インスタント食品を評価する時のモノサシは、手作りの料理であってはいけない。
インスタントはあくまでも「インスタント」であることに価値がある。だから、手間暇かけた料理と比較するのはアンフェアだ。手間が節約出来れば、まずそれだけで万々歳であって、スタートラインからして違う。
という前置きはしておくのであるが、「日清レンジでジューシーから揚げ粉」は、ダメだ。
インスタント食品と手料理を比較するのはナンセンスである。だから、そういったモノサシで評価してはいけない。インスタント食品は、まず手間を省くもの。その上で良い悪いを評価しなきゃいけない。だから、インスタント食品の美味い不味いは、
同様のインスタント食品
の中で比較しなきゃいけない。
ということで、表題のから揚げ粉の比較対象は、前の「手抜きの唐揚げ」で取り上げた、
である。てか、この2つが「ライフ」に売ってたんで、「前回と違うもの」ということで、日清のを買って来ただけ。
というもったいつけた前置きを書いたんだが、まぁ一言で言うなら
まずい
のだ。ちっとも美味しくないので、比較の対象ですらない。
「昭和産業」の方は、かなり好意的なエントリになった。それは実際にそれだけ美味しかったからだ。でも、「日清」はもうだめ。買ったことを後悔してる。
何がダメかと言えば、「いかにも」な化学調味料(って最近は呼ばないそうな)の味がしてしまう。そればかりが強くて、風味も何もあったもんじゃない。しょうがないんで、醤油びしゃびしゃかけて、やっと完食した。
私はだいたいに化学調味料が苦手だ。と言うか、グルタミン酸のキツいのは、総じてあまり好きでない。鎌田醤油のだし醤油は化学調味料を使ってないらしいのだけど、これもちょっと多く使うとグルタミン酸が強過ぎると感じるくらいだ。
とは言え、ラーメンはインスタントでも「800円ラーメン」でも、無化調はあまり好きでない。無化調を全面に出しているラーメンで、「これは」と言う程のものを食ったことがない。そんなのを選ぶくらいであれば、化学調味料入りを選ぶ。
インスタント食品は化学調味料なしに成立しえないと言ってもいい。本質的に関係があることではないと思うけれど、どうも世の中そんなもんだ。まぁ、ちゃんと取っただしであっても、乾燥させて粉にすればグルタミン酸は結晶する。入ってるもんは入ってるもんだ。別に「化学」に罪はない。
こういったスタンスで件のから揚げ粉を評価するんだが、やっぱりダメ。酷い言い方をするなら、
味の素まぶした
って感じがする。いや、同じ「味の素まぶし」でも、「ハッピーターン」の方がまだおいしい。何が足りないかと言えば、「風味」の
風
の方が足りない。塩気も足りない。粉をちょっと少な目に使ったせいもあるだろうけど、それを割り引いても足りない。てか、規定量使うと、パサパサになって粉落ちるし。「少な目」になったのはそのせい。もっと水気のある肉だったら良かったのかも知れないが、解凍品じゃない鮮度の高い肉をそのまま使ったら、たいていこうなる。
ちょっとdisが足りない気がするけど、まぁそんなものだった。約束するよー、もうこの粉を買ったりしないよー。