愛書家HPログ抄 1997年1月後半
1997.1.15〜1.31
「愛書家ホームパーティ」のログのうち、古書店に関連した話題を中心に愛書談義を転載しました。なお、まとまったものについては別ページに掲載しています。
《登場古書店》
「ぶんこやさん」
五反田古書展
高岡書店(新宿古書センター)
高円寺南口の大石書店
都丸書店が本・支店
田村書店(神田)
BOOK OFF立川店、新所沢店
BOOK ITO小平店
小田急古書展、大井町阪急
402 [97/01/15 07:43] GHF00401 文庫本/OYAGI
以前に「ふるほん屋ぶんこやさん」に、所有する文庫を一挙に118冊、蔵書提供
したことをUPしました。お蔭様で、文庫群はすっきり整理されて、最近は以下の状態
になっています。
◯岩波文庫・・・ほぼ200冊位
◯中公文庫・・・ほぼ100冊(年末に某古書店に品切れもの中心に平台に山積み
あり、そこから20冊ほど購入、いよいよ充実)
◯講談社学術・・平成8年度の目録を見て、品切れ本が意外に多いのに恐慌をきたし
以来、鋭意購入中「日本動物園史」「童話の研究」など購入する。
◯同少倶文庫・・40冊中16冊手元にあり読破・・・近々処分か?
◯サンリオ文庫・20冊ほど所蔵。一部処分予定なるも、他は書架に鎮座。
◯旺文社文庫・・内田本を客寄せのためか平台にポッポッと出す店あり。逐一購入し
現在12冊所蔵。
◯創元推理文庫・幻想と怪奇が逐次品切れになる気配。鋭意買い集めたるも、
「クレオパトラ ハガード」のみ難物で入手不可能。
◯世界名作文庫・改造社の戦前の名文庫。「ヴァテック」「死都ブリュージュ」ほか
希少本を中心に30冊。ご自慢のコーナーです。
文庫やさんに注文しても、10冊に1冊も入手できず、現在預り金はほぼてつかず
状態。。。今度の目録で、たくさん入手したいな。
407 [97/01/18 07:34] GHF00401 古書展/OYAGI
15日からの、錦糸町西武、22日からの新宿小田急に引き続き、29日からは
大井町阪急と、東京では毎水曜日がデパート古書展の初日です。
それぞれ目録も送られてきましたが、注文するものはなく、かつまた初日に行くのも
仕事で無理・・・。
それぞれ土曜の午前中に行けるかな?位です。
それと「東城書店 神田神保町2−34 FAX03−3230−1903」の目録
No77が送られてきました。中国の古書籍、中国関係東洋関係の日本の本、地図、
資料などA6サイズの目録に1万冊ほど掲載されています。ためしに中国関係の旅行記
部分を見ると後藤朝太郎の著書が10冊ほどと、きっちりと網羅しています。
掲載数といい、資料的な価値もありそうな目録です。
>貝塚さんは大阪在住でしたものね、失礼いたしました。
それと、その前の書き込みで「半仙戯 石川道雄」の詩誌があるとUPしておられ
ますが、同名の本の他に、石川氏は雑誌も発行されたのでしょうか?。小生、本は
所持していますが、雑誌の方は寡聞にして知りませんでした。興味がありますので、
書誌的なことを、ご面倒ですがUPいただけませんでしょうか?。
よろしくお願い致します。m(--)m
408 [97/01/19 21:16] MGG01033 貝塚:半銭同人関連詩誌
黄眠詩塾関連の詩誌については、「幻想文学」25号で渡邊一考氏が詳細を紹介され
ております。また、「本の本」76年9月号には関川左木夫氏の石川道雄の著作に関す
る論考が掲載されています。以下は主に前者を参考としています。
半銭同人こと石川道雄が編輯あるいは発行していた詩誌は以下の通りです。
「鈴蘭」 大正 8年創刊 全 2冊、「奢霸都」大正13年創刊 全13冊
「半仙戯」昭和 8年創刊 全 7冊、「豊葦原」昭和14年創刊 全 ?冊
「婆羅門」昭和23年創刊 全 2冊
また、その他黄眠会関連詩誌としては他に以下のものがあるようです。
「聖盃」 大正元年創刊 全29冊
「開花草紙」 大正14年創刊 全 4冊 正岡容
「ドノゴトンカ」昭和 3年創刊 全21冊 城左門
「汎天苑」 昭和 3年創刊 全10冊
「游牧記」 昭和 4年創刊 全 4冊 平井功
「戯苑」 昭和 7年創刊 全 2冊 太田七郎
なお、復刻版「奢霸都」、復刻版「聖盃」、「汎天苑」そして先日入手の「游牧記」
を除き、残念ながら僕も未見です。
97.01.19 貝塚 英樹
410 [97/01/20 07:15] GHF00401 黄眠会詩塾関連詩誌/OYAGI
貝塚さん、さっそくの、ご教示恐縮でした。
「半仙戯」昭和 8年創刊 全 7冊、見つかるといいですね。(^_^)
小生も、
「聖盃」 大正元年創刊 全29冊
「開花草紙」 大正14年創刊 全 4冊 正岡容
「ドノゴトンカ」昭和 3年創刊 全21冊 城左門
という詩誌名やら編集者に心惹かれるものがあります。端本でもいいから、1冊
ほしいなあ。たぶん、古書会館で開催される常設古書展やら、街の古本屋さんの
古雑誌の山の中に、ポツっとあるんでしようねぇぇ。そういうのを掘り出すのも、
古書あつめの醍醐味ですね。
OYAGI
417 [97/01/23 09:11] CXK02012 雑感です。 クレイン
こんな1978年発行・集英社「世界文学全集」9巻{ボルヘス集・篠田一士訳/伝奇集/エル・アレフ/汚辱の世界史}の巻なんかも、また購入してしまうわけですが、どれも既読でS43年刊行の集英社「世界文学全集」34巻{ボルヘス/フェルロシオ/デュ・モーリア集・篠田一士訳/伝奇集/エル・アレフ(不死の人
のみ)}や1993年・岩波文庫「伝奇集」鼓直訳や1976年・晶文社「悪党列伝」(汚辱の世界史)中村健二訳などで、随分、楽しんだものです。改訳どうかしら、なんて興味もあるんですね。この版では篠田氏、後書解説中に新訳決定版と述べてます。小生、元々、翻訳行為って可能なものかしらと疑問あります。原書が三人称で書かれてても、一人称で訳すると、それらしくなる文体にもお目にかかりますし、他国人には注記にても説明つかない、慣習、身ごなしにも直面します。詳細なことかもしれませんが、訳後、厳密には異なった作品に生まれかわっちゃいます。さらに、古典になると、個々の言語にても、本来の意味を喪失し、今日の意味概念で判断せざるを得ない作品となります。完璧に訳されたかに見えて、こうしたものですから、実際には相当の読違いは生じるのでしょう。小生、こんな読違いも文学作用の一部と楽観しているのですけど。ふと、こんな感慨にとらわれたのも、この篠田訳にて気のついたところです。「伝奇集」内の「八岐の園」はボルヘス自身{推理小説}といってますが、ちょっとした、結末のなき円環小説論でもあります。篠田訳の冒頭{・・・・・・そしてわたしは受話器をとりあげた。すぐにわたしはドイツ語で応答する声をききわけた。}ですが鼓訳では{・・・・・・そして、わたしは受話器を置いた。その直後に、わたしはドイツ語で答えた声の主を思いだした。}です。これ、スペイン語原書は未確認ですが、1970年のPenguin版訳書では{・・・and I hung up the receiver.}なのでした。全世界に散在する、それこそ膨大な翻訳作業を傍観し、世界統一言語に想いも馳せます。
420 [97/01/25 07:36] GHF00401 四連ちゃんで・・/OYAGI
成果と決意/OYAGI
年明けに、わっっと、仕事が集中して「錦糸町西武」は行けず、小田急新宿もいまだ
という状態だったのですが、ようやく一段落。。ということで、金・月は代休をいただ
いて四連ちゃんで、古書探索予定です。昨日は「江口書店」で、南方随筆 岡書院 の
初版箱付並を2Kで、そして改造文庫 荒畑寒村訳 社会進化と生物進化を「おまけ」
で、求めました。南方随筆は「続」を持っていましたので、これでどうやら揃い(^_^)
本日の五反田古書展(なないろ文庫ふしぎ堂などが出します)、そして月曜に予定の
新宿小田急最終日、これらに期待をつなぐ、小生ではあります。
それと「処分目録」のほうも、蚤の市関係でお付き合いの方、10名に目録送付した
ところ、発送5日目で5名の方からお申込があり、だいぶ書棚の整理も進みました。
年賀葉書で家族連名のものをお使いの方もあり、とっても微笑ましい限りです。また、
申し込みの段階で、目録送付の丁寧なお礼を書いてくださる方も恐縮もします。
署名のはなし、そして翻訳のはなし、などなど愛書家HPならではのUPが続き、
これも多いに堪能しました。これからも楽しみにしています>諸兄。
421 [97/01/25 22:36] VYE03377 土曜日の古書店散策のご報告/ひでまる
とうとう小田急にいってきました。といってももう3日目ですから、どうか
なあ、と思いましたが、……やはり、私としては不作でした。目録で注文した
レヴィ・ストロース『仮面の道』は、8000円というデパート展ならではの価格
でしたが、なかなか出会いのない本だったので、思い切って注文しました。実
はこの本、以前所有していたのに、友人に貸して戻ってこなかったのです。
小田急の後は、大久保駅から徒歩1分の高岡書店(新宿古書センター)へ。
ここの3階では、たまに社会科学系のおもしろい古書に出会いますが、ここも
今日は不作、続いて、高円寺へ。今日は西部会館で中央線古書店初日でしたの
で顔を出しました。やはり、ここも午後はだめですね。やはり行くときは、会
館と同時に入らないと、ほしい本は手に入りません。ここで、筑摩の世界文學
体系のインド集を400円で購入しました。高円寺の古書店を何件か歩き、南口
の大石書店で、『実践宗教の人類学』を(定価4400→3200)購入。この本は新刊
で買うつもりでしたから、まあいいか、といった所です。久しぶりに古書店を
満喫しました。ちょっと気になったのは、都丸書店が本・支店とも閉店で、
「忌中」のはり紙がしてあったことかしら。よく行く店なので、どなたが亡く
なったのか気になります。
ということで本日の報告でした。やっと報告できてホッと一息です。
ひでまる
422 [97/01/26 07:18] GHF00401 昨日の成果/OYAGI
25日の収穫/OYAGI
東京でも朝、雪がちらついた、26日の午前、東急線を乗り継いで、五反田へ。
到着は9時すぎでしたが、雪を気にして、平台は車溜りの中にしつらえられており、
しかも9時半平台OPENがすでに覗ける状態で、かつ来場者は小生を含め3人。
まさに「背取り自由」状態。MANKの初版美本が2冊で400円。ナボコフ
「ロリータ」河出ペーパーブックス版が100円。以上2種は、蔵書にありますが
それよりも奇麗なので差し替え用です。しかも、蔵書の購入価格の各5/1!
また以前紹介した、満州日々新聞社版の文庫で「シベリアは招く」が100円。
さらには「イールのヴィーナス」の「細川叢書版」が並下ながらも500円。
それやこれやで、100〜500円で、読みたい本、ほしかった本、20冊購入。
2階の本会場の方が、そこそこ珍しい本あるにせよ、相応の価格で、購入本なしは
おもしろし。
そして意を強くして、神保町へ。こちらは、例によって田村書店の店前平台100円
均一。丁度、店員さんが文庫をがんがん投入する場面で、講談者学術文庫をよりどり5
冊。旺文社の百間もの2冊。中村真一郎の翻訳詩集の「ふらんす堂版」限定署名入り、
などなどこちらも20冊、合計2000円で購入。満足しての帰宅でした。
427 [97/01/26 18:32] MGG01033 貝塚:「ビブリオフィル叢書」
1.「本のための生涯」イワン・スイチン
2.「書物の世界の三十三年間の冒険」D・カスバ−トソン
3.「辞書生活五十年史」斎藤精輔
4.「山の古典と共に」大島堅造
5.「グ−デンベルク聖書の行方」富田修二
6.「紙と共に生きて」D・ハンター
7.「わが懐かしき街」P・シャンピオン
8.「推理小説に見る古書趣味」長谷部史親
9.「蒐書入門」J・カーター
10.「本と愛書家」A・ラング
11.「ロンドン図書館物語」J・ウェルズ
12.「ロマン派の愛書家−ノディエ、ラクロウ」市川裕史編
13.「書物の話」N・S・ソコリスキイ
上記のうち、7と12は近々に入手したいと思います。7は多分ヴィヨン研究家のシャン
ピオンの著作だと思います。シュオッブも登場するかも。
97.01.26
貝塚 英樹
428 [97/01/27 07:33] GHF00401 逃した本/OYAGI
これまでの長い探書生活で何度か「残念・無念(;_;)」ということがあります。
パターン1 店先で発見、気になったが、次回・・ということで、次回には売却すみ。
あるいは、手元にお金なく、用意して出向いたら、一足おそい・・・型。
◯劉生絵日記 特装本ではありませんでしたが、3冊で5千円。大型の箱
入り本だから、こんなもんかとつけたような値段。しかし手持ちなく、
銀行から出して戻った30分の間に売れてしまった・・・・・。
◯婦人倶楽部 50冊ほどつんでありました。おもしろいな・・・と
おもったし値段も格安。でも女性雑誌だから次回まわしにしたら完売。
いずれも、三宿詣でのついでによる3坪ほどの店のことでした。
パタ−ン2 古書展での注文はずれ・・・パターン
◯恋人へ送る 貝塚さんのご教示の直後の某古書常設展に2000円で
でました。
◯悦楽園園丁事典 塚本本で、特に人気のある本です。8K〜10Kが
相場。これも、某常設展で2500円ででました。
◯ヴェルヌの「空中旅行」「地底探検」明治初期本。 3年ほど前の
デパート古書展で各2500円。初版美麗本で、この本屋価値知らんな
の世界でした。 以上3点、すべて外れでありました。
こういう場合は、よく「本の価値の知らぬやつが持っても・・」と悲憤慷慨する話が
書物随筆にありますが、小生の場合は「まっ、しょうがないか−」と、あきらます。
>貝塚さん、↑いい選集ですね。今度、みてみます。
429 [97/01/27 10:33] CXK02012 雑本買い クレイン
BOOK OFF立川店、全集バラ100円コーナーにて「海野十三全集8/火星兵団他」,三一書房,2060,1
989/「指輪ものがたり」J・R・R・トールキン,理論社,1300,S47の2〜6巻。100円コーナーにて「山代巴文
庫3/第U期」径書房,1854,1990/「映画でみる精神分析」,小比木啓吾,星雲社,2400,1992」「
日本の高校/成功と代償」,トーマス・ローレン,サイマル出版会,2900,1988/「万葉の世紀」北山茂夫,東京
大学出版会,1300,1953。カワンター横では手つかずの中公新書がオール100円。いかなる処分本か、た
いした量です。ダブリなくも、この顔揃え、個人処分ではなさそう。「外国人による日本論の
名著」/「反劇的人間」安部公房・ドナルド・キーン。文庫100円では、「百けん座談」,福武文庫と浜書
房の「珍籍文庫」1〜30巻1揃3000円。
BOOK ITO小平店で「エレファント・マン/その真実の記録」,マイカル・ハウエル,角川文庫→160円と「山田風
太郎全集10/妖異金瓶梅他」講談社,S46を→350円。「エリファント・マン」は映画本ではなく、巻頭に
ポートレイト写真も挿んだノンフイクションです。この小平店、ただいま大買取りフェア中です。チラシにはベス
トセラー本18冊リストアップ。例えば「弟」石原慎太郎/「脳内革命2」春山茂雄/「イコン」上下フォーサイスなん
かが各1000円。2月末日迄ですが、1冊からでもOKと、買取りしてます。半額あたりで売って
るのに、こんな高値で買っていいの。他店を意識しての、キャンペーン?。他の処分本、見込んでの
大サービスかも知れません。
BOOK OFF新所沢店100円コーナーでは「私の食物誌」池田弥三郎,河出書房新社,480,S40/「極
限に生きる」,H・G・コンザリク,フジ出版社,2500,S60他7冊。あと、「日本名言名句の辞典」小学館,
4500,S63→500円、末に作家作品別索引もあり、楽しめる辞典です。「私の食物誌」は表紙を
あけると「三島由紀夫様 池田弥三郎」と青インクにて献呈サインありました。
430 [97/01/28 07:00] GHF00401 小田急/OYAGI
本日の成果 /OYAGI
お休みをいただいての「小田急古書展」のぞきです。流石、いい本や珍しい本が、
いっばいあります。店も東京近辺だけでなく、高崎や京都の店も。しかし、高い!
デパート古書展価格で高いのに消費税までつく有様。これは、たまらん。
でも以前に紹介した、マゾッホの「性の受難者」が「3500円」。昨年ある古書展
では15000円と奮飯ものの値づけをした店があり、それに比べると割安感が。
それと、再三話題に取り上げた「パンテオン」2.3.4.5.7と5冊バラで出て
いましたが、これもオール4000円。
そこで割り切って、普段はお目にかかれないとか、手にとって見れない本を、ぱらぱら
することに専念。それなりに満足。購入は唯一「印度洋の常陸丸 長谷川伸」重版なが
ら箱・帯並で1000円。そして、新宿の三越B2の「寿司岩」で昼食。3月初めまで
1カン100円ということで、中トロとウニそしてアワビ・ヒラメ、かつまたタイで
1000円。満腹して、折角だからと三宿でこの日のこの時間、唯一開業している山陽
書店へ「不夜城 馳星周 」初版カバー帯極美、読んだ形跡なしが500円。そして
中公・講談社学芸の絶版もの中心に3冊。これも合計1000円。3Kで古書探索三昧
の月曜日でした。
金曜から月曜にかけて、古書展や古本屋で、よく会う変わったマニアの人たちと遭遇
しましたので、次回はこの人たちのことを紹介します。(^^;;;)
>しかし、クレインさん、ブック・オフは、宝の山ですね。
431 [97/01/29 07:16] GHF00401 私の邂逅した人々/OYAGI
頻繁に古書展(店)に顔出ししていますと、見慣れた顔によく出くわすこととなり
ます。しかし、お互いにライバルですから、声をかけあっても、心では・・、の世界、
という話をよく聞きます。また、あの手この手で出し抜く策を弄する様は、紀田氏の
初期の書物随筆で克明に描かれています。おお怖・・・・・。
小生は「なんとしてでも欲しい!」という世界からは遠い、探書マニアですので、
妙なライバル意識とかは持たないのですが、それだけによく出会う「マニア」の生態
を客観的に見て、ぬぬと考え込んだりもします。そんな、困ったマニアの生態です。
○ガラガラおじさん→旅行者が荷物を乗せてガラガラ引く車を持って、古書展や古本
屋を徘徊する50代のおぢさんです。見た目は紳士然としていますが、本の扱いが
とにかく乱暴。「初売り」の日の江口書店では、平積みの本をガサガサくずして、
しかも小生を押し退けようとまでするので、客の小生が怒りかけた位です。
○日焼けおぢさん →ガラガラおぢさんの戦友です。フリーマーケットにもこまめに
顔をだすため日焼けしています。この方の特技は、行列を無視して割り込むこと。
○もくもくおぢさん→紺のジャンパーによれよれのズボン姿、よく見かけます。
背取りで小遣いを稼いでいる人らしいのですが、何回か小生が先に抜きました。
ごめんなさい。でも福祉団体のバザーに出された本を、古本屋に持ち込むために、
なんでもかんでも本を抜くのは困るぞ。
あるバザーで、三人が揃い「わっ西遊記の三匹だ(^^;;;)」と唸った小生は悪い奴です。
散人大人を筆頭とする、このHPメンバーの見識や愛書談義の世界の対極には、こんな
収集欲・物欲に凝り固まった、困ったマニアも存在します。
434 [97/01/29 15:36] CXK02012 1冊ありました クレイン
図書出版社{ビブリオフィル叢書}、貝塚氏ご紹介にて、あれかしらと手にしてみた「愛書家の年輪」高宮利行2987円,1994年刊も、はたしてその1冊でした。巻末の出版案内では
1.「本のための生涯」イワン・スイチン 2.「書物の世界の三十三年間の冒険」D・カスバ−トソン 9.「蒐書入門」J・カーター 12.「ロマン派の愛書家−ノディエ、ラクロウ」市川裕史編が省かれ
○「ヴィクトリア朝挿絵画家列伝」谷田博幸 ○「愛書家のベル・エポック」木谷誠
○「書物の狩人」J・H・バートン ○「イギリスの貸本文化」清水一嘉
○「西洋書誌学入門」J・カーター
が紹介されてます。
ストランドより、品切れのため遅れていた「Old Books in the Old World−Reminiscence of
Book Buying Abroad」ROSTENBERG & STERN,1996刊$22.95,OAK KNOLL PRESSが週末に届き
ました。これニューヨークのLEONA ROSTENBERG RARE BOOKS古書店のLEONA ROSTENBERGと
MADELEINE B.STERN、両女史が1947年〜1957年、ヨーロッパ各地に稀覯本を求め、旅した折の日
誌を整理したものです。両女史とも、アメリカ古書協会会長他、数々の要職を歴任され、他にも
稀覯本関連著書ある著名人。日誌にても訪問記述されてるイギリス古書協会会長であった
PERCY MUIR、Mrs PERCY MUIRの回想録なんかも、それぞれカバー紹介されてます。このOAK
KNOLL PRESSからは上記「ビブリオフィル叢書」の1冊「西洋書誌学入門」J・カーターの元本と思われる
「ABC for BOOK COLLECTORS By Jhon Carter」ニコラス・バーカー改訂増補も出ており、小生その6
版−2刷1992年$25.00、所有ですが現在は7版とのこと。なお「愛書家の年輪」にはニコラス・バーカ
ー氏の来日公演の公演内容、紹介の章もありました。
435 [97/01/31 07:15] GHF00401 大井町阪急/OYAGI
29日に初日を迎えた「大井町阪急」の2日目の、昨日午後に行ってきました。
今年で2回目。出展は「五反田古書展」とほぼ同じ。昨年は初日に出かけて、いかにも
街の古本屋さんが「在庫処分」という品ぞろえで、これまで古書展に出しきたが
売れ残ったから、赤で札の数字をなおして再出品!という本が随分ありましたし、
ここ数年それなりに注目(従って価格があがりぎみ)の1960〜70年代の欧米
(特にフランス)翻訳文学書が随分安くも出ましたので、期待の探索行でした。
しかし、結果はハズレ。それなりの値段のそれなりの本に、割高感の駄本も多く、
しかも一般のデパート古書展よりは手狭で、客も閑散としているだけ、無力感に・・。
気を取り直して、三宿へ口直し。山陽書店で「宴会隠し芸大全 箱入り昭和初期」
そして先週発見したばかりの三軒茶屋CD&BOOKリサイクルショップで「異端の
文学 大伽藍 ユイスマンス 初箱無美麗 」をそれぞれ、500円。
前者は大正末から昭和初期の「旅行ガイド」「流行語」「風俗」収集の一環でしたし、
後者は「同シリーズ さかしま・小惑星物語・肉の影」に続く四冊目(すべて1K以下
で学生時代から20年かけて購入中)の収集で、いい口直しになりました。
BOOK&CDの店は、結構繁華街に近いので、持ち込みが多いらしく、目が離せま
せん。先日も「世界商業デザイン全集」という昭和初期のデザインの名全集が端本なが
ら1冊500円で10冊ほどでていまして、こちらは「売約済」でちょっとがっかり、
本の装丁の巻が含まれていましたから・・。
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《愛書家ホームパーティー過去ログ総目次》