隠した視線 三年生になって、初めて同じ部活の菊丸英二と一緒なクラスになった。 それまでというものは、単に彼の事は「同じ部活の菊丸」とだけしか認識していなかった。そうは云っても、勿論コミュニケーションをとることはあったし、別に仲が良くなかった訳でもない。ただ、あまり接触が無かった、機会が無かったからといえばそうなってしまうんだろうな。 とにかく、その程度の認識と、その程度の仲だったんだ。 でも、一ヶ月たった時点で、ボクの彼への認識はがらりと変わってしまった。 * * * 五月に入った、まだ少し肌寒い日。木洩れ日の一番綺麗な季節。 偶然授業中に後ろを振り返った。その時、無駄に聡いボクは全て解ってしまった。 何気なく、何の意味も無く後ろを振り返ってみた。多分、それがボク達の始まり。 * * * 雨上がりの空気がとても綺麗で、退屈な授業にも少し飽きた。窓の外を眺めるにもちょっと遠い席。どうせなら目の前で零れる雫を見たい。 「(今日の部活は外でやれそうかも)」 少し笑って黒板に視線を戻す。でも、自分の興味を引くような事は書かれてはいなくて。そのまま視線をさまよわせる。行き着いた先はなんでもない処で。何気なく、何の意味も無く振り返ってみた。 真っ先に眼に入ったのが菊丸の顔。 おどろいたように とっさに そむけた かれの横顔。 隠すように、なんでもないように、ぱっと逸らされた彼の視線。 その、わざとらしいまでの不自然さに顔が熱くなった。 「(も、もしかして----)」 それで、全部解ってしまった。 ぱああっと、花が一斉に開くように、今までの記憶が一斉に色づく。 (ふ〜じ!やっと同じクラスになれたね!俺、ほんと嬉しいよ!) (俺、不二の笑い方、好きだな) (帰り道、一緒だったらよかったのにね、そしたら毎日一緒に学校来れるのに) 自然に見せかけた不自然さ。 自分と話すときだけ、少し赤くなる耳とか、(好き)という単語を使う時だけ真面目な顔で、その後の少しだけ恥ずかしそうに口を尖らせる仕草、偶然部室で二人っきりになったときのうわずった声---とか。 思い出せばいくらでも心当たりがあって。 一つ一つ思い出して、ますます顔が赤くなる。 必死に隠しているようで隠し切れていない彼の感情。 仕草、台詞、端端から伝わってくる自分への好意。いちいち告白されていたようで、頭がいっぱいで眩暈がする。 「(これじゃあ、面と向かって云ってくれた方がまだマシだよ-----!!!)」 気恥ずかしいのと、嬉しいんだか悲しいんだか良く解らない感情と、意識してしまう自分と。コントロールできないままに時間は過ぎて行く。 * * * もうすぐ、退屈な授業が終わる。 きっと、休み時間が始まったら、彼はボクのところに来て何でもないフリをするんだ。さっきの視線をまるで無かったことのように振舞って。気付かれてないと、変な自信を持って。でも、ちょっとだけ口を尖らせて-----。 ここから、ボクとエージの時間は始まった。 →お戻りは此方ですとも!(泣き) *** えっと、某Pちゃん宅(バレバレ)の参万記念用だったんですがね・・・・(遠い眼)明らかにいままで以上に質が悪いので止めておきました(笑) えっとですね、ポイント的には純情ですかね!!!(またかよ!!)(笑) 視線をばっとそらされるあのなんともいえない恥かしさ!このネタはメイツでどうしても表現したかったんですが・・・・出来てない、出来てないよ・・・・・(泣き) これ、続きも書いてみたいですね。 折角先輩と菊丸君の時間が始まったんですから!(笑) 先輩が、最後に菊丸からエージにかえているところが、この話最大の見せ場です(笑)ってゆうか、もう、それ以外に無いってゆうか!!(泣き)さ、最近何時にもまして文章書けない病ですよ・・・・! 最近、私の書いている文ははっきりいって菊不二じゃないって事に気付き始めてきました・・・・・これって世に云う36ってやつでしょうか・・・??でも、本人菊不二のつもりなんですよ!!!(笑)ちゃんとした菊不二なり36なりを書きたいです! |