〜リョーマのA(キス)争奪戦〜

 「あーぁ。なんか暇だにゃ〜〜。」

そんななんてことない菊丸の一言をきっかけに、事件は始まった・・・・・・・

 「?今から部活だろう」

 部活が始まるのに暇とはどういうことかと疑問を抱いた乾が菊丸に聞いた

 「違うよ!何かこう・・・・・おもしろいことないかな〜〜〜って」

 「なるほど」

 確かに、普通に部活をやるだけでも楽しいことは楽しいが、娯楽要素は部活に盛り込まれていない。

 「じゃぁ・・・・ゲームでもします?」

 何か妙案でも思いついたのか、もったいぶりながら桃城は提案してみた

 「え!!やるやる!!どんなの?!」

 菊丸は桃城のそんな言葉に喰らいついてきた

 「何か賞品でもつけて・・・・・・名づけて『越前のキス争奪戦』!!!」

 「何ーーーーーーーーー!!!!???」

 桃城のイキナリな発言に、その場にいた青学レギュラー陣+αは驚きを隠せなかった・・・・・と共に
脳内で『越前とのキス』の妄想が膨らみ始めていた。

 「いいね、ソレ。面白そう」(ニコ)

 百万ドルのスマイルと共にさりげなく同意するあたり、かなり勝算があるようだ。

 「じゃぁ、何賞品にする?」

 彼の中では既に開催が決定されているのか、菊丸は早くも賞品の話を持ち出してきた

 「うーん・・・じゃぁ『手塚のノートのコピー×5教科』ってのは?」

 中間試験を間近に控えている中学生には優等生のノートのコピーはありがたいものである。

 「いい・・・!!」

 隠れ努力家・大石と、テスト前の勉強はバッチリする乾が揃って賛成する

 「でもそれだけじゃぁ燃えない人もいるだろうから(←テスト捨ててる人とか)食券1ヶ月分もプラス!」

 「いいッスねソレ!!!!」

 食券という言葉に桃城は目をキラキラさせながら答える

 「・・・・・・・・・・・・というワケで挑戦者は一人500円ね。」

 手塚のノートはともかくとして、食券を買うにはそれなりにお金がかかるので、一口500円となる

 「オレやるーーーーーーーー!!」

 一番に菊丸が500円を握り締めて叫ぶ。

 「オレもっっ!!」

 続いて桃城も「越前のキス」+「食券」という自分にはオイシすぎる賭けに乗った

 「・・・・オレも。」

 手塚のノートに釣られた男・大石も加わる

 「(スッと500円玉を出す)」

 無言のまま何を考えているのかわからない顔で賭けに乗った乾

 「何をしているんだ」

 イキナリ手塚が現れた!(そりゃぁ部活始まるしね・・・)

 「リョーマ君のキス争奪戦なんだけど・・・手塚はやる?参加費は500円だよ」

 あえて彼のノートも賞品の一つであることは知らせずに不二が誘う

 「・・・・・・・・・・・やる」

 「?!?!?!?!」

 思わぬ部長の参加に、その場にいた全員が固まってしまった。当の本人と不二を除いて・・・

 「じゃぁボクも参加するから・・・6人だね。」

 「・・・・とっ・・・ともかく開始ーーーーー!!!」

 菊丸が開始の合図を告げた

 「オーーーーー!!!」

 一同は一斉に拳をあげた。

 「あ、口以外は認めないからvvv」

 「(マジかよ・・・・)」

 越前のキスが目的でない乾・大石はちょっと先行きが不安になった・・・




続く==>>>