜日に八王子方面に。この春、開店、一度寄りの購入本なし「BOOK&」古書店、再訪。7/20〜7/31全新書100円/全単行本200円均一セールでした。それならと岩波現代「哲学の冒険9/ゲームと計算」他、22冊購入。これも、この街道先に2軒ある「BOOK OFF」チェーン店300円、100円均一 コーナーのお陰でしょうか。(^_^)

057 [96/07/28 01:12] KHB11772 BOOK OFFに初めて行きました。  散人
 クレインさんが以前書いておられた京都の「BOOK OFF」に、昨日初めて行ってきまし た。多分、去年かあたりに開店したように思いますが、あの辺り(堀川五条)は車で通 ることが多いのですが、今まで古書店というと徒歩か自転車で行くというイメージが強 く、今回は原付きで行ったのですが、奇麗で大きな店内にとても驚きました。
 インターネットで、古書店のリンク集を作ったのですが、そこで、ブックマートとい う同じような新しいタイプの古書店のホームページにもリンクを張りました。そこの案 内文には、今までの「かびの生えた古本屋」と違ってコンビニ型の「リサイクル屋」を 目指し、「偏屈で無愛想な親爺」のかわりに、「美人」の店員さんを置くとか、半分冗 談のようなことが書いてあったのですが、京都のブックオフも、そんな感じでした。特 に店の明るさには本当に驚きました。昔ながらの情緒がないといえばないのですが、そ れはそれ、これはこれという感じで、どちらもそれぞれよさがあるように思いました。 さて、品揃えの方ですが、100円均一はあまり充実しておらず、定価の半額本の中には 欲しくなる本がかなりありました。
 店の大きさで言えば、やはり最近初めて訪れた所ですが、奈良県内の国道24号線と25 号線の分岐するところにある「ブックス245(?)(明日香書房系列)」での驚きの方 が大きかったのですが、いかんせんあちらには暗さが残っていました。品揃えは、京都 のブックオフの方が新しい本が多いように思いました。価値ある全集ものとかは、どち らの書店にもなかったようですが、一般書を買うなら、品数は多いので、一度見る価値 は十分にあると思っています。

058 [96/07/28 08:30] GHF00401 先週の成果/OYAGI
 夏ばてぎみで、満足な探書ができない先週でしたが、昨日久しぶりに江口書店に出向き、以下の成果を得ました。
 ◯人生エンマ帳 佐々木邦  東都書房  箱並S38初
 ◯斜面送春記  土岐善麿  光風社書店 箱並S48初
 ◯味の味覚   一龍斎貞鳳 桃原社   箱並S36初
 店主、昨日はさりげなく「各界人の随筆を横積み」、というコンセプトらしく、 各所にちらしてありました。 最近、おぢいさんの・おとうさんの随筆が好きです。(^_^)
 PS)都立広尾図書館
 散人さん、あそこはいい図書館です。国会図書館にない本も結構ありますし、 随分以前から、コピーサービスコーナーに知的障害者の方が就労してがんばっています。

059 [96/07/30 01:05] KHB11772 インターネット古書店情報  散人
 私がつくっているインターネットホームページに「愛書家ホームページ」をつくって いることは以前、お話ししたと思いますが、最近、古書店、古書情報のリンク集なるも のを作りました。そのリンクの許可を求めるメールを各古書店などに出しているのです が、返事のみならず、あちらからリンクをはってくださる書店があったり、掲載してい る古書店散策記に、感想を寄せてくれる方もありました。
 リンク先としましては、ホームページを持っている全国25古書店の他、東京古書組合 や京都古書組合、紫式部という古書店情報を扱う情報産業まであります。私のような個 人で古書店情報などを扱ったページも6つ見つけました。どこもまだ本格的ではなく、 私のページもまだつくって1ヶ月も経たないのに、それなりのレベルに達したような錯 覚におちいります。
 もし、インターネットのホームページに転載してもいいというログがありましたら、 ここにアップされたものでも結構ですので、是非、ご一報頂ければ幸いです。ご希望が あれば、ハンドル名や感想メールの宛て先などを記載して、掲載させていただきます。

060 [96/07/30 01:05] KHB11772 インターネット古書店情報(つづき) 散人
 リンク先で面白いところといえば、まずは「紫式部」がありますが、各古書店の目録 をデータベース化して、大規模な探求書の通信販売が行えるようシステムを設計中だそ うです。現段階では、大半の古書店の目録は まだコンテンツが少なく、実用には程遠 いものが多いので、期待されるところです。神田の玉英堂のホームページの目録は、個 人全集などかなりの数が入っていて、かなり実用的でしたが……。  福島県只見の「たもかぶ本の街」という古書店は、全国からいらない本の送付を呼べ かけ、定価の一割で評価し、只見の森1坪と交換するという変わった企画をやっていま す。さらにここがユニークなのは、「文芸館」「売らない館」(売らない!館)などの 私設の図書館をつくり、「只本館」では入場料1000円で、本がタダで貰えるそうです。 京都古書研の500円袋売りとも似ているようですが、ここには是非一度行ってみたいと 思っています。ところで、只見まで行ったことのある人はおられるでしょうか? 散人
PS.OYAGIさんは江口書店という素晴らしい書店を見つけられたようでうらやましい限 りです。広尾の東京都立図書館を初めて見た時は、開架図書が多いので、本当に驚きま したが、国会図書館にない本も多いのですか……。広尾書店街にある古書店と銭湯にも 何度か立ち寄りましたが、高級住宅街にあって、それでいて、銭湯があったり、落ち着 いた公園があったり、本当にうらやましい環境です。

061 [96/07/30 07:12] GHF00401 インターネット/OYAGI
 只見の本屋さん、大分前から、その方式で活動しているようで、 何度も雑誌やTVに取り上げられているようですね。一度は行ってみたい 店ですが、行くまでが大変みたいで・・・。車で行く方がいたら、便乗 させてください。(^^/
さらに、江口書店&山陽書店、この二店と三茶書房を覗けば、デパート の古書展1つ分を堪能しただけの充実感が味わえます。お試しあれ。

062 [96/07/30 10:49] CXK02012 また除籍雑誌を   クレイン
 再び図書館で雑誌除籍あり、現代思想、テアトロ、シナリオ、本の雑誌、1993−4年をいただく。会場で は寄付本らしき単行本、新書も無料。欲張ってダンボール4箱に詰込みセッセと運びました。隣部屋 では、文庫本も無料。こちらでダンボール2箱。計6箱になりました。無料本の冊数制限ありませ んが、いかにも体力負け、早々引き上げました。
 雑誌の他、保育社カラーブックス33冊/ポケミス23冊/単行本30冊/文庫本180冊/新書100冊。文庫は 珍らしいもの30冊(アテネ文庫、市民文庫、青木文庫、三笠文庫、近代文庫、昭和十八年11月海軍兵学校−養浩集−)ほどありました(^_^)。
 「本の雑誌」この期会にパラパラしましたが、やはり、いまいち雑誌のままでした。創刊当時 はかなり面白い雑誌になってたのに。昨日、湯舟で楽しく読んだ100円買い、小林信彦「小説 探険」はここに連載されてたんですね。川端「雪国」トンデモナイ・イヤラシイ小説と褒めてます。荷風 「ぼく東綺譚」、付説「作者贅言」褒めてます。荷風付説、当時風俗の憂慮、そのまま今日に通じ るあたり絶妙です。
》散人さん 京都の「BOOK OFF」特価本、いまいちですね。小生、昨年訪問のおり、残念ながら 購入書なしでした。全集物たまに出ますが、立川のBOOK OFFでは、ここ2ヵ月ほどピカピカの中 央公論「広津和郎全集」(定価の60%OFF)がバラでも売れてません。当地BOOK OFFでは、新書と 文庫本オール100円セール、年数回あります。


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