勝手な倉枯のイメイジ


黒菊編(無邪気バージョン)






 * 「無知は時として罪だよね」ってゆうハナシ *




好きなあの子は部室に一人。
ベンチに腰掛けて本を読んでる。
並んだロッカーの所為でちょうど死角になったこの場所から、
気付かれないようにそーっとそーっと距離を近づけて・・・・・・。

「エージ、其処に居るんでしょう?出ておいでよ」



・・・・・・・・・・また見つかっちゃった。


ひょっこりロッカーの陰から顔を出すと、不二はにっこり笑った。


言われたとおりにとぼとぼ不二の前に出る。
そのまま不二の膝の上を陣取った。
向かい合って、不二の首に手を回してみた。
絹みたいな髪が肌にキモチイイ。


不二は、
やたらと人に気配に敏感だったりする。
でも人の感情や思慮にはとことん鈍感だったりする。
なんか不思議なチュウガクセイだ。

遠くからオレが見ててもすぐバレんの。
何で解るの?ってきいたら、
人にはケハイってのがあるんだって。
オレにはわかんない。

時々変な方向を見て微笑んだり睨みつけたりしてるから、
もしかしたらナンかヘンなものでも見てるのかもしんない。
アノ琥珀色の瞳は此の世に無いものまで映すらしい。

でも、サ。
いくら何でも見えちゃったりケハイを感じちゃったり出来てもさー、
オレの気持ちは読み取れないんだよね。
不二ってば両極端だね。

オレね、そんな不二の事だいすき。

「オレね、不二の事、キライ」    ウソ、だいすき。
「うん、知ってる」
「ウソ、オレの気持ちなんてワカンナイくせに」
「嘘じゃないよ、知ってるよ。エージ前にもボクの事嫌いってたじゃあない」

「ボクの事、嫌いだって、知ってるよ」

ホラ、わかってないじゃない。

確かにサ、前に言ったときはホントに嫌いだったよ?
だってさ、不二ってば不思議なんだもん。
オレの思い通りになってくれない唯一の友人だったんだもん。
大抵の人はサ、オレが「おねがいー」なんて言えば承知してくれるんだよ?
大石なんてその典型でさ、お世話になってます★
其の侭騙されつづけてくれると嬉しいですっ★

な・の・に。
不思議な不二は他人に左右されないから、オレの思い通りにもなんないの。
末っ子だからかな?
思い通りにならない事はキライなたちでして。
そんで悔しくってずっと不二の事睨んでた。
不二のクラスが外で体育の授業してる時とか、オレは教室から不二の事睨んでた。
(だって他にする事無いんだもん)

するとね、不二がすぐに気付くの。
んで、目をあわせてにこって笑うの!
オレね、そん時びっくりした。
だってサ、目のいいオレでさえやっと不二だって判別できる場所からみてたのに、
不二はスグに気付いちゃうんだもん。
なんか其の時、コイツは一生思いどうりになってくれないんじゃないかって、気付いた。
それが悔しくてサ、部活の時つい言っちゃったんだよね。

「オレ、不二の事キライ」

って。
そのとき不二なんて返したんだっけ?もう覚えてないや・・・。

とにかくね、事有るごとに不二の事睨んだり、無視したりしてた。
(もちろん回りに悟られない程度にね?)
不二は分かってるのか解ってないのか、そんなオレを笑顔で返した。

コイってのは不思議なモノで。

多分憎しみって感情が愛情にイチバン似ているからだと思うけど、
不覚ながらも不二への気持ちは一年の歳月を通り越して「アイ」に代わってしまいましたとさ。


いまでは、思い通りにならない不二がだいすき。
カワユイし。
オレに引けを取らないね!

がまんできなくって、ぎゅーっと抱きしめると不二がくすくすわらった。
ほんとに不二ってば、わかってんのかわかってないのか。
ううん、きっと解ってないんだよね。なーんにも。

ほんと、そういうとこ、

「だいっきらい」

ウソ、だいすき。






「終わり。」

「戻る?」




わけがわかりませんが、之が私の黒菊不二のイメイジでして・・・・(笑)
無邪気★をしなっとアピールして、み、たり・・・・?
後ろの花とかで可愛さをアピール(馬鹿)

今回のお話は、ジャンプを読んで書きました。
だってブッチョ音も無く近づいてきたのに(?)先輩気づくんだモノ!
前前から書きたいネタ(気配に敏感・感情に鈍感)だったので、
今しかないわ!!!と思い書きました。(笑)

イメイジを書き連ねたらお話っぽくなっちゃったのです。
(ピー子ちゃん!黒木君頑張ろうね!/笑)