ドバトの雛の育て方

1999/03/27.

まず、生後2週間くらいなら、少しは自分でも餌を食べられるかもしれないですが、ほとんどを人間が世話しなければならないので、私としては、いつでも動物園や、野鳥保護センターに連絡することをお勧めしています。

ドバトの雛で、巣から落ちている雛は、病気の場合が多いので、寄生虫がいて弱っている場合、もしほかにペットを飼っていたら移るかもしれません。外見からはわからない伝染病のジフテリアや、チフス、皮膚病のカイセン、その他いろいろ、病気を持っていないとは限りません。今、ドバトは、有害鳥に指定されていて、もしかしたら治療費がかかるかもしれませんが、病院に連れていってください。動物園はただで見てくれますが、野鳥なので引き取ってかえれないかもしれません。

でも、それでも、自分で世話をして、責任をもって保護してくださるのなら、ドバトは、世話をしたら良くなつくということを抜きに、彼らは野鳥だということを忘れずにおいてやってください。成長した後、野生に帰すつもりでも、良くなついていることだからと、手元において置くことにしたとしても、家で飼う場合の鳩の寿命は24〜30年ということを忘れないでください。

まず、ペットショップかデパートなど、ペット用品を売っている店で鳩の餌を購入してください。1kgから10Kgを、300円から1000円の間で売っています。飲み水入れは、高さが5cm位の小振りの入れ物があれば、代用してください。ほかに購入してもらうのは、麻の実(300円ほど)、ボレー粉(200円ほど)、文具売り場等で探してもらうスポイト(100円ほど)です。

鳩の餌の中から、トウモロコシを抜いてください。大きな豆も抜いてください。小粒の餌に3:1の割で、麻の実を少し混ぜて、1回にコーヒー用スプーン1ぱい位の感じで1日5回くらい与えますが、個体によって食べる量が違うので、減らしたり増やしたりはその仔鳩の食べ方で変えてください。食べさせ方は、台の上に鳩を乗せて、利き腕の反対の腕の肘から先と胸とでやさしく鳩の体を挟みます。それから親指と人差し指をつかって、くちばしの付け根を挟んでくちばしを開けさせます。利き手の方で、餌を何粒かづつ舌の上に押し込んで飲み込ませます。餌を全部飲ませたら、スポイトで水を飲ませて餌やりは終わりです。

餌を自分で食べるかどうかは、目の前に少し小粒を撒いてやって静かに様子を見ていたら分かります。

飲み水入れはいつでも好きなときに自分で勝手に飲めるように、近くにおいてやってください。

鳩の入れ物は、大きな段ボールに、新聞を敷いて、しばらく人間との生活に慣れるまでは、蓋をして静かにおいてやってください。ベランダや、庭などに段ボールを置かずに、家の中のすぐに掃除ができる場所に置いてくださいね。雛毛が生えているのなら、もうすぐ、大人の羽根が生えてきますが、生える前にたくさんふけのようなものが出るから汚くなるのです。でも、外に置くと、こぼれた餌を目当てにドバトが集まってきてふんで汚されますし、雛の声に誘われて、カラスが来たりします。野良猫が襲いにくるかもしれません。

清潔にするために、新聞は毎日変えてください。夜はPM7:00位には寝させてください。朝はドバトは夜明けとともにですが、普通に起きて世話してくださったらいいと思います。

鳩の子育て

  1. 生後1週間ほどは親が交代で(オスが朝10時くらいから午後3時くらいまで、メスはオスと交代して一晩中)温めてやり、餌はピジョンミルクと呼ばれている、どろどろのミルク状になった消化の良いものを与えられている。餌はペンギンのように与えられる。
  2. 生後4日目ほどから、ミルクの中に小粒の餌が混ざり始め、ミルクもだんだん濃い内容になっていく。
  3. 生後1週間を過ぎると、親はそんなにも熱心には交代で温めなくなり、2羽で餌を探しに行き、雛が2羽だけで巣の中に残されている。この頃には翼や羽根の元のツンツクがたくさん生え始めていて、雛が2羽で寄り添ってお互いに温めあえば良いくらいにはなっている。餌は小粒のものを与えられる。
  4. 生後2週間ほど経つと、よちよち巣から出て来て遊び出す。小粒の餌なら自分でついばみ始める。(巣の中にこぼれているものを)
  5. 生後3週間ほど経つと、親が新しく巣を作り次の仔育てに入りはじめるので、同じ巣を使う場合は雛は追い出されるし、違う場所に新しく巣を作っている時は親の訪れる回数が少し減る。追い出された雛は、夜になると卵を温めているメス親に寄り添って寝ようと潜り込み、一緒に寝たり追い出されたりいろいろの場合があるが、だいたい3日ほど経つと、雛は巣の近くで寝るようになる。雛はもう羽ばたく練習をはじめるようになる。
  6. 生後1ヶ月ほど経つと、親についてまわり、地面に降りて餌を食べようとするようになる。まだ、親のくちばしの付け根の所に自分のくちばしを突っ込んで、餌を貰おうと翼をふるわせて「ピイピイ」ねだるが、親はだんだん餌を与えないように、逃げ回るようになる。
  7. 生後1ヶ月半(約45日)で、ドバトの雛は巣立つ。巣立ったばかりの雛の鼻(くちばしの付け根にある)は、まだ、大人のように白くなってなくて、まだくちばしと同じ黒っぽい色をしていて、体も小ぶりなので良く分かる。

ドバトの雛をどうか、よろしくお願いします。

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