気分が悪くて、ベッドの上に倒れこんだ。大きく深呼吸をして、とにかく眠ってしまおうと思って目をつむる。おとといのことばかりぐるぐると思い出されて、他の事を考えようとしてもしばらく経つと結局それに行き着いてしまう。同じシーンを何度も何度も頭の中で繰り返して、こうしてこのことは記憶として強く残るんだな、と考えた。今はよくてもそれが後になって自分の首を絞めることになるかもしれないのに。もうどうしようもないから。自分の脳なのに考えたいことと違うことばかり考えてしまって、忘れたいことばかり覚えていてしまって、これじゃあ所有の意味がないじゃないと小さく笑った。