夕方の、太陽が沈む寸前の青と赤のグラデーションを見て、それを美しいと思えるうちは、まだ幸せなんだと思う。目に見えるものが白黒になって、何も感じなくなったら最期。美しいものだけを見て、幸せな気持ちでいられればいいと思う。ずっと。だから憎しみだとか僻みだとかそういう汚い感情を全て捨てて、寂しさとか悲しさだとかそういうつらいことに鈍感になれればいい。なれればいい?今までわたしを苦しめてきたマイナス思考癖、思い込みの激しさ、被害妄想。大嫌いだしこれさえなけえば素直に幸せを噛みしめることができる、はずなのに。自分で自分を沈める悪い癖。これさえなければ。ほんとは沈めたくないんだよ。じゃあどうして沈めてるの、と聞かれても答えられないしこっちが聞きたい。自傷癖があるわけでもないし、できる限り自分に傷はつけたくない。膝の擦り傷ですら避けたい。なのに、膝の擦り傷以上に大きな傷をつける。外から見えないところに。やだなぁこんなの。今、空には丸い月が昇っている。見てないけどおそらく。その丸い月はどんどん欠けていき終いには見えなくなる。栄枯盛衰。こわい。