例えば・・・・
三年六組。
其の他の教室。
理科室。
保健室。
屋上。
体育館。
音楽室に家庭科室。
更に言うなら理科準備室だってあるし、生徒会室、音楽準備室、第二体育館、体育倉庫、物理実験室中庭裏庭其の他諸々。
とにかく学校には色んな教室が有って、迷惑な事にその教室は大抵オープンに開放されている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・今日は何処にいるってんだよ。
** *** 空蝉
「しゃがみこんだわたしは白く消えてゆく」
教室が血の色に染まった時、其れはかくれんぼの始まりの合図。
日が沈むまでに見つければオレの勝ち。君の自由を奪えるんだ。
見つけれなかったら君の勝ち。だけど何も与えられない。
捕食者と獲物の関係にも似た其れ。
学校という大きな監獄の中で二人だけの時間が始まった。
夕日はオレだけでなく全てのものを血色に染める。
真っ白な身体に溶け込む其れはどれだけ綺麗だろう。
考えただけで脳髄に悪寒めいたものが走る。
・・・・・日が暮れる前に見つけなくちゃ。
彼は居場所を移動しないが、日に日にその身を隠す場所を変える。
一ヶ所にじっと身をうずめながら、楽しそうにオレのやってくるのを待っている。
恋人との待ち合わせにも似た其れは彼をどういう感情に陥れるのだろうか。
昨日は三年一組の教室だった。
その前は理科準備室。
その前は保健室の一番奥から二番目のベットの中。
息苦しそうに布団をかぶって、じっとオレを待っていた。
布団をどけると覗くふたつの金がかった茶色の瞳。之が、多分、コハク色ってやつかも知れない。
緋色に染まる赤い布団の上でそのまま全てを奪った。
日が落ちても瞳の色は変わらず、鈍い金色のまま。
きょうは・・・・・
どこに、
いるのか。
・・・・・・はやくみつけて。
緋色よりも闇が濃くなってきた頃に、菊丸は不二を見つけた。
屋上の真中で傾いた街を見ていた。
「今日は遅かったね」
菊丸の顔も見ずに言った。
「そろそろ闇が訪れる。エージの時間は終わる。・・・・・ボクの時間になるね」
笑っているのか泣いているのかわからない声でそう言った。
多分あの瞳は金色に光っているのだろう、と菊丸はなんとなく考えた。
其れはきっと禍禍しくも神々しい。
「不二は・・・・・・・」
「なぁに?」
「オレに見つかってもいいの?負けて、オレのモノになっちゃってもいいの?」
だって
『今日は遅かったね』
其れはまるで恋人を待つときの其れのようだ。
「さぁね」
「でも・・・・・・・・・・・・・・・・・
ね。ボクをエージが掴まえられるのは今の時間帯だけ。
闇が訪れればボクは闇夜に還らなくちゃいけない。
だから・・・・・・
せめて
今だけでも
幸せが欲しくて
貴方を 待つのはキライじゃないんだ」
白い両手で血色に染まった菊丸の顔を包んで、少し爪を立てた。
菊丸はその細い手をまるで花束でも作るかのように一つに束ねて。
そしてそのまま緋色の世界に落ちた。
→戻りたいです。(私も戻りたいです)
いつにもまして意味不明子ちゃんです。
(他に意味無し子ちゃんとかがいます)
えーっとですね、最初のカッコはJUDY AND MARY さんの「DAYDREAM」からの引用です。(スキです)
サブタイトルです。ってゆうか最近「長いタイトルつけたいぞ病」です。(是までは短いタイトルつけたいぞ病でした)
実はこの「空蝉」ははじめ「迷い込んだ私は既に貴方の腕の中檻の中なの」でした。(長い・・・)
夕方はですね、菊丸君の時間から先輩の時間に変わる前でして、いちばん二人が近い時間帯なんです。(此処らヘンでもう意味不明ですね・・・)
先輩は隠れるように菊丸君を待っているんですが・・・・・・。
襲われると解っていて楽しそうに待っている先輩は既にアレです。(オイ)
ってゆうか、其れは矢張り愛ゆえにでしょう。(オイオイ)
菊丸君を無邪気な悪(笑)に仕立て上げたかったんですが・・・・・・・・。
(黒菊ちゃんダイスキッ子ですから〜♪どっかに黒菊同盟とやらが存在しないのでしょうか・・・・・多分速攻入っちゃいます/笑)
ワタクシに力があれば危ないシーンを書きたかったのですが・・・・・・・・・私には無理です先輩!!!!
是で精一杯です。これでも書きにくかった・・・・・。
私って意外に純情?(この世界で生きててよく言えるね。裏探すの好きなくせにねー)
私の世界観で書いてるんで、話解らなくてスミマセン・・・・。つっこんでくだされば言葉足らずですが説明させていただきます・・・・。
「闇」と少し似ています。