2004年10月24日・ゲーム「衝立詰め将棋」・84点


「衝立将棋」って、知っていますか?

将棋板を2枚、用意して、AとBの間に衝立を立て、お互いの盤を見えなくします。
そして、お互いに自分の駒しか見えません。

Aが一手を指すと、審判が判定し、
たとえばその手がBの駒を取っていたら、審判はBの駒を取ってAに渡します。
Bは、いま取られてしまった、現在は空白のマスに、
相手の駒がいる、くらいのことはわかるわけです。

いわば、お互いに目隠しをしてボクシングをするような面白さがあります。

で、「アマ4段を超える コンピュータ将棋の進歩 4」で
紹介されているのが、ほとんど知る人もいないと思われる「衝立詰め将棋」。

面白い問題を作るのが難しく、ファンも少ないので、
現在、簡単に入手できるのは1995年に出版された加藤徹の
「カピタン文献集1」衝立将棋編、の39題だけだそうです。(p127)

たとえば以下は、衝立将棋問題の例です。




詰め将棋としては、たったの3手詰め・しかも駒が余るくだらない問題です。
(2三銀・3一玉・3二金、もしくは2三銀・1三玉・1四金で、いずれも角が余る)

ですが、衝立詰め将棋の問題としては優れているのです。
さて、それでは「衝立詰め将棋」とは何?

・攻め手からは相手の駒が見えない
・受け手からはすべての駒が見え、しかもすごく運がいい
 (あるいは相手が指した後で「待った」ができると考えてもよい)

と仮定し、攻め手は王手・王手で相手を詰ませなければならない、というルールです。
ただし、攻め手は8回まで「反則手」を打ってしまってかまいません。
たとえば相手がいる駒に駒を張ってしまう、というミスです。
これは相手の駒が見えないので、しかたなく犯してしまうのです。

たとえばさきほどの問題でしたら、初手は2三銀で王手。
王の逃げ方は1三玉、3一玉と2通りあります。
しかし攻め手は、これらのどちらの逃げ方をしたかがわかりません。

そこで攻め手は、次に1三角と打ちます。
これが審判に「反則」と言われたならば、話は簡単です。
王は1三に逃げたとわかりますので、1四金で詰みです。

難しいのは、反則手と言われなかった場合・・・つまり、3一玉に逃げた場合です。
初手2三銀から3一玉、1三角ですが、
ここで受け手の次の手は11通りもあります!
(2二に合駒を打つ手が7通りもあるからです)

それらすべてについて対応できる手を考える・・・というのが、「衝立詰め将棋」です。

正解は

2三銀、(−)、1三角、(−)、3一角成、(同)、3二金、
もしくは
2三銀、(−)、1三角、(−)、3一角成、(−)、5二金、の7手詰めです。

ただし
 (−)は攻め手の駒が何も取られなかったことを、
 (同)は受け手によって直前の手と同じ場所の駒が取られてしまったことを示します。

84点


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