バーゲンしてませんからあげません



「ねーねーねー」

「わ、うるさいな、なぁに?」


僕がいつもみたいに煙たがると、英二はいつもみたいにえへらえへら、嬉しそうに笑った。


「へっへっへー」

「わ、何その顔、変なモノ食べた?」

「どしてそー酷いことを言うのさ不二はァ」

「何か良いことあったの英二?」

「そうそうそうなの!あんねあんね!」

「うん」


英二はカバンを出すと、どこだ〜とか鳴きながら中身をあさった。軽くなったお弁当箱とか、薄汚れたタオルとか、微妙に中身が残ってるペットポトルとか、ヘッドフォンの絡まったMDとか、次々にポンポン机に置き始めた。そしてやっと探していたものにありつけると、英二はぱああっと顔色を輝かせた。


「じゃん!」


クシャクシャに丸められた紙を僕の目の前に差し出した。多分、広げて見ろってことだろうから、その汚い紙を受け取って、破けないように開いていった。


「・・・・・スゴイじゃん」


古文のテストの解答用紙だった。開けてる途中、この紙がテストであることは分かった。見覚えがあったし、丸とかバツとかついてたし。


「だっしょー!?だってオレ頑張ったもんねー!」

「平均以上とってる初めてじゃない?」


英二の点数は、別に良いってほどじゃないけど、それでも67点だった。いつもなら、英二は赤点で、英二にしてはとにかくいい点数。


「そうなのサッ!もーほんと不二のお陰〜!」


テストの前日、僕は嫌々泣き付いてきた英二に親切に教えてあげた。取り合えず、話のあらましとか、絶対テストに出る文法問題とか。


「てゆかね、僕が教えたんだからほんとは100点いってて欲しいよ?」

「ムリ、ぜってームリ」

「教え甲斐ないなあ」

「でもサー、こんだけとれりゃあ立派なモンじゃない?」


褒めて褒めて!って顔してるから、丁寧に応えてあげる。


「うんうんスゴイ、スゴイスゴイ」

「感情こもってなくない・・・?」

「分かる?」

「ヒデー!冗談だったのにー!」


身体を前に伸し掛けるように僕のほうに伸びると、英二はまた身体を元に戻して大きな身振りで頭を抱えた。


「ウソウソ、良く出来ましたエライエライ、ご褒美あげるよ」

「ほんとッ!?え、え、何くれんの、何くれんのッ!?」


自分で言った言葉を、英二の嬉しそうな言葉で認識した。僕、後先考えなくなるほど上機嫌らしい。爛々に輝くその顔見てたら、なんかもう、勢い引っ込みつかなくて、「あげるはずないじゃん」とゆう言葉は呑み込んでしまって、


「何だと思う?」


そのまま続けてしまった。


「んとね、んとね、多分ね、チュウ・・・?」


心なし、英二はチュウと言った時、唇を尖らせた。僕はそれ見て無性にドキドキ恥ずかしかった。してほしいことが、バレたのかと思った。だけど、


「ブゥ、外れ」


僕はそう簡単に正解なんかあげない。


「え、じゃあ何だろ、アハ、ご褒美とかいって、オレちょーマジ嬉しいんだけどッ!!」


キス以上のモンなんかまだやんない。取り合えず、僕は英二のキスが欲しいよ?だけど、


「んなモンあげるはずないでしょ、バカだなあ英二」


英二はふにゃ、と泣きそうな顔になると叫んだ。


「・・・・・・不二ィィィ!!」

「ヤダなあ、僕はそんなに安くないよ?」


自分から欲しがるとか、安売りとか、そんなこと僕は出来ないよ。もっともっともっともっと英二が僕を求めて、「そんなに言うなら仕方ないな」って言わせるほどせがまなくちゃあげないよ。


「・・・ウゥ、ぬか喜びさせて・・・ッ、不二は悪魔だァッ!」

「ウフフ、人生そんなに甘くないってね〜」


後でわめく英二をよそに、英二と僕に向けてそう言った。












イイワケ
ディアーわた子ちゃん。20002リクのメ・イ・ツ☆「小文・会話1:メイツ日常編」の不二視点バージョンどえす。失敗文で良いってわた子ちゃん言うから、ほんとこんなふざけたモンになっちゃったよわた子さん。怒っちゃイヤイヤ☆(黙れ)これでも二人、両思いなんだよ?(笑)てゆかほんとにこんなんでゴメンね…。
02.04.08



もどる〜!



ピー子ちゃんありがとう!ってゆうか、本当に20002なんてゆうわけのわからない上にコレ切番か??ってな番数でのリクを叶えてくれてありがとうね〜〜〜〜!!!あたしゃ嬉しいよ〜〜〜〜!!!またひとつウチにピー子ちゃんの作品がふ・え・る★えへ!(笑)

先輩は高いよ〜〜〜!!そりゃ、先輩ですもの!!(笑)菊丸君は安そうです(注意、菊丸君ファンです)
メイツは日常でも十分絵になるし、むしろ日常生活を楽しいものだって、何気ない日常がこんなにも素晴らしいのだよって教えてくれる素敵な(ば)カップルです。(前半いい事言ってたのにね!)(笑)
(ってゆうか、この菊ちゃん私だよ(笑)モロわたしだ〜〜〜〜!!!)

あ〜〜ってゆうか、このメイツ可愛いよ〜〜〜!!!!!どうしよう〜〜!!犬馬〜〜とか言ってたけど、一気にメイツに引き戻されて挙句の果てにJ小説かいちゃったじゃない!ってゆうくらい可愛いよ〜〜〜!!(実話だ・・・!!)
照れる先輩がかわいいの・・・・・・・・!!素直じゃないの!素直じゃないの!!すなおじゃ(以下略)

両思いメイツなんて貴重なものをありがとう!ピー子ちゃん!大事にする!!絶対!