ネットにあふれる「名言」とか。

聖書の話だけど、別に抹香臭い話ではない。

旧約聖書に「箴言」という書がある。

早い話が「名言集」みたいなもので、いろいろ格言的な言葉が並んでる。多分、どの一節でもFacebookで「いいね!」と「シェア」が並ぶような、そんな名言が満載なわけだ。実際、「らシェア」に出て来たりする。

ソロモンが書いたと言われるのだけど、まぁそこはそれ。そもそも、聖書自体に「ソロモンが書きました」とは書いてない。なんとなくソロモンのフリをしている感じがするなーとは思うけど。

でも、そういった細かいことを気にするよりは、ソロモンが書いたと思うと面白いわけだ。そーゆー「いいね!」が並びそうな名言は、主に「我が子」に向けての言葉だ。つまり、ソロモンが自分の子供に向けた格言集。

さて、そーゆー素晴しい格言を与えられた子供(レハブアム)はどんな子だったか。さぞや素晴しい子であり、後には「栄華を極めた」と言われるソロモンよりも名君に… ならなかった。ソロモンの時代をピークに、イスラエルは衰退をたどる。

聖書の一部として残されている書だから、悪い言葉が並んでるわけじゃないんだけど、Facebookに毒された目で読むと、「はいはい。おっさん達はそんな言葉が好きだよね」とか言うような言葉だったりする。いわゆる「名言」なんだけど、

それが出来れば苦労しないよ(怒

的な話であったり、「そりゃ正論なんだけど」的は話だったり。正直、

正し過ぎて付き合えない

みたいな感じなのだ。もちろんいい言葉ばかり並んでいるのだけどね。

聖書をそーゆー読み方するのもどうかと思うんだけど、世の中にあふれる「名言」の類を見てると、そーゆーことを思ったりもするんだな。ネットにあふれる「名言」には、むしろ以下の聖書箇所をお捧げしたい。

「たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、私は騒がしいどら、やかましいシンバル。たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、私に何の益もない。」(1コリント13:1〜3)

「名言」なんてそんなもんだよ。