個人で風力発電機を設置しようとするときは


風力発電とは気まぐれでピーキーな風の力を効率良くためてちびちびと使うことと見つけたり
(C)(よ)ねもと

 風の力は風速の3乗で効いてきます。強い風が吹くときには風切り音がしますし、失速制御や上方偏向という方法で破壊にいたらないようにする機構があります。それでもあぶないときには、回転そのものを止めてしまうストップスイッチをつかいます。これは、バッテリから切り離すと同時に発電機の出力を短絡する事で行ないます。それぞれの機種でいろいろではあるようですが。

 風力発電機を調べようとすると、初心者がまず迷うのは語彙です。風力発電機をウインドタービンと呼びます。ジェネレータでもいいのですが、風で遊んでいる人間は風車(ふうしゃ)、タービンと呼んでいます。また、風車の羽根はプロペラとは呼びません。タービンブレードまたは単にブレードと呼んでいます。ちなみにヘリコプターのプロペラはローター、ローターブレードと呼びます。検索するときに「風力発電 自作 プロペラ」などと問い合わせないように、ね。

 さて、設置を考えてみましょう。圃場や牧場などでしたらあまり問題になりませんが、個人となると個人の住宅の庭、屋根上、集合住宅の屋上、などが考えられますね。そのときに自分のところでは設置が可能か、また、設置可能な機種があるか、ということを検討する必要が有ります。商用電源との連携系(つまり売電)も出来るようになりつつありますから、情報を集めてみてください。

 

どこに建てるか?

 損害賠償保険付きの機種もありますが、壊れないように建てることが重要です。私がたった3メートルと言う高さで1年前に建てたのは、設置と運用のノウハウの取得が目的でした。いきなり屋根にあげて振動が出たら?倒壊して屋根を壊したら?いえいえ、整備にあがって自分が転落するかもしれません。相手がどんなものか感覚が掴めるまで手元において観察するためです。おかげでいろいろ判ってきました。これは後半に具体的に書いておきますね。

 

騒音はクリアできる?

 高速風車は風切り音を出します。住宅地では庭や屋根上、屋上で丸鋸を回されているような恐怖感を家族/ご近所/通行人にあたえるかもしれません。多翼型、低速風車のようにゆっくり回ってあまり音をたてない機種もありますからよくご検討ください。

 

光と影

 それでもゆらゆらと回る影が近所のお宅に落ちませんか?冬場は太陽高度が低いですから、日中の一時期だけだったとしてもトラブルになる可能性はあります。無塗装の金属機だったらピカピカの反射光がご近所に迷惑をかけてることはありませんか?

 

安全に組み上げられる?

 マストの設計は十分に安全率を取っていますか?タービンの組み付けは大丈夫ですか?ブレードは高速で回転します。物損ならお金で買えもしますが、誰かにケガをさせてしまったりしたら大変です。たとえ低速型風車でもむき出しのブレードは凶器となりうるのです。

 

本当は設備に発電機本体の数倍〜10倍は必要。

 バッテリはタービンの定格出力の10倍ぐらいは欲しい。それもディープサイクル型を。タワーもしっかりとしたものを。チャージコントローラーも。それを極限まで圧縮しようとしたのが、「10万円風力発電プロジェクト」でした。おかげさまでアクセス数は日に日に高まり、関心の高さが伺えます。個人で採算度外視の趣味としての風力発電機設置はかなり面白い、です。工夫のしがいもありますよ。どんなにがんばってもあれ以下に設備コストを下げるのは難しいんじゃないかな。

 ただ、市販の風力発電機の価格はふざけるなというぐらい高い、です。高いのを目につけて自社で「安価」なのを開発した、として高く売っているように見える会社もあります。自作するなら自転車のハブダイナモが便利です。倍電圧整流や、3倍電圧整流を使えば自動車バッテリに充電できます。自作を考えている方にはベアリング付きハブダイナモがオススメ、というのが仲間内の結論です。それでも自作にはブレード破損など、強度問題はついて回りますので、くれぐれもご自身の責任で安全に遊んでくださいね。

 

それでも、簡単に個人風力発電を味わってみたい

 というのでしたら、北力社のNP-103で風力発電の面白さと難しさを味わってみてはいかがでしょうか。ちょうど私が自立住宅プロジェクト風力発電機他の情報を書き連ねているときに知りあったのが今の北力の社長さんで、当時、103の図面をCADしていたところだったのです。お互い、あ〜だ、こ〜だ勝手なことをやり取りしていた気がします。NP-103は、ほとんどがステンレス部品を使っていますので、武骨ですが強度も耐候性もしっかりと出ています。でPL対策でトム・ソーヤー諸氏にはどうでも良いような注意書きが色々書いて有りますが、低速、高速、多翼、ほかさまざまな設定が出来ますし、電池に充電できますから、注意書きはほどほどに参照して十分に遊べます。北力社によると年産1000台生産ベースになったとのことですから、これは世界的ヒットAIRシリーズに継ぐ生産規模ではないでしょうか?有る意味快挙といえます。定格3ワット機ですから、年間3キロワットの出荷量となります(笑)


AIR-403雑感

 
かっこいいですけれど、  やっぱりテールフィンが小さすぎます。せっかくシュ〜〜〜ンと回っていても、風速に耐えられなくなると勝手に首を振って止まってしまい、するとまたフィンが効き出して風上に向きを変え、再び風を受けて回りだす。こういうを繰り返す動作がしょっちゅうでした。本当ならずっと風を受け続けて周り続けて欲しい、というか回るべきなのに。そこで、不要なCD-ROMを尻尾にボルトどめしてフィンの面積を増しました。2枚のCDで尻尾をサンドイッチしたのです。これで追従性は満足のいくレベルになりました。403と鋳型を同じにしている機種はみな同じです。ですから、不要なCD-ROMを使って風向制御を高性能化しちゃいましょう。メンテ用に風向制御を殺すためのヒモを通す穴がフィンに開いていますから、そこに止めれば簡単です。そんな大切な穴を使ってしまっていいのかって?大丈夫、CDにも穴があいていますから、係留(?)用にはそこを使えばいいのです。

 24ボルトで正解?
 高性能タービンなので、ワイヤーを軽くできるので24ボルトでよかったと思っています。幸い、トラック仕様のインバータなどやや割高になるものの流用できる品物も多いですし。高出力タービンで12ボルトなってやったら、電線なんて猛烈に太くて重くなっちゃって端子に接続するのも大変でしょう。大電流用のパーツというのは意外に入手性が悪いのです。将来、自動車のバッテリ電圧が40ボルトを越えるようになれば、そういう仕様のタービンもいいでしょうね。自動車の電装系の高電圧化は避けられないとおもいます。現に、トヨタのハイブリッド車は電圧が上がっていますし、電圧を上げることでワイヤーが細く出来るので省資源軽量化が達成できるからです。

 しかし、12ボルトの安物の自動車用バッテリの性能の悪さは閉口します。ビュンビュンまわって高出力タービンの本領発揮というときでも、どうもうまく吸い込んでくれないようです。考えてみれば、自動車用バッテリは理想的にはほぼ満充電で瞬間的に大電流を流す〔セルをまわす)、すぐに再充電開始(エンジンがかかって走行する)、それも振動させて、というスタイルで使われているわけです。風力だけでは過酷すぎるのです。やっぱり深サイクルバッテリが欲しいところです。再生品でいいですから電動フォークリフトのバッテリが欲しい。どなたか私にディープ〔サイクル〕な愛の手を!!

 止まっているときにはタービンが電気を喰う?
 どうもバッテリの減りが早いので気がつきました。AIRに内蔵のチャージコントローラが暗電流として14ミリアンペアほど消費しています。これも運用してみないと気がつかないことでした。さすがに、一方通行のダイオードを入れれば良いのでしょうが、そんな大容量の整流器で低損失なものが簡単にはてにはいりません。

 そこで、バッテリの内部放電、AIRの暗電流対策で太陽電池パネルを購入しました。24ボルト250ミリアンペアの強化ガラスパネルで、約1万円でした。独立系風力発電機には小型の太陽電池パネルとセットで考える。これがやはり良いですね。メンテナンスをちょっとサボれると思いますし、これで実用が可能なほどに改善出来ました。

 単管パイプのマストの性能は?
 最初の1か月はステー付き、そのあとは完全自立で1年たちました。いまのところ非常に頑丈に建っています。まだ、錆もでていません。ねもと式マストは一応の成功と結論します。ただし、高さが稼げないのは仕方がないですね。ステーは有った方が安心感も高いですが、ただでさえ狭い庭が余計に狭くなるのではずしています。

 そして風力発電機のオーナーズクラブでもつくりましょうか?
 なんてこともいいかもしれませんね。いろいろな市販、自作機種の情報交換をしたりして、ね。

それではあなたに良い風が吹きますように。

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