BOOK OFF砂川店100円コーナー2冊→「モダン・ジャズの歴史」S52,栗村政昭,スイング・ジャーナル,1800/「バードは生きている/チャーリー・パーカーの栄光と苦悩」1975,ロス・ラッセル,草思社,1800/途中下車古書店、安価なので歴史書2冊買っておきました。上製天金本「近代日本國民史・吉宗時代」,大正15年,徳富猪一郎(蘇峰),民友社,5円,→200円/「日本の歴史」,昭和16年,秋山謙蔵,岩波書店,280円,→90円。特に後者は同社の出版物とは思えない代物です。国旗の説明もありです。 他に1冊50円で「遅れてきた青年」1962,大江健三郎,新潮社,480,「人生の午後のある日」1966,ウィリアム・サローヤン,荒地出版社,450円,「噂の真相」9冊
283 [96/11/18 12:49] CXK02012 古書店が大事と・・・クレイン
◯図書館で「XXよりXXが大事と思いたい」1996年,鹿X茂,青土社を借用。パラパラしてた
ら、なんか嫌な気分。フランス古書店の話です。某古書店にて・・・四度足を運んだが、一度も開い
ているときには行くことができなかった。だが、そうなると、不思議なもので、逆にこの店
には絶対に掘出し物があるような気がしてくる。そこで、あえて五度目に挑戦してみると、
今度はあっさりあいていた。だが、期待していたようなものは何もなかった。だだのクズ本
屋である。「手間取らせやがって」と、妙に腹がたってきた。そこで、帰りがけに、お宅はい
つも閉まっているんだねとイヤ味をいったら、店主の答えが奮っていた。「そんなみーこと
はない。いつも開いている。あんたが閉まっているときに来るだけだ」・・。某古書店にて十二
時になる。・・「これから昼飯なので、午後にもう一度出直してくれないか」。そんなこと言わ
れても、午後はほかを回る予定なので困る。なんとかねばろうとしたが、・・買うなら早く決
めてくれの一点張りりである。しかし、相手が老人なので、喧嘩するわけにもいかない。しか
たなく・・。某書店にて・・私はとうてい無理だと思ったので「メルシ」と本を返した。店主は「ど
ういたしまして」と答えながらニャっと笑った。私は一瞬この笑いには「ここはあんたのよう
な貧乏人のくるところではないよ」という意味がこめられているのかと思ってムッとしたが・
・。某書店にて・・結局、昼飯も食べずにドアの前で二時間も待つことになった。満腹の店主
が悠然と姿をあらわしたときには、なぐりつけてやりたいような気持ちになっていた。・・。
この本、「クズ本屋」という言葉、やたらと使われてます。古書店主というものお客の性格し だいで、勝手に腹を立てられイヤ味を言われ、喧嘩ごし、ムットされるは、どなりつけられそうに なるはで、たまりませんね。古書店主って世渡り上手ではありませんが、ワンマン自営です。大 概に性格、筋の通った人多くて、誰にもヘコヘコしないもんです。案外賢く、お客とはやたらに喧 嘩しません。馴染みの古書店主の言では、話してみると随分とユニークなお客、いるようです(怖 くて喧嘩できません)。人は外見によらず。
この手の嫌な気分、先頃図書館借用「古本マニア雑学ノート」唐X俊X、でも経験しました 。何の恨みか某古書店主を繰り返し、テッテ的に貶してましたっけ。しかも、その店主には著者サ インを偽造するとの噂があるなどど宣伝してました。根拠は知りませんが、なんか反論の余地 なしの一方 的なイジメみたい。
◯口なおしに、同時に図書館借用の「美しい本の話」庄司浅水をパラパラ。見開きに著者サインと 印がありました。上の小口が汚れています。愛書家よりの寄付本なのでしょう。ホットします。
やはり借用「趣味の本づくり」主婦と生活社には小口に卵白と金箔押しの天金製法説明あ りました。末尾に{製本材料・道具店一覧}あり、某工房に確認してみると、当然金箔ありです が、別に普通色七色の小口染セットが3000円とのことでした。
それと、クレインさんの書き込み、2冊の本の著者の、ある古書店の記事が一方的、 という内容でしょうか。確か、紀田順一郎さんのある著書にも、神田の水道橋よりの 通りに開業する、ある書店主を痛罵した文章があり、あの・・温和な紀田さんが・・と 思ったこともあります。一方で、古書店主の側の本にも、嫌な客の話は目白押しで、 古書を巡る人間模様なんでしょうね。お互い割り切って恨みっこなししませんとね。 小生が行く店が、ごく限られているのは、顔を会わせるとお互いに目礼して、そして いい本があって買い求めて、「これいい本ですね」などというと「そうですか(^_^)」 とか「まけとくよ(^_-)」とかで、気持ちがいいからです。客と店には、なんか肌合いが あって、合わない店は探し本もないし、合う店にはたくさんあるみたいですね。
そして、すずらん通りのギョウザ屋「スゥィートパオツ」で、中皿定食960円を 食し(11時半開店と共に入りましたが、5分ほどで30席ほどの店内は満席(^^;;;) その後、お目当ての「岩波ホール」で映画を見て、帰宅したのでした。 暖かい一日で、収穫もあり、満足満足(^_-)
古典作品満載の各社世界文学全集でも、何冊か現代初訳作品、収録。白の前に出た、赤・中 公版「全集」でも51ソルー・ベロー「雨の王ヘンダーソン」/ウェルティ「デルタの結婚式」、42セリーヌ「夜の果ての旅」 、新鮮作品でした。緑・河出「全集」にもメイラー「アメリカの夢」、モランテ「禁じられた恋の島」、ムジール「特 性のない男」ありましたけど、四六版全69巻筑摩「世界文学全集」65アンチロマン集(ロブ・グリエ/ビュー トール/サロート/シモン)、白・講談社版「全集」102モラヴィア/パリゾニー、ベラージュ全88巻集英社「全集」81エイ ジ「家族の中の死」・・・現代作品を納めた、比較的新しい青クロス全38巻集英社版「全集」3ベールイ「 銀の鳩」、某古書店では高価格つきました。全集の場合、1冊に2〜3作品、ですから買い得。既 訳作品でも、新訳、他訳者本で愉しませてくれます。
当時の翻訳出版、元気印。バラ本、古書店で格安見かけます(BOOK OFF100円)。・・1920年以降 の20世紀のベスト・セラーを網羅した・・本邦初訳原則のベージュ色の集英社「全集」全38巻、今日で も魅力ある内容です。第1回配本は6ヘンリー・ミラー「ネクサス」他でしたが、これ本邦初訳でした。23ジ ロドウ「天使とのたたかい」/レイモン・クノー「人生の日曜日/きびしい冬」/26ジュリアン・グラック「シルトの岸 辺」/モーリス・ブランショ「アミナダブ」、27ベケット「モロイ」/クロード・シモン「パラス」、他にもボールドウイン「もう1つの 国」/ロス「さようならコロンバス」、ゴールディング「蝿の王」、ボルヘス「小説集」、ズヴェボ「ゼーノの苦悩」、アク ショノフ「星への 切符」、バーベリー「騎兵隊」、フェージン「都市と歳月」、グラス「ブリキの太鼓」、ドリュ・ラ・ロシェル「ジル」、レオーノフ 「泥棒」、ボウエン「パリの家」、マードック「鐘」、ブッツアーティ「タタール人の砂漠」、パヴェーゼ「丘 の上の館」、モラヴィア「侮蔑」、フォースター「ハワーズ・エンド」、モンテルラン「独身者たち」クロード・モーリャック「あらゆ る女は妖婦である」、ニザン「陰謀」、・・と後全集に再録、単行本化された作品も。この「世界文学 全集」に限り、小生、36巻<現代評論集>37巻<現代ユーモア文学集>36巻<現代推理小説集>まで全 38冊、買い揃えました(厚手の本、カサバルので外箱捨てちゃった!!。逆にカサバラナイ本邦初訳単行 本シリーズでは白水社の白い本「新しい世界の文学」も内容、凄かった)。
当時、朝日出版社の立体シリーズ便利でした。S43年より刊行された<立体・アメリカ文学><立体・ト ゛イツ文学><立体・フランス文学><立体・ロシア文学><立体・イギリス文学><立体・日本文学>・・・と刊行さ れましたが、ロシア文学までは著者ごとの翻訳文献資料、充分、参考になりました。上記、白水 社の白い本で知った野崎訳サリンジャー「らい麦畑でつかまえて」S40→ダヴィット社、橋本訳「危険 な年齢」S30読んでみたい、てな具合です。時には明治時代の訳書もリストアップされてますから、 利用価値大。
日外アソシューツ社「最新海外作家辞典」1985年,12000円(最近、ジャンル別改訂版でてます。未 見、未購入。)も翻訳文献リストとして手頃ですが、問題点もありました。各々の著者に短編集収 録作品あると、当短編集の、全著者の全作品も羅列しますから、収録著者×全目次となり、 このCOPYが「辞典」のあちこちに配置されてます。ダブリ記載分、カットしたらページ数半分 になるかも!!。リストの訳書掲載、新本のみです。これ改訂版では善処されてるでしょうネ。
一連の英米幻想文學関連では、A・ブラックウッド、M・R・ジェイムズ、A・マッケン、C・A・スミス、ラブクラフト、ダンセイニと随分夢中になりましたが、著作集 入手に関しては今回のジェイムズ全集入手で一段落です。 あとは、ゴシック叢書や妖精文庫の端本、ワイルドの全集、その他ヒュネカーやラン グなど忘れられた作家の作品集を探し出したいものだと思っています。 ところで、一連の作家ではOYAGIさんのお気に入りはやっぱりジェイムズですか。僕 はA・マッケンが一番だと思っています。
96.11.24 貝塚 英樹 MGG01033@niftyserve.or.jp kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp
神田古書店や紫式部に検索機能がついたのは嬉しいのですが、やっぱり古書には眺め ながらランダム・アクセスでの出会いの方が似つかわしいように思います。 インターネット古書店に関する散人さんのホームページはとても参考になり助かって います。ありがとうございます。
また、新刊書籍も店頭から姿を消してしまったものをついつい諦めがちですが、丸善 のホームページでは容易に検索をかけることができその場で注文できるので、お蔭で思 わぬ在庫を掘り当てた経験もあります。
96.11.24 貝塚 英樹 MGG01033@niftyserve.or.jp kaizuka@gemini.bekkoame.or.jp
『他山の石』といえば、桐生悠々ですが、たしか彼が『信濃毎日新聞』の記者時代 に誰かに対して筆誅を加えたことがありましたが、晩年それを回想して雉も鳴かずば 撃たれまいとうそぶいていたことが思い出されます。理のない筆誅なら、たまったも のではありませんが、そこに理を感じる人にとっては、痛快に思うこともあるのかも しれませんね……。
私の場合、自分で言うのもなんですが、たいていは温厚な人間で、ほとんど人と喧 嘩することなど少ないのですが、思わず口論になった古書店があります。それ以来、 十年近く恨みに近い感情を抱いていたのですが、筆誅を加える前に、もう店をたたん でしまいました。店の方から見て、腹の立つ客というのも多いのでしょうが、私のよ うな温厚な客と喧嘩をする店というのは、たいてい潰れてしまっているようです。客 に媚びる必要のない個人商店、個人タクシー、図書館その他、互いに不愉快な感情を 持たないようになるべく注意するようにはしています。 散人
話しは変わりますが、紫式部の古書店向けの宣伝を見ると、たしか月5千円からホ ームページ作成承りますとか書いていますが、これを見ると、これらのお金が古書代 に跳ねかえっているのかと思ったりしていたのですが、よくよく考えてみれば、郵送 目録制作費や店舗の運用費などに比べれば、かなり格安なのかもしれませんね……。 それに自前でホームページを作る古書店だと、経費はさらに格安でしょうし……。
収穫の方は、PENGUIN CLASSICSシリーズで、ニーチェの英訳アンソロジー“A NIETZSC HE READER”(US$10.95→\900)。フリードリヒの荒涼とした丘の絵の表紙が似合う逸品で す。その他、ドストエフスキー“CRIME AND PUNISHMENT”(US$9.55→\400)、SWIFT“GUL LIVER'S TRAVELS”(US$5.95→\400)など。A.A.MILNEのお馴染み“WINNIE-THE POOH”PUF FIN BOOKが200円。岩波少年文庫の和訳と挿絵とか同じものです。その他聖書関連若干で 3000円ほどの出費。なかなかいい買い物が出来たと喜んでいます。
THOMAS COOKの時刻表の今年の夏のものが1000円で山積みになっていましたが、なかな か便利なので、もう少し安ければ欲しいところです。旅先で捨ててしまったものもあり ますが、何冊か手元に残っているのを見てみると、かなり格安で購入したものもありま す。例えば、1985年11月東京浜松町の丸善そるど市にてその年の夏号を500円で購入した り、1989年11月これもその年の夏号をロンドンWESTMINSTER CITY CENTRAL REFERENCE LIBRARYにて1.5ポンド(当時のレートで300円強)で購入したり。ロンドンの図書館で買っ たのは、廃棄本の一般への払い下げですが、私が手に取ろうとした瞬間、ヨーロッパ版 の方をイギリス人のおやじに横取りされ、残ったOVERSEAS TIMETABLEの方のみを購入し たのでした。その時の様子を今でもはっきり思い出すのですが、あちらも東洋人の若造 に横取りされたと怒っているのかもしれません……。 散人
周知の事件でありますが、雑誌「文学界」1961年1月号「セブンティーン」2月号「政治少年死す」 掲載、前月、1960年12月号「中央公論」には深沢七郎「風流夢譚」の掲載あり、翌月の1月号「 中央公論」に編集長の「遺憾の意」、翌2月1日に殺傷事件が発生、5日に「中央公論社:社告」 、6日に「社長:お詫び」となりました。騒動の渦中、文学界は敏速に処置、1月20日には「編集 長:謹告」でした。改めて寸考。「セブンティーン」一件は、今日、未だに未消化(モデル問題、「政治少 年死す」が活字化されていない意味も含めて)のモチーフでありましょう。さて、「風流夢譚」の 殺傷事件に関して、1961,2,2/毎日新聞には深沢七郎氏「責任は全部私に!!」と某所にての 写真と談話。同ページに、大江氏<こんどの事件でいちばん重要なことは、これがもし右翼 の犯行なら一般市民に対するテロ行為であるということだ。政治家の場合は単に組織を通 じて若干の防衛手段をとることもできるが、作家やジャーナリストはまったく無防備だ。こうし た事件で反射的に起るのはどうしてよいかわからないという暗い恐怖感だが、それに負 けて自分の思想を後退させることがあってはならないと思う。そのためにはいわゆる行 動右翼というものについての実体を明らかにする必要がある。ぼくは最近の小説(注、政 治少年死す、モデル山口二矢少年)の中で作家が右翼青年に脅迫される場面を書いたが、動 機はぼく自身がテレビに出たとき、テレビ局へ抗議にやってきたという経験に根ざしている。 暗やみから石どころか刃物という筋の通らないことは絶対に許せない>とコメント。(同毎日 新聞掲載全文)。その上段に<「文学界」にも抗議文/「政治少年死す」で/右翼少年を取りあ っかった大江健三郎氏の小説「政治少年死す」を雑誌「文学界」(1,2月号)に連載した文芸 春秋社にも、先月中旬、右翼が「名誉棄損」だと抗議文を送ってきている。>と関連記事。こ れ、上記1月20日に「編集長:謹告」で中央公論社の詫び、既に済みです。どうやら大江氏の 意向ではないようです。大江氏個人の姿勢は「大江健三郎全作品3」巻末エッセイにて<・・・僕は 現在もなお、「政治少年死す」を単行本の内に収録して刊行することができない。もっとも それを考えるたびに暗い恥かしさが僕をとらえることを告白したところでなにになると いうものでもないが。>と述べます。小生、当時、大江氏も関心をもっていた作家ノーマン・メイラー 著「僕自身のための広告」の「マス・メディアはいかに殺人を行うか−B」で某平和会議に参加した メイラーが、いざ発言の場では、関係者の期待に反して会議存在そのものを批判しまった時の 顔写真を前にして、実はあの際、泣きそうになる顔を歪めて堪えていたんだと正直に告白 する下りを懐かしく思いだします。共に、小生、ホットする箇所です。 江戸川乱歩推理文庫・特別補巻「江戸川乱歩・貼雑年譜」3000円、講談社1989年刊をパラパラ。 雑誌「新青年」の広告記事、今日の雑誌広告、こんなのやったら、きっと買いたくなるなあ。
先日、山下武氏「『新青年』をめぐる作家たち」筑摩書房もパラパラしましたが、<小説に書 かれた江戸川乱歩><女流探偵作家第一号・大倉テル子>、橘外男、その他、なかなか面白本。し っかり、索引もついてます。