欲情
lucifa作
58の裏ヴァージョン。…裏らしくなっている事をひたすら祈るばかり…(T・T)
この数日。街の街灯が全て消える刻「あいつ」は何も言わずどこかに行っちまう。 ――本当にそうなのか? ただ本気になるのが怖くて逃げているだけじゃねぇのか? ――いつから…こんなに弱っちくなったんだ、俺ゃ。 3年前のあの雨の日…。 ――アイツニ…イカレチマッタノカモシレナイ 血が良く栄える透き通った肌。 何でだよ…なんで「あいつ」の事ばかり頭にちらつく!? 「何やってんだ…ばっかみてぇ…」 拳から伝わる赤い雫。 「!?何してるんですか!血が…って…悟浄?」 心底、心配してくれてるみたいだけど。 ――イライライライラ…。 誰のせいでこうも頭悩ませてると思ってんだ。 「俺のことが心配?お前…俺のことどー思ってるわけ」 力の限り床に押し倒した。驚き目を見開く八戒を 「お前、夜な夜などこいってんだよ…」 震えたように呟く仕草が愛らしくてつい、 「どうせ、男と楽しんできたんだろ?俺とも遊ばない?」 緑の光を放つ眼が…睨んでる。 ――俺に囚われろ…。 カーテンを乱暴に引き裂き彼の手首を縛りあげ、八戒のを口に含む。 「うァ!…アッ…アァ!…ど…うか…して…るっ…」 俺の耳元に聞こえてくるのは、困惑し嗚咽する声。 「ああ、どうかしてる。だったら、何かしてくれんの?」 なるべく、嘲笑うように…冷徹な印象を与えられるよう ――お前をこんなに欲しても…何も返してくんねぇのね… 肉欲に背くことなく足を周囲にあった、テーブルの上にうつ伏せに ――なんか、…調子くるっちまう… 結局、俺はコイツが怖くて酷い事してるだけじゃねぇか…。 「んっ…くっ…」 …キレそうだぜ…お前を見てると…よ…。頭にくんだ。 対して濡れてもいない八戒の蕾に、指を3本いれながら内壁を掻き乱す。 ――…まだ、たりねぇ…苦しめよ…。 充分、解れた彼の中を乱暴に貫く。 「んんーーっ!!く…ふぅ!!」 首を左右に振りながらもがく彼。 ――良い格好〜だ、ことで…写真に納めてぇくれぇだ…。 泣き声は充分すぎる程、俺の心に届いた。 「お前って…ほんと、嫌な奴…。俺をいっつも一人にして出てってさ…」 泣き喚く事もせず静かに涙を流す彼の姿に…胸に鈍い痛みが走りやがる。 「ふーん?仕事、ねぇ?」 一際、力を込めて深々と突く。 「ァ!…ッ…い…して…る……あなた…を…あい…して…る…!」 ――イマ…ナンツッタ? 何だよ、体かさねて頭がどうにかなりやがったか? 「嘘吐きはなぁ〜んの始まりか…しってんのかなぁ?八戒さ〜ん。」 わざと怒った口調でうなってみる。 「…っ…あ…なたと…いろ…んな…ばしょ…に…いき…おもいで…つくりた…かったから…っ…だから!!」 滅多とない感情を剥き出しの八戒。 「馬鹿な奴〜…そんな事で仕事してたっつーの?」 先程とは打って変り穏やかな声で呟く。 安堵したのか、更に目許を潤ませる可愛い恋人。 「思い出がほしーなら、俺から離れんな…」 苦笑しつつ角度を変えながら幾度も最奥を突き、 「くぁああああああ!!」 何度目かの絶頂を向え反る彼の体。 「愛なんて信じたくなかったのに、責任とれ…よ」 全身が痛むはずなのに、相変わらずむけてくる微笑。 俺達の思い出は…これから組み立てていけばいい。 FIN |