<親権喪失請求>20歳未満に対象拡大 厚労省方針
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深刻化する児童虐待に対応するため、厚生労働省は、児童相談所長が親の親権喪失宣告を家庭裁判所に請求できる対象児童について、現行の18歳未満から20歳未満とする方針を決めた。児童福祉法改正法案を今国会に提出する。性的虐待など深刻な被害を受ける未成年者のため対象年齢を引き上げる。被虐待児を施設に保護した後、2年をめどに保護の継続が妥当か家裁が判断する措置も法案に盛り込む。
親の監護権や教育権をなくす親権喪失は、その影響の大きさから90年代まで家裁がほとんど認めてこなかった。その後、命の危険を伴う激しい身体的虐待や性的虐待が急増し、親の改善も見込めないケースも少なくないことから99〜01年、児童相談所長による親権喪失宣告申し立てのうち7件が認められた。
現行の児童福祉法では18歳未満の場合しか児童相談所長の請求を認めていない。しかし、実際には18歳、19歳になっても性虐待などを受けていることが多い。このため、厚労省は同法を適用できる上限を19歳まで引き上げることを検討してきた。
また、被虐待児を親から引き離して施設などに保護する措置は、現行法では特に期限を定めておらず、児童の引き渡しをめぐって施設や児童相談所と親の間でのトラブルも目立った。このため、親が立ち直ったかどうかや、親子で再び暮らすのが児童にとって望ましいか、2年程度をめどに家裁が判断することが必要とした。
さらに、家裁が児童相談所に虐待した親への指導を勧告できる措置も新たに盛り込む。
このほか、乳児院の入所児の年齢上限を2歳未満から小学校就学前に引き上げ、継続してケアできるようにする。同様の目的で、児童養護施設もこれまで入所できなかった1歳未満児も含めることにする。
児童相談所についても、育児や保健に関する相談窓口業務を市町村に移し、児童相談所はできるだけ虐待や非行などの問題を中心に扱う方向へ転換を図る。しかし、相談業務の受け皿として市町村が十分に機能するのか、懸念する関係者も多い。【児童虐待取材班】
2004.1.26 毎日新聞