風力発電機設置時からの課題
個人で行なう風力発電とはどういうものか、また、個人用風力発電機の運用はどうしたらいいのか、と手探りではじめた10万円風力発電も1万円で太陽電池パネルを購入設置したところからなんとか実用が見え、電動工具やノートパソコンの充電に使えるようになったことは別稿に書きました。
最初にドゥーパ!誌が取材にいらしたのが1999年11月の風車建立ルポ、でした。その時に私は「クリスマスイルミでも点けてみましょうか」とコメントしてそれきりになっていたのでした。そうしてそれは頭の隅にいつも居座るようになり、記憶として強化され、処理すべき課題としてのプライオリティをあげていきました。
そしてついにライター女史から「クリスマスイルミ、ついているんですよね〜」とメイルを頂くにいたり、臨界点を越えてしまったのでした。
でも、です。いろいろな電飾電球を探してまわりましたが、小さな200球のクリスマスイルミでも30ワットも喰うんです。定格でたったの78アンペア時@24ボルトという容量ではちとむりかなぁと思ってしまって躊躇していたのです。
やっぱり発光ダイオードだろうなぁ、と乾電池で点ける室内用のを買ってはみたものの、防水処理が面倒で屋内で1シーズン使ったあとでホコリをかぶったままにしてしまったのでした。ところがその後、発光ダイオード電飾、長いのでLEDイルミと呼びますが、の良い製品が出て来ました。高輝度発光ダイオード、超高輝度発光ダイオードの各色が利用できるようになってきたためで、電球式より長寿命であることを標榜しています。そのぶん、価格は数倍してしまいますが、自然エネルギーはちびちび大事に使うのがスジです。
秋葉原のショップで、
「これは何ボルトで駆動しているんですか?」
と尋ねますと、
「24ボルトです」
これは好都合と思い切ってLEDイルミを購入して見てみました。ACアダプターから8種の点灯パターンを持つコントローラへ。そうして120個のLEDが4つのバンクになっています。消費電力はたったの5ワット!これなら!ところが気になる問題が...
気になるところがでてきました。ACアダプターです。よくみると出力は交流の24ボルトなのです。直流の24ボルトが手元に満充電で唸っているというのに、直接は繋ぎ込めないのです。
と、いうことでインバータで交流100ボルトを作ってそれからACアダプター(トランス)で24ボルトに下げて、という手間をへなければなりません。トランスというのはじつは磁束で結合させる巻数の異るコイルの塊ですから、インバータの出力を変圧するときにはグッドニューズ&バッドニューズ話になります。
インバータ、とくに安物のインバータは矩形波出力です。グッドニューズはトランスを介するとインバータの矩形波がナマって正弦波に近くなることが期待されることです。バッドニューズはトランスはサイン波でこそ性能を発揮するので、伝送ロスがバカにならないことです。ロスは熱になります。熱は金属原子の運動ですから、抵抗になります。抵抗になればさらにロスは増えます。最悪、この悪循環でトランスが変圧作用をせず、単なる発熱装置になり燃え出す可能性すらあります。う〜ん、私は迷ってしまいました。で、メイリングリストに投げてみると電気系エンジニア諸氏からインバータとトランスの関係の理想論から実用論までいろいろうかがうことができました。
そこで私が得た結論は...やってみなければわからないがたぶん大丈夫だろう(苦笑)はなはだこころもとない話です。ディスカウント店へ行って3000円ぐらいの安物インバータを買ってきてスパッとやっちゃう人種と比べると私はなんて慎重というか逡巡してばかりというか。でも思考実験としての面白みもありますから、もうちょっと検討します。
メイリングリストのアクティブメンバーの推論によれば、ACアダプタを使わずにコントローラ直前に24ボルト直流を印加してもまず大丈夫ではないか、とのこと。
安価な回路では3端子レギュレータを使うのが常識ですので、3端子の挿入損失分はあるだろうが、動作そのものはだいじょうぶなんじゃないか、という意味だろうと私なりに解釈しました。コントローラを分解してしまえば一目瞭然なのですが、買ったばかりだし、モノは大切にしないとと分解は先延ばしにすることにしました。で、計画を立てました。
とにかくインバータ−トランス経由で駆動してみる。幸い、私の使っているダイワのインバータは疑似正弦波で矩形波よりややマシだと考えられます。電源を入れたら、トランスとインバータの発熱に注意する。何か起こったらすぐに回路を切断する。また、インバータに行く電流を測定してみる。このぐらいの心構えで安全を担保した気になりました。最悪を想定して楽観的に行動する、なんだか会社の運営みたいです。昼間のうちにデジタルマルチメータとショートクリップ、LEDイルミを持って実験開始です。配線をして、インバータのスイッチをON!
バッテリからの一次側の電流は440ミリアンペアでした。24ボルトですから、10.56ワット、LEDイルミの定格が5ワットですから、なんと効率は半分。インバータとトランスの効率の積になっているはずです。大ざっぱに言って70%の効率が2段あるのと同じです。ちょっとがっかりですが、それでもじゅうぶんに点灯できそうです。豪華になるようにもうひとつ青色のLEDイルミを購入しました。こちらは56球で3.7ワットです。実装!実装!
足場鋼管の金具を風力発電機のブレードと干渉しない高さであるマストの上から3分の1ほどに取付けます。風車建立のおりのステーを取付けたものを引っ張り出してきました。ビニル被覆針金を円すい状に張り巡らします。鉄製ペグは50円のを8本。家のフェンスへも針金を渡してペグを節約します。LEDイルミは2本しかないので、円すいも半分。その反対側からはマストを立てたときのステーに使っていた太い被覆針金とペグで引っ張ってバランスをとります。
そこに120球LEDイルミを適当に張り巡らせていきます。ところどころをビニタイ〔ねじりっ子)でとめていきます。外れないように外しやすいように、配線をピンチしないように。それが終わったら青色の方を。そうして暗くなるのを待ちました。
やった!なかなか奇麗です
暗くなるのを待って、インバータのスイッチを入れます。ぱっと赤、オレンジ系の120個の高輝度発光ダイオードが輝き、56個の青色発光ダイオードが豪華さを増しています。画像ではインストールの様子を示したかったので、同じ向きからとっていてデザイン的にはいま一つですが、見る向きによってはなかなかです。![]()
テスト点灯ですが、まぎれもなく自然エネルギーだけで電飾されているのです。つい、いろいろな発光パターンを組合わせて毎日遊んでしまいました。だいたい日没後2時間ほど点けてみました。冬場は晴天が多く、補助PVもバッチリ働くのでバッテリあがりは一度もありませんでした。今回は2週間ほどで撤去してしまいましたが、今度の冬はもっと長い期間楽しもうと思ってます。その時は見に来てくださいね ヽ(^O^)ノ