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コーヒー牛乳とハチマキと
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学校帰り。部活が終わって檜と一緒に帰ろうとしたら、「今日はねずみさんと帰る
・・・かも」
とかなんとかいって、結局一人で帰ることになってしまった。
なんだよアイツ。一人だけ男と帰りやがって。
すると、目の前に背の高い男が歩いているのに気づいた。自分がマネージャーを
やっている野球部のピッチャー、犬飼冥であった。小走りで近づいて、声を掛ける。
・・・そういえばいつも隣にいる、あのモミアゲメガネがいなかった。
「よう犬飼!」
「・・・あ?」
「今日はいつものモミアゲいないのか?」
「あー・・・なんか図書室行ってから帰るとかで・・・お前は?」
「檜のことか?檜は・・・」
「?」
言葉に少し詰まった様子で下を向く、心なしか暗い表情で。
「男と帰った。」
「?!?!」
「結局女なんてそんなもんなんだ・・・」
「とりあえず・・・お前も女だろ。」
「っっ!!違う!オレは・・・オレは・・・っっっ!」
「女だ。」
「!!!!(///)」
まっすぐに自分を見据えながら放ったその言葉は、ストレートにもみじに届いた。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
しばし無言の時が続く。何時の間にか2人で並んで歩いていることに気付いたが、
今更足を早めるのも不自然なので、沈黙に耐えながら家路についていた。
「・・・なぁ。」
先に沈黙を破ったのは犬飼の方だった。
「何だ?」
「お前・・・いつもそのハチマキしてんのか?」
「お・・・おぅ。」
「なんでだ?」
「気合が入るからな!これがないと男らしくなれない気がするし・・・」
ハチマキに手を添えながら、それに込められた意味を打ち明けた。
すると、突然犬飼の手がハチマキへと伸び、すばやくそれを取り去った。
「なっ・・・にすんだよ!!」
取られたハチマキを取りかえそうとして、もみじは犬飼の方に手を伸ばした。
すると犬飼が伸びてきた手を掴んでぐいっと自分の方へと引っ張った。
「オイ・・・・っんっ・・!!」
気付いた時には2人の唇は重なっていた。いきなりの出来事でもみじは
目を開いたまま、犬飼を見ていた。まだ何が起こったのか把握できないまま、
唇は離れていった。
「っは・・・」
驚きの為に息をすることを忘れていたもみじは、呼吸が荒くなり、頬が火照って
いた。
「・・・できるんじゃねーか・・・女の顔・・・」
「・・・な?!」
「とりあえず、ハチマキない方がいいぞ。」
「!!!!」
次の日、もみじはハチマキをせずに学校へ行った。
・・・かどうかは定かではない―――・・・・・・
Fin.
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っぎゃぁ!甘!!2人共別人ですか?!っていうか遅くなってスイマセ・・・
(汗)
相互記念ということで犬熊初書きですが・・・不完全燃焼って感じですか。
もうちょっと修行してからまた送りつけます・・・。とりあえず貰ってやって
下さいまし・・・
こんなもんでも送りつけてしまうのはやはり皐月さんのイラストが目的だから
かと思われる(オイ)楽しみにしてます〜〜〜〜vvvvvvv(←ハート多す
ぎ。)
