超情報処理な女の子





 彼女は…捕らえられてしまった…



 『超情報処理な女の子』



「此処は…?」

 牢獄…出入り口は重そうな扉が固く閉ざし、僅かに空気の漏れるエアコンの排気ダクトは小さく、彼女の小柄な体でも通り抜けるのは無理なようだ。

 また、光を取る為の小窓も位置が高く、飛び跳ねても明らかに届かない所にある。

 見た目からして無理だと知りつつも、諦めきれず床に手を触れてみると其処はやはり…

「やっぱり…鉛でコーティングされてる」

 閉じ込めたのは彼女の特殊能力を熟知している者の仕業のようだ。

「逆に…ハッキングされるなんて…」

 彼女は銀河通商関税機構(通称GOTT)のESメンバー…リュミエール。

 自身が持つ特殊能力、『超センサー・超コンピュータ的情報処理・推論能力』を使い、同僚のエクレールとともに某大企業の所得隠しを内部告発から探っていた。しかし、犯罪の証拠を収拾すべくハッキングしたところ逆に論理防壁をあっさり焼かれ、乗っ取られてしまったのである。

 相手はエドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー“五”世。

 通り名『ラディカル・エドワード』と名乗る税関破り・所得隠し指南の常習犯だった。

 大昔のカートゥーンの登場人物を捩った名前だったので、ふざけた奴だと敵を侮っていた部分は確かにあった。

 結果、エクレールとの連絡を分断され、一人拉致されると言う醜態を演じてしまう事となったのである。

 …完敗だった。

「エクレール…」

 彼女ならばこんな鉛の扉など如何とでも出来であろうに…

 この時、リュミエールは日々彼女に『女の子はエレガントに…』と、窘めていたことを後悔した。

 時にはバイオレンス…力ずくが必要な事もあるのだ。

 彼女が屈辱に打ちのめされ、備え付けのベッドに力無く腰を下ろしたその時…

「やあ…起きたね?」

「あっ…」

 扉を開け、男がやってきた。

 縁無しの眼鏡を掛けた軽薄そうな長身の男だ。

「エドワードだ。よろしく、ミス・リュミエール」

「………」

 リュミエールがプイッと顔を背けるとエドと名乗る男は伸ばした手のやり場に困り、暫し目を彷徨わせた後、スーツに擦り付けて下した。

「じゃあ、手っ取り早く聞こう。GOTTの規模やらESメンバーの素性・特殊能力等々…喋ってもらおうか?」

「嫌です」

 すると男は頓狂な顔をしたかと思うと心底困った様子で顔を歪めた。

「嫌?」

「嫌です」

「そりゃ困った…」

 男はそう言うとスーツのジャケットを脱ぎ始める。

「え?」

「喋ってもらわないと拷問しなくちゃいけない…」

 彼はネクタイを外すと僅かばかりの抵抗を見せる非力なリュミエールを体良く押さえ付け、それを後ろ手に結び、拘束した。

「男と女が個室でする事と言ったら分かるだろう?それともまだ君には早過ぎるかな、リュミエール?」

「あ…あ…」

 男はニッタリと野卑な笑みを浮かべ、ベルトのバックルをカチャカチャと音を立てて外すとそのままスラックスをトランクスごと床に落とした。

「実を言うと君のセクシーな衣装に私も興奮してしまってね。こんなになってしまっているんだよ…」

「ヒッ!イヤァァァッ!?」

 おどけた様子の男の股間は既に…勃起していた。

 そして、それは人体強化しているらしく常軌を逸した巨大な物だ。

 リュミエールは初めて目の当たりにする男性器に驚きと好奇心を隠せなかった。

 悲鳴を上げながらも顔を被った両手…その指の隙間から覗き見る目はしっかりとその威容を捉えて離さない。

「言った方がいいよ?この通り…私の物は君の幼い体にはデカ過ぎる」

「い、言うものですか…」

 意地を張るリュミエールに男はまたまた意外そうな顔を見せる。そして、ハッと何かに驚いた様子で口元を抑えて一言。

「まさか…レイプ願望が?」

「失礼な!そんな事ありません!?」

「情報を喋る?」

「喋りません!」

「じゃあ、やっぱり…犯されたい願望が?」

「どうして其処に行くんです!?」

「冗談だよ」

「………」

 からかわれた事を知り、羞恥と怒りで顔を真っ赤にするリュミエール。

「へへ…」

 男はいやらしい笑みを浮かべるとリュミエールのフリルのついたレオタードを首筋から引き下しに掛かる。

「イヤァッ!」

 ビリィッ!

 男は通常では破れる筈のないユニホームを易々と破り捨てる。

 リュミエールは手袋とストッキングだけの姿でベッドの上に転がされる事となった。

「まあ…こんな小さなヴァギナにいきなり突っ込むような真似はしないから安心しなよ。それに健気に抵抗する美少女を無理矢理…ってのも私の趣味じゃない。フェミニストだからね?」

「は、放して…」

 リュミエールは年齢ピィーッ!才、身長128cm…

 彼女の胸は薄く、膨らみは無いに等しい。

 股間の叢は生える気配すら見せず、スリットが一本入っただけの幼いものだった。

 まだピィーッ!才という年齢もあって、幼児体型である。

 リュミエールは自分の裸身に絡まる無遠慮な視線に涙を浮かべて耐えていた。

「君の体には胎内コンピュータとそれに連動するナノ・マシーンが入っているね?」

「………」

「抑えないとネット上の情報が無制限に流れ込んで来る…それはその過剰な情報の奔流を抑える為だろうが、有害情報をブロックする為でもある訳だ」

「???」

 リュミエールは服を脱がせただけで襲い掛かる事をせず、喋り始める彼の意図を判じかねていた。

「成人した際に有害情報をブロックするナノ・マシーンは体内に溶けてその役割を終えるように時間設定してあるが…今、そのブロックする機能を逆に解放して働かせたら如何なるだろうね?」

「ヒッ!」

 リュミエールは此処に至って男の言わんとすることを理解し、怖気を奮う。

 もし此処でネットに繋がれようものなら救援を求める通常のシグナルなどは一切ブロックされる上に、膨大な性的有害情報のみが無制限に彼女の頭へと刷り込まれることになる。

 最近の情報は五感全てを疑似体験出来るほど多機能化されており、その手の情報もよりマニアックで濃密な物が氾濫しているのだ。

 その事実に思考が辿り着くとリュミエールはとてつもない恐怖を感じた。

 激しい悪寒の為、肌は泡立ち可愛らしい面は歪み、蒼白になる。

 自分が施した特製ナノ・マシーンを勝手に外部から操作出来るとは思わないが、一度完全と思われていた彼女の防壁を破られているだけに一抹の不安が過る。

(破れる訳…ない)

 しかし、そのリュミエールの縋るような想いを男はあっさり切り捨てた。

「実は君が気を失っている間にもう情報の書き換えを済ませていてね。このボタンを押せば、君の精神は広大なネット空間にある禁断のエロエロ情報の渦の中へとダイブする」

「あ、ああ…や…めて、やめてっ!イヤッ、やめてぇっ!?」

 半狂乱になるリュミエール…

 男は彼女の泣き叫ぶ姿をうっすらと微笑を浮かべ、問い掛ける。

「ところで、君はヴァ−ジンかい?」

「イヤッ、イヤァッ…」

 泣きじゃくり首をイヤイヤをするように振りたくる少女にその問いは届く筈もない。

 しかし、その様子から自ずと答えは見えた。

「だと思ったよ…いや、失礼。まだ、ピィーッ才だものね?経験云々聞く年齢ではない」

 失礼を詫びた男は酷く優しい声でそう言うとあるものを取り出す。

「だからこういう物を用意した」

 リュミエールが愛飲する最高級の葡萄ジュースである。

「葡萄ジュースで酔えるというのはある意味お得な体質だね?」

 男は意外に優雅な手つきでリュミエールの喉下をなぞりつつ、顎を上向かせる。

 そして、葡萄ジュースの瓶を喇叭飲みで煽り、口に含むとそれをリュミエールに口移しで飲ませた。

「んぅ…ぶっ…うむぅっ!…」

 拒否の素振りを見せても男の舌が彼女の舌に絡み付き、逃れようがない。

 エクレールと戯れのレズ・プレイの際にキスをした事があるが、異性とのキスは初めての経験だった。

 ファースト・キスを奪われ、リュミエールの頬に一筋の涙が伝う。

 一瞬の悲しみの後、その濃厚なキスの鮮烈な感触と共に葡萄ジュースの酔いが彼女の思考を霧散させていった。

 頬は朱に染まり、視線は空ろに曇っていく。

 頃合良しと判断した男は僅かに隆起し始めたリュミエールの乳首をコリコリと弄びながらスイッチを手に取る。

「あっ、ポチッとな!」

 男がボタンを押した瞬間…膨大な有害情報がリュミエールの初心な思考を侵食し、陵辱を始めた…



 新婚ほやほやのリュミエール。

 優しい夫は会社勤め。

 彼女は愛する彼に料理を賞味してもらう為、台所に立っていた。

 コンコン…

 不意に勝手口の戸がノックされる。

「奥さん、米屋です!」

 米屋…何だろう?と疑念を頭が掠めたが、施錠を解いて扉を開けると…

「おくさぁぁぁんっ!」

 瞬間、四十代と思しき、大柄な男が股間丸出しで入り込み、リュミエールの小さな体を床に押し倒した。

「奥さん!俺ぁっ、前からアンタの事を…」

「イヤッ、止めて下さい!私には夫が…」

 リュミエールが思考した言葉ではない。

 言葉がまるで劇の台本のように口から踊り出る。

 ずぶぅっ!

「おくさぁぁぁん!」

「あぁん!」

 ペニスを挿入された。

 劇中、人妻は処女ではなく、無理矢理挿入されたにも拘らず悦びの声を上げる。

(イヤッ!)

 だが、リュミエールは初めての性行為に心の中で悲鳴を上げた。

 しかし、実際に処女を失った訳ではない彼女が感じたのはセックス情報の被験者である熟女が実体験するドロドロとした倒錯の快楽のみ。

 初心な彼女は否応もなく、その悦楽の渦に飲み込まれた。

「イイッ!イイんっ!気持ちいい!すごぉいのぉ…」

「奥さぁん!奥さぁん!」

「アッ、アッ、アァァァァァァッ!」

 リュミエールは米屋と称する中年男に膣内出しされ、早過ぎる大人の味を教え込まれた。

 次は擬似夫の前での集団暴行だ。

 その背徳感は嫌が上でもリュミエールの興奮を高めた。

 初めてペニスを頬張り、口腔で味わう。

 初めてなのにその熱さが心地良く、肉柱の味も其処から吐き出されるスペルマの味も美味に感じられた。

 両手で扱き上げると男が堪らない呻きを上げ、果てていく姿に楽しみを感じ、奉仕する悦びを知った。

 ヴァギナの挿入は言わずもがな気が狂うほど快楽を与え、更にアナル・セックスのゴリゴリと抉られる感覚に酔う。

 ヴァギナに二本刺しされると理性など千里の彼方に吹き飛んだ。

 SMに発展し、縛られ鞭打たれる痛みですら快楽に変わる。

 三角木馬等々、色々な機具で攻め立てられた。

 虐げられ、喜悦の声を上げ続けるリュミエール。

 それらの情報は真性マゾ嬢のものでリュミエールの思考ではない。しかし、彼女はそれらを全て自分の快楽として受け止めていた。

 終には犬猫や、馬や牛、カンガルーとセックスをして悦びの声を上げる。

 既にリュミエールの体は擬似セックス情報に侵され、現実の世界でも胸乳や股間に手を這わせ、初めての自慰を無意識の内に行うまでになった。

 乳首はビンビンに勃起し、股間はまるで粗相をしたかのように恥ずかしく濡れそぼっている。

 固く閉じていたスリットは指で嬲る内に陰唇をはみ出させ、鞘に包まれていたクリトリスも小さいながらも勃起し、姿を現わしていた。

「ああっ!ああっ!ああんっ!あっ、あっ、あっ…」

 絶え間なく漏れる可愛らしい喘ぎ声、悶え続ける幼い肉体…

 毎秒数千ギガバイトの情報洪水の氾濫は処女の脆い倫理観の堤を破壊し、淫乱へとその正体を変えていった。

「そろそろいいかな?」

 一時間ほどしただろうか、股間丸出しの一寸情けない格好で読書をしていた男はリュミエールの淫靡な喘ぎ声に漸く本から顔を上げる。

 試しに彼女の綻んだスリットを指で一撫でしてみると…

 ビクッ!ビクン!

「アヒィッ!」

 リアルな感覚はより一層鋭敏な快楽をリュミエールの脳に伝達する。

 リュミエールの意識は仮想現実から本当の現実へと還ってきた。

「あ…」

「どうだい?気分は?」

 男の姿を確認するリュミエール…いや、正確には彼の股間にそそり立つ男性器を視認した彼女は身を起こし、飛び掛るように男に縋りついた。

 既に腕の戒めは解かれている。

 腕を首筋に回し、熱っぽく唇を求めるディープ・キス。

「んふぅ…あはぁ…おねがぁい…りゅみえーるにちょおだぁい!オジサマのおちん●ん…もう…もうがまんできないのぉっ!」

 目はトロンと潤み、その中には淫靡な翳りが彩る。

 唇は締まる事無くだらしなく半開き、その端からは涎を吹き零した。

 リュミエールは男を誘うように幼い体をくねらせ、相手の体に自らを擦り寄せてくる。

 股を大きく開き、男の太股にその花唇を擦り付け喘ぐ姿は快楽に狂った痴女の風情だ。

 すぐに男の太股はリュミエールの垂れ流した愛液で滑りを帯びた。

 舌を胸板から腹筋の溝を通り、下腹部へと這わせ下腹部に至る。

「んふ…」

 チュプ…

 リュミエールは躊躇いも無く、現実世界で初めてのペニスをその可愛らしい口に含んだ。

 陰膿を揉み上げる事も忘れない。

 既に仮想空間で経験した事は現実世界で経験した事と何ら変わりが無く、その境界は曖昧で隔てる感性の壁は既に鈍り、意味を為さなくなっていた。

 男の物を深く啜り込み、口腔を擦り付け、時々左右に変化を与えて、激しく頭を振る。

 陰嚢まで一つ一つ口に含み、男の股間が唾液でべとべとになるまで奉仕する。

 そして、男の臀部にしがみ付くように激しいフェラチオを再開する頃には男は抑えようのない昂ぶりは最高潮に達する。

「イクよ…リュミエール。ちゃんと…うっ…の、飲むんだ」

 リュミエールは快楽に呻く男に上目遣いでニッコリ微笑み軽く頷くと、彼を絶頂に導くべく一層激しく口腔で奉仕した。

「うっ…」

 どぷうううっ…

「んんっ?…んきゅ、ごきゅ、ごきゅ…」

 リュミエールは男が口腔に吐き出した白濁を目を細めて一滴残さず飲み下した。

 一頻り精液を飲み終えると頬赤らめぽーっと至福の表情を浮かべるリュミエール。

「一杯出たろ?君とする為に随分我慢したんだ…美味しい?」

「美味しい…です」

 男の淫らな問いにも直ぐに答えが返せる。

 現実のスペルマは喉に絡まるほど濃厚で、とても…美味しく感じられた。

「リュミエール…尻を向けてアソコを挿れ易いように広げるんだ」

「はい…」

 リュミエールは言われるままにうつ伏せに小さな御尻をくいっと高く突き上げ、男に向ける。そして、両側から手を回して陰部を押し開いた。

「どうぞ…いっぱいして…ください」

 口調から初めより幾分落ち着きを取り戻したリュミエール。しかし、未だにその精神は自失し、男の言うなりだ。

 ごくり…

 男はその可愛らしい風情に生唾を一つ飲み込むとリュミエールの肉体に襲い掛かる。

 耐えられんといった様子で怒張した凶器を押し開かれた花弁へと一気に付き込んだ。

 めりめり…

「ひぎぃっ!」

 潤い、喪失の準備を終えたと言っても小さなリュミエールの体には男のペニスは大き過ぎた。

 破瓜の鮮烈な痛みは激しく彼女を苛み、一瞬擬似世界との繋がりを絶ち、現実を思い起こさせた。

「わ、わたし…」

(知らない!こんなの…知らない…)

 処女喪失の疑似体験も何千、何万パターンも経験している。

 破瓜の痛みも同様でマゾヒストの感性を焼き付けられた彼女にはその痛みすら快楽に変わる筈だった。

 事実、感覚もその痛みを快楽として脳にパルスを送っている。

 しかし…違う。

 現実と仮想の境がほんの一瞬だが、鮮明になったのだ。

 処女を暴漢に奪われた悲しみが溢れ、それと共に涙も溢れ出す。

「…犯されちゃった」

 だが…その悲しみは直ぐに過去の物になる。

 なぜ自分が涙を零したのかすら忘れるほど情報の渦が頭を侵食していく。

 彼女の超コンピュータ的情報処理能力が裏目に出た。

 破瓜の痛みが一瞬の内に凄まじい自虐の快楽へと情報変換されてしまう。

 彼女の感覚は自我と共にショート・サーキットを起した。

 セックスの快楽へと…

「もっと、もっと、はげしくしてぇっ!」

 後ろ手に男の髪を情感深く撫で付け、痛みにも拘らず更なる挿出を強請る。

 男はその快楽に狂う姿に目を細めると彼女の背後から脇へと手を入れ、まっさらな胸の登頂…プックリと膨らんだ乳首に手を這わせた。

「かわいい乳首だ…もう一方のパワフルで胸の大きい相棒の方も心躍るが、やはり女の子は君のようにエレガントでなくてはいけないね?」

「もっと!もっとぉっ!」

「ふふ…」

 最早、性交以外頭にないリュミエール…男はその乱れた風情を忍び笑う。

「君は…私のものだ」

 男はそう言うとより深い結合を求めて正常位へと変化させる。

「アッ、アッ、アッ、アァン!アッ…」

 激しく突き上げる度に漏れる可愛らしいリュミエールの声…

「うっ、うっ、初めてGOTTの受付で見掛けた時から君とこうしたかったんだ…ううっ」

「アッ、アッ、アッ…」

 男の告白も既にリュミエールの耳に届かない。

 ペニスが膣奥を抉る度に喜悦の声を上げ、膣を締め付ける。

 男に射精を促し、その種を孕む為に…

 男の腰使いは熱情が高まりに合わせ激しいものになっていく。

 リュミエールは引き剥がされまいと必死に腕を男の首に回し、その細い足で彼の腰を引き寄せ、しがみ付いた。

「うおっ、りゅ、リュミエール!ま、またイク!だ、出すぞ。中で…中で出す…ううっ!」

「来てぇ!来て…中に…りゅみえーるの中に射精してぇっ!あっ、あうっ、ああぁぁぁっ!?」

 どく、どく、どぷどぷどぷ…

 つい先日初潮を終えたリュミエール。

 彼女はその行為がどのような結果を齎すか失念し、大量の精液…その全てを膣内で受け止めた…



 その後もリュミエールは連日男に抱かれ続ける。

 それと共に彼女が知りうる限りのGOTTの裏情報も垂れ流し続け、リュミエールは男の雌奴隷に成り下がるかと思われた。

 だが、あの有害情報の注入も日に一定時間続けられるものの、それを整理させるに十分な時間も与えられる。

 彼女は日に日に正気に戻っていった。

 そして、男は正気に戻った彼女を抱く。

 既に何度も肌を合わせ開発してきた男は彼女の弱い部分を知り尽くしていた。

 リュミエール自身も快楽を得られるようになった所為もあって求められれば体を開いてしまうほど意志が脆くなってしまっている。

 暗示など邪魔なだけのものかもしれない。

 その日も激しく犯されたリュミエール。

 体中は男の精液に塗れ、口腔、ヴァギナからは精液を垂れ流し、穿たれたアヌスの穴も開き切り、窄まりを取り戻せず同様に精液の糸が伝う。

 犯されているにも拘らず、貫かれる毎に激しく乱れてしまう己が身の何と情けない事か…

 既に涙は枯れ果てていた。

「昨夜、GOTT本局に暴漢が押し入り、局長のエクリプスが秘書のメルクルディ嬢と共に集団でレイプされた。その実況生本番が惑星連合全域に放映されてね…凄かったよぉ?秘書のお嬢さんは泣き叫ぶばかりだったが、年増の局長さんは『もっと、もっと…』って、自分で尻振ってさ…」

「………」

 性交の後の男は饒舌で、毎回その日の時事ニュースをリュミエールに事細かに話す。

 それが有害情報以外で彼女に与えられる外界の情報の全てだった。

 しかし、既に囚われのリュミエールにとっては関心の無い事だ。

 分析する意志も、もう…ない。

 彼女が洩らした情報で上司がどれほど悲惨な目に遭ったとしても上の空。

 考える事すら煩わしい。

 全裸で寝乱れたベッドに息荒く身を横たえるリュミエールの背を満足げに見下ろしながら男は話の最後に彼女自身に関する情報を付け加えた。

「ああ…それとリュミエール、君にとって喜ばしい事か分からないが、私にとって良いニュースが一つ…」

「?」

「君は“妊娠”しているよ」

「にん…しん…」

 リュミエールは既に自分の体の変化には気付いていた。

 生理が来ず、食事も喉を通らないで戻した事があった。

 しかし、それが意味することを知りながらも彼女はその事実を拒否し続けたのだ。

 男の言葉は彼女の彼女にとって死刑宣告を突き付けられるような衝撃を与えた。

「あ…ああ…イヤッ、イヤァッ!イヤァァァァァァッ…」

 リュミエールの精神は瓦解する。

 男は彼女の悲痛な叫びを嘲笑いながら重々しい牢の扉を閉じた…



 八ヵ月後…GOTTに匿名の連絡が入った。

 内容はリュミエールの監禁されているとする辺境惑星の研究所跡地の地図である。

「リュミエール!あっ……」

 失踪直後から相棒の安否を気遣い、探し続けたエクレールが地下牢に駆け付けた時、彼女が見たのは妊娠で大きく膨らんだ腹部を慈しむように撫でながら微笑む変わり果てたリュミエールの姿だった…



 「終」