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うさぎと抗生物質 |
そこで、不用意に危険な抗生物質を処方されることを防ぐため、うさぎ倶楽部に参加して下さっている獣医さんが、アメリカのHRS(House Rabbit Society)主催の獣医師向けセミナーに参加なさった時の資料を抜粋してくださいました。
獣医さんから、抗生物質の処方を受けた場合、それが、うさぎに胃腸障害を起こす可能性が高いものであるかどうかを、よく確認してください。特に、経口投与の場合に、胃腸障害の危険が大きくなりがちです。ただ、その危険を冒してでも、細菌の増殖を抑えねばならないと獣医さんが判断される場合もあるかもしれません。以下には、一つ一つの抗生物質の商品名まであげることは出来ませんので、判断に迷う場合は、MLなどで相談してください。
なお、人間用の薬については、
おくすり110番
などで検索が出来ますので、ご自分でも、調べて見ましょう。
胃腸障害を起こす可能性があるもの:
ペニシリン(ペニシリン系薬剤)の注射
セファロスポリン(セフェム系薬剤)
テトラサイクリン(テトラサイクリン系薬剤)
エリスロマイシン(マクロライド系薬剤)の経口投与または注射
胃腸障害を起こす可能性が非常に高いもの:
アモキシシリン(ペニシリン系薬剤)
アンピシリン(ペニシリン系薬剤)
クリンダマイシン(クリンダマイシン製剤)
リンコマイシン(リンコマイシン製剤)
ご注意いただきたいのですが、危険性は使用条件によって変わりますので、この安全性分類は、あくまでも、 目安にすぎません。従って、参照なさる文献によっては、多少、異なった分類がされていますが、本質的なところでは変わりません。
(注)
「抗生物質」という用語について:
細菌などの感染症に使用される薬剤は、厳密には、サルファ剤、抗生物質、抗菌薬等など、様々に分類されますが、ここでは、判りやすくするため、微生物の増殖を抑える目的で、うさぎの感染症に用いられる薬剤を、すべて「抗生物質」と表わしています。
ひとつには、「抗生物質」の最初の定義に、「微生物が産生するもの」という条件が入っていたため、最初から化学的に合成されたものは、同様の作用を持っていても、厳密には抗生物質とは呼べないので、分類が複雑になったりしたのですが、細菌の増殖を抑えるという作用としては同様のものが多いため、特に区別する必要がある場合を除いては、人間の医療の場でも、「抗菌剤」を処方しながら、患者には、「抗生物質を出しておきますね」という説明がなされることが多いからです。HRSのハンドブックでも、同様に、サルファ剤や抗菌剤を含めて、「抗生物質」と表現されていますので、私たちも、それに従いました。
なお、一番うさぎに使用されることが多い、エンロフロキサシン(商品名バイトリル、 BAYTRIL)は、上の分類では、フルオロキノロンに分類されます。
抗生物質投与時の乳酸菌の併用について
ヨーグルトや乳酸菌に含まれる菌は、うさぎの盲腸内に存在する菌とは異なります。科学的には、乳酸菌の投与が抗生物質による腸内細菌叢の乱れを防ぐという証拠はありません。しかし、それでも、乳酸菌を補うことが、有用であるとする獣医さんもおられますし、経験的に効果があったと言う飼い主さんも多くおられます。乳酸菌そのもの以外の成分が、何か有用な作用をしている可能性も皆無ではありません。
少なくとも、抗生物質の投与時に、ヨーグルトや乳酸菌製剤を、少量、与えることには害はないようです。
ただ、獣医さんのお立場からは、乳脂肪、乳糖などの害を減らすために、できるだけ、乳製品由来ではない、乳酸菌製剤を勧めたいそうです。
編集:セイロガン同盟
Last Update 1999.02.26 (セイロガン同盟)
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