性同一性障害について知るための本

ここでは性同一性障害について知るための本を紹介します。一般的な書店でも最近はよく手に入るようになりました。私自身の問題から、FtM に関する本は少なくて、MtF に関する本が多いです。

書名著者出版社出版年
性同一性障害て何?野宮亜紀・針間克己・大島俊之・原科孝雄・虎井まさ衛・内島豊緑風出版2003.9
トランスジェンダリズム宣言米沢泉美編著社会批評社2003.5
性転換ディアドラ・N・マクロスキー文春文庫2001.5
性同一性障害吉永みち子集英社新書2000.02
性同一性障害ってオモシロイ佐倉智美現代書館1999.07
男でもなく女でもなく蔦森樹剄草書房1993.10
性の署名ジョン・マネー/パトリシア・タッカー人文書院1979.12



性同一性障害て何?

野宮亜紀・針間克己・大島俊之・原科孝雄・虎井まさ衛・内島豊著 緑風出版 2003.9

この本は当事者とさまざまな関連分野のプロフェッショナルたちを集めて、性同一性障害を多角的かつ啓蒙的に論じた本です。当事者(野宮=MtF、虎井=FtM)、法律家(大島)、医師(針間=精神科、原科=形成外科、内島=内分泌)らが、医学的視点と治療法、仕事や生活の問題点、法律問題など、あらゆる側面について分かりやすく解説をしています。この問題についてよく知らない人に読ませることを考えると、ファースト・チョイスになります。カミングアウトのために必携の本です。


トランスジェンダリズム宣言

米沢泉美編著 社会批評社 2003.5

この本は MtF としていろいろなトークライブをしている米沢氏が色々な人の原稿をもとに纏めた本です。視点はかなり左翼的なフェミニズムをベースにしていて、特例法やガイドラインなどについても否定的なコメントが多い傾向があります。とはいえ、海外のトランスジェンダー運動の紹介・日本のトランスジェンダーの歴史など、なかなか貴重なインデックスとして使える原稿が多くて、便利でもあります。


性転換 ― 53歳で女性になった大学教授

ディアドラ・N・マクロスキー著 文春文庫 2001.5

これは著名な経済学者が MtF の性別移行をした経緯を書いた自伝です。マクロスキー教授はなかなか優秀な経済学者のようで、別なところで名前を聞いたこともあります。アメリカの大学ではほとんど性別移行が問題にならなかったようです。


性同一性障害 ― 性転換の朝(あした)

吉永みち子著 集英社新書

入手しやすいジャーナリスティックな視点の本です。埼玉医科大学病院での初の公的なSRSをきっかけに書かれて出版された本なので、今ではちょっと古くなってますが、ガイドライン策定に関する経緯などが載っています。


性同一性障害ってオモシロイ ― 性別って変えられるんだョ

佐倉智美著 現代書館

MtF の佐倉氏が自分の性別移行の経緯を説明し、いろいろな問題に関してエッセー風にまとめたもの。やはりタイトルのつけ方が「上手い!」という感じがあります。内容はわりとふつうで、読みやすいものですが、突っ込みがもう少しかな? ややトランスヴェスタイト風なところを感じます。佐倉氏は自分史を小説風に書いて、最近出版しています。


男でもなく女でもなく ― 新時代のアンドロジナスたちへ

蔦森樹著 剄草書房 1993.10

これは結構古い本です。90年頃に性別移行をされた方で、なかなか文章もインテリです(あ、出版社もインテリ向け本屋だね)。現在朝日文庫から文庫版が出ているようです。


性の署名 ― 問い直される男と女の意味

ジョン・マネー/パトリシア・タッカー著 人文書院 1979.12

古典的な性医学の啓蒙書。与えたインパクトはかなり大きかったが、現在では医学的研究が進み、必ずしもマネーの説が正しい、とは限らないと見られています。手に入れやすく、性医学の見地から啓蒙的に性同一性障害とその周辺を概観した本。




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