六月というと雨、紫陽花、色でいうと薄紫がかった灰色のイメージ。その暗めの色を、町を行く色取り取りの傘がカラフルに彩る。でも実際の六月なんか、梅雨なんか、そんな綺麗なもんじゃない。毎日毎日降り続けるうっとうしい雨、湿気で上手くまとまらない髪、ソックスに雨が染みたときの気持ち悪さ、暑かったり寒かったりする不安定な気候、なかなか晴れないもやもやした気分、こんな日々うんざりだ。晴れの日の空の色なんかとうに忘れてしまった。