教会御飯(7)キノコ御飯

更新忘れてました。

秋になったので、秋らしいメニューに。

暑い間は、「さっぱり」とか「スカッ」という感じの味つけを考えていましたが、気温が下がり始めると、「秋だなぁ」と感じるものにしたいと思います。

「秋の感じ」と言うといろいろあるのですが、手軽に出来るのは、やっぱりキノコかなということで、キノコ御飯を考えてみました。炊き込み御飯は教会の定番だと思います。

ところが、うちの教会の炊飯器は、炊き込み御飯が作れません。電気の大きな容量の釜に限界いっぱいに御飯を炊くようにしていると、もうそれ以上何も出来ないんですね。そこでどうするかと言えば、

混ぜ御飯

にします。つまり、「炊き込み」にする具を別途調理して、炊き上がった御飯に混ぜ込みます。それで大丈夫かと心配される向きもあると思いますが、出来上がりは何ら遜色ありません。むしろ、本来一致しない「炊き上がり」と「具材の加熱」を無理やり一致させずに済む上、具材にしっかり味をつけても御飯が塩辛くなりませんから、私はこちらの方が好きです。と言うか、正直なところ、私は炊き込み御飯は好きじゃないんです。

うちの教会の御飯は、お皿盛りです。

このため、きっちり和風の炊き込み御飯よりも、ちょっと洋風な感じの方が似合うんじゃないかなーと思って設計します。

まずキノコですが、これはハナマサにいっぱい売っているブナシメジです。ブナシメジは本当はシメジじゃない… というのはぐぐってみて下さい。まぁそんなことを気にせず、安いのと好き嫌いがないので使いました。椎茸とかは、嫌いな人が結構いるので、こういった不特定多数に出す御飯ではなるべく避けた方が良いんじゃないかと思います。

基本はキノコの味ですが、これだけだと薄っぺらい感じなので、「味つけ」ということで、鶏肉とタマネギを使います。キノコと鶏肉とタマネギを炒めて具材にしようという考えです。

鶏肉はいつもムネを使っていたのですが、ここのところの円安のせいか、値段が結構上がってます。その代わりブラジル産鶏モモの値段は変動してないので、モモを使うことにします。いくらムネが高くなったとは言え、モモよりはちょっと安いのですが、ムネは下ごしらえが面倒臭い(硬くならないようにしなきゃいけない)ので、モモにしました。今回は鶏はあくまでも「味つけ」なので、そんなに使いません。1人分が20gとかそんなところ。うちの教会では40人で考えるので、1kg弱です。大人の親指の先くらいの大きさに切ります。切ったら塩振っておきます。多少多くても大丈夫です。少人数用であれば、モモは炒める時でも良いですし、塩による不快なことが起きなくて済むのですが、大量に作るので下味として塩を振っておきます。

タマネギもあくまでも脇役。「タマネギが入ってるな」という感じにならない量にするのがキモです。タマネギはグルタミン酸を多く含むので、化学調味料(って最近言わないのね)とか出汁の類が不要になります。入れ過ぎると、タマネギ臭くなるので、少な目に。1人分が1/8個くらい。適当に刻みます。

これらを炒めます。順番は、タマネギ→鶏肉→キノコです。鶏肉が先でも良いと思うのですが、タマネギが先の方が油ハネがなくて楽ですね。キノコは油を吸う性質があるので、油はちょっと多めに。油を多めにすると、重くなってしまうので、なるべく軽い油にする方が良いですね。本当はバターとか使うと風味も良いのですが、ちょっと重い感じになってしまったので、普通のサラダ油で良いと思います。オリーブ油を使うかどうかは、好きずきですが。

味つけは、原則塩だけです。タマネギ、鶏肉、キノコなので、特に塩以外の味つけをする必要もなく、おいしい具材になります。もうちょっと何かしたいと思ったら、ごくわずか醤油を入れます。とは言え、この醤油は曲者で、入れ過ぎると強引に醤油風味にしてしまいますので、本当に隠し味程度にして下さい。

これで具材は出来上がりです。

御飯に油が入っているので、どうしても重い感じがします。また、御飯が褐色になっていて、彩りが悪いので、サラダを載せることにします。

サラダと言っても、水菜を切っただけです。水菜は便利なもので、和風にも使えますし、これが入ってるだけでなんとなくおしゃれに見えます。「カフェメシ」の基本ですねw

ドレッシングは、「ヨーグルトと味噌」です。これは前回作ったものと同じです。なぜかハナマサの味噌はフルーティーな匂いがするので、食べた人は味噌だと気がつかないのが面白いですね。

今回は、これを切った水菜に和えてしまいます。この方がオペレーションが楽ですから。

ここでさらに彩りが欲しいなーと考えて、酢の物をつけることにしました。と言っても、たいそうなことではなくて、「大根とニンジンを細く切ったものの酢の物」です。まー、早い話がお正月の「なます」みたいなものですね。

単なる「オマケ」の酢の物なんですが、実は今回はこれが一番手間でした。と言うのも、「大根とニンジンを細く切る」というのは結構大変で。いずれも、「桂剥き」にしたからです。いや、何も板前になるわけじゃないんで、何もそんな手間のかかることしなくて良いんですが、うちのスライサーはスライスしか出来なくて、細く切るための刃がないもので。

刻んだら、合わせ酢につけます。酢は適当な米酢に、煮切った味醂を加えて、ハチミツで味を調整します。「ハチミツ」に意味があるわけではないのですが、うちには普通の砂糖がないもので。普通の酢の物とは、ちょっと感じが変わります。味醂は通常煮物に使うので、煮切らずに使うことが多いと思いますが、合わせ酢は加熱するわけではないので、アルコールが飛ぶ機会がありません。子供もいれば車の人もいるので、なるべくアルコールが残らない方が良いので、煮切るわけです。と言うのもあるのですが、アルコールが残っていると「苦い」ので、煮切る方が良いです。煮物の時は別に気にしませんがね。

今回は、「水菜を切ってドレッシングであえる」以外は、全部家でやったものを運びました。この方がいろいろ楽なので。汁物だと水を運ぶようなことになるの全部家で作ったりはしないのですが、今回は水気がないものばかりなので、こちらの方が楽でした。