♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀

女の子のための性知識  

□ 大人が教えてくれないSEXへのアプローチ □


                 2002.3.4 増刊「続性差」

♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂


 みなさま、常日頃の愛読とご声援感謝しています。いま、本誌で連載中
のSTDに関する章、はじめにグチめいた事も申しました様に、いや難し
いったらありゃしない。読者の反応も、実はこちらで予想した通りと言っ
てはなんですが、的確な反応をいただいてます。

 たとえば、メルテンさんだと、読者アンケートの投票ができますね。
 ふだんはマア、15名から30名くらいの投票を、毎週いただきます。
それがですね、不完全燃焼の気分でいるとすぅっと10名前後に反応が減
り、あまつさえ、たいてい「よかった」と言っていただけるところに、か
ならず「よくなかった」という方が1人、2人とおられるのです。

 読者の慧眼おそるべし。

 それでHIV感染の話は、まだうまく消化できていない所為もあるので
しょう。高評価は得られていません。力不足を感じています。

 わたしも、煮詰まっていてはイカンので、ちょっと別のことも書こうと
思います。息抜き、とまでは申しません<ガス抜き>です。よろしければ
ちょっとおつきあい下さいマセ。

                       編集者: 竹沢 輝美

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

            ≪女性優性というお話≫


 男と女は、生命の基本からいうと女が優先なのですが、ご存知ですか。

 ヒトは22対プラス2の、計46の染色体を持っています。

 そのプラス2に当たる45.46番目の染色体にそれぞれ、男性はXと
Yの遺伝子、女性はXとXの遺伝子を持っています。これが性差を決定し
ています。

 細胞分裂のときの22対の染色体は、生命体としての諸情報や、親から
受け継ぐ形質などを記録したものとして同質の分裂をおこないます。45.
46番目の染色体は、分裂すると男(精子)の因子はXとYに分裂します。
女(卵子)の因子はXとXという風に分裂するのです。

 したがって、卵子の遺伝子はすべてX。精子の遺伝子はXとYの2種類
です。XとYどちらの精子が受精に関与するかによって、XとXの女性か、
XとYの男性かに決まるという訳です。

 このXY染色体を持った胎児は、12週〜14週の比較的早い時期に、生
殖腺から男性ホルモンを分泌して子宮内で頭からこれを浴びるのです。こ
の手続きが不完全だと、からだが男になり切れない、と言われます。

 これは前にも書いたことがありますね。


         ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

           ≪量より質? 質より量?≫

 
 生命の本質は女性ということを言って、なにもいい気持ちになりたい訳
ではありません。男と女のコミュニケーションで世の中の大部分が成立し
ているんですから、事実を知ることで、お互い歩み寄りの材料になればと
考えるのですよ。

 いちばん根っこの部分で、大切なことって何なのか、それが明らかにな
れば「相互理解」は計り易かろうと思われませんか。

 そうやってたぐっていくと、おぼろげながら浮かび上がってくるのが、
卵子(女)にとっては出来るだけ優秀な遺伝子を持つ精子を得ること。
精子(男)にとっては出来るだけ大勢の卵子を受精させること。なのです。

 女は質を好み、男は量を求める。この違いが、いわゆる性が異なる故の
ちがいなのでありますねぇ。 


         ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

              ≪男の値打ち≫


 突然変異など特殊なことを別にすれば、進化の秘法は「よりよい遺伝子
を確保する」ことです。

 これはどうやって選別すればいいんでしょうか。

 すぐれた雄の精子は優秀な遺伝子を持っていそうですね。そこで、雌は
雄を選びます。オットセイは、島でいちばん高い、いい場所を確保してい
るオスに全ての雌が独占されます。この場所取りは力づくですから、体が
大きくて喧嘩が強いことが、優秀さの証明。

 セミは鳴き声で競って、雌の関心を引きます。クジャクやグンカンドリ
は、羽の美しさや喉のふくらみなど、体の部分を誇示して雌を引き付けよ
うとします。

 人間は? 成績や就職先、財産の額などで選抜するのでしょうかね。そ
ういえば、三高の中のひとつは背が高いか。無意識に条件をならべている
ようでいながら、生物として「優性」のものを選抜する本能は働いてるん
でしょう。きっと。

 心理学では、どんなタイプに魅力を感じるかを調査したところで、それ
はこころの作用だと分析します。心の出どころが遺伝子の要求というのは
その分析に新しい視野を提供するでしょうか。


         ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

              ≪女体の神秘≫


 性を探ろうとすると、女体が有する2つの謎に行き当たります。


その1.生理の同期生の謎。これは、生活を共にする女性の、生理の開始
    時期が不思議な同調を示すことです。とくに若い女の子に顕著な
    この現象は「王様と私」でユル・ブリンナーも言ってたくらいで、
    昔からよく知られています。寄宿舎、女子寮、ハーレム、同じ屋
    根の下に暮らす女性は一斉にナプキンを手にするようになる。… 


その2.にもかかわらず、女体の排卵期は決して外から判らないことの謎。
    多くの動物では、発情期が明確に観察され、中には性器の形状さ
    え変えるチンパンジーのような例まであるというのに、ヒトは排
    卵のサイン(つまり妊娠最適な時期)が外部に秘密にされている
    のです。精密な体温計で基礎体温の変化をしらべたり、子宮頸管
    粘膜の状態をチェックしないと、排卵の有無はわかりません。


 これらは何を意味するのでしょう。1については昔の一夫多妻に対する
適応の名残りだという説があります。一夫多妻のナニに適応するって?
これは、他の女に受精の機会を与えにくくする為だといわれます。

 主人の子をなせば単なる愛妾からきさきになれるのですから、まして、
跡取りを生んだとなれば、誉と地位を手に入れられます。
 つまり、自分が生理中で主人の寵愛を受けられないとき、他の女に出し
抜かれることは許せないとの気分が、全員に伝染し合うのではないか!

 少しでも機会を平等にという、女の執念? なんでしょうか。

 すべて仮説の域ですから、どう考えたっていい訳で、わたしは、非常に
面白い説明だと思いました。だとすると、2についてはどうなのか。

 じつは、受精に対して高い障壁を築くのは雌の基本スタンスなのです。

 生物の殆どが、多重交尾を重ねることは最近の研究で明らかになってい
ますが、それは雌の生殖器内で精子の生存競争を煽ることになりますね。
一口に精子といっても、すべてが同等というわけではありません。

 長く生存するもの、泳ぎの早いもの、(受精時の卵子に対する)貫通力
に優れたもの、数人分の精子を並べて比べてみると必ず優劣の違いがあり
ます。したがって、同時に何種類かの精子を体内に取り入れた場合、必然
的に最高の能力を持つ精子が受精する確立が高くなるのです。
 
 そこで、確実に受精する時期(排卵期)は隠す。つまり、そこにも競争
の要素を残してあるという訳なのです。

 男はたいへんだぁ〜。


         ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

               ≪制御≫


 そうは言ってもヒトは、無闇に精子を漁って回ることは出来ませんよね。
または、片端からヤリマクリ精子を提供して歩くこともまた困難です。

 社会には婚姻制度というものがあるし、やはり、婚姻外性交は不道徳な
話になるんです。まして男の人も、他人の精子が注がれた直後の女性と、
そのまま性交渉を持つなんてことは普通しないでしょうし。

 ですから、精一杯譲歩して「女は質を好み、男は量を求める」ってこと
になる訳です。ここまで遡って男と女を眺めてみると、案外いろんな本質
が見えて来るように思うんです。

              取材協力:安見 国輝(やすみ くにあき)

         ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

              ≪お知らせ≫
 

 ちょっと気分転換の心算で書き出したんですが、やっぱり少し重たいか
なぁ。若い読者の皆さんには、ここしばらく本編も含めて、読むのがキツ
イかもしんない。ゴメンネ〜。

 ひとつふたつ、予告めいたことを。いま連載中のSTD(性感染症)の
はなし、まもなく一区切りがつきます。そしたら次は避妊の具体的な方法
を解説し、第3部へと移ります。第3部は、性をもう一度トータルに整理
し直してみる予定です。

 なお、バックナンバーについては、現在HPを閉じていますが、第2部
は間もなく掲載再開するよう準備してます。しばらくの間お待ちになって
ください。 

               BACK

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

マガジン名      女の子のための性知識  
           □大人が教えてくれないSEXへのアプローチ□

週刊予定       毎週水曜日配信・若干のズレはご容赦ください。
編集者            竹沢 輝美(たけざわ てるみ)
発行人             安見 国輝(やすみ くにあき) 

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞