「蓄電設備」がかなり安くなったようだ。
まぁ「安くなった」とは言え、600万とかするらしい。大雑把に言えば、100万円/kWh。寿命は10年くらい。
系統から独立することをうたうため、機器の寿命も長い。10年以上無停止で動作するという。蓄電池の正極には熱安定性が高いオリビン型リン酸鉄リチウムを採用した。蓄電池のサイクル寿命は1万回以上(20年間)という。
これの中身は、ソニーの電池だよという話を聞いた。
オリビン型リン酸鉄を用いたリチウムイオン二次電池で
1.2kWh蓄電モジュールの量産出荷を開始
まぁ、聞いた話であって確認したわけじゃないんだけど、当たらずとも遠からずだろう。
NECも似たようなの作ってる。
こういったシステムが十分安くなると、深夜電力を充電して昼間使うシステムとか、深夜電力を買電して昼間売電するとか、そんなことが出来るようになるよなーと思って、ちょっと調べてみた。
中国製だとこんな値段。大雑把に言えば、10~20万円/kWh。
国産だと、大雑把にこの3倍くらい。
深夜電力と昼間の電力の差は、大雑把に7円/kWhくらい。ちなみに、昼間の一番安い電気代だと20円/kWhなのだけど、これが12円/kWhくらいになる。数字はきっちり合わないのは1円以下を無視してるからなので、細かいことを知りたかったら、以下のリンクで。
ちなみに、弊社は500kWhくらい月に使っているようなので(もちろん変動するし、今は結構ケチケチやってる)、1日に20kWhくらい。だから、初期投資は300万くらい。1kWhあたり7円の差だから、これを回収するのに50万kWhくらい使わなきゃいけない。大雑把に80年かかる。1日に100円くらいしか節約にならんしなぁ。
ちなみに、太陽光発電の売電価格は30円/kWくらい。
「太陽光発電だよー」ってことにすると、深夜電力との差は20円/kWh。10kWの設備にすると、1日に50kWhくらい売れて(5時間発電してることにして)、初期投資は500万くらい。毎日1000円くらい入るので、5000日 = 15年くらいで回収。こっちはリアリティのある数字になる。まぁ、売る電力を倍にしたところで、設備も倍必要になるので、回収までの期間は変わらない。
ちなみに、原発の建設費は大雑把に1,000億円らしい。
電力会社に、「原子力発電所の建設費はいくらですか?」と聞いてみた
原発一基はだいたい1GW = 100万kW。1日24GWh。同じだけの電池を並べるには、ざっと2000億円。原発の設計寿命は40年なので、同じだけ稼動させようと思ったら1兆円くらいかかることになる。もちろん二次電池だから、これだけ電池を並べたところで電気は起きないんだけど、安定化のための設備と考えると、こんな感じと。まぁ、原発も作っただけじゃ電気起きないけど。
計算しやすいように丸めているので、細かい数字は合わないのはスルーの方向でw
こうやって計算してみると、それなりの規模のシステムを作れば、「電気を貯めて使う」と言うのは、夢物語ではなくなって来たということになる。「電気は貯められないよ」というのが常識だったのだけど、そろそろそれが終わりそうな気がしないでもない。